2018年11月17日

セガール化するワシントン『イコライザー2』



 ヤツが帰ってきた!前作から4年、ターゲットを19秒で始末する元CIA、闇の仕置き人ロバート・マッコールが!!

 デンゼル・ワシントン初の続編モノとなった『イコライザー2』はアントワーン・フークア監督も続投。前作の戦いを経て今はマサチューセッツでタクシー運転手として暮らしているマッコール。拾った客の世話を焼いたりして「気のいい運転手さん」として知られているが、男たちに乱暴された女性客を見て怒りに火が点いた!男たちを19秒で半殺し。今だその腕は錆びついていなかった…

 そんな折、かつての上司であったスーザン(メリッサ・レオ)が殺人事件の捜査中に殺されたと知る。スーザンと捜査を担当していたCIAのヨーク(『キングスマン:ゴールデン・サークル』のペドロ・パスカル)から情報を得るマッコール。だがタクシーの客を装って現れた殺し屋に命を狙われるハメに。当然のごとくあっさりと返り討ちにしてしまうのだった。


 前作以上にパワーアップしたデンゼル・ワシントンの強さはもはや無敵。前回すでにロシアン・マフィアの組織を壊滅させてたぐらいだから、今回はもっと巨大で強大な敵が相手に出てこないといけないのに、敵の規模は明らかにパワーダウン。クライマックスをハリケーンの迫る街にして舞台装置を派手にする仕掛けで誤魔化したが、ワシントンはケガひとつせずに悪党どもを赤子の手をひねるかのように始末してしまう。ワシントンはほとんどスティーブン・セガールではないか。

 内容的な評価は下がったが興行的には成功したそうなのでシリーズ化は避けられまい。このまま沈黙シリーズやチャールズ・ブロンソンのデス・ウィッシュシリーズのようにアメリカ中を移動しながら一人自警団と化すのかワシントン。今更セガールに期待できないしブルース・ウィリスのデス・ウィッシュがコケたから、無敵の男はワシントンしかいない!任せたぞ!

  


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2018年11月12日

ボンクラ中年が陰謀論にハマって秘密を解く『アンダー・ザ・シルバーレイク』



『イット・フォローズ』をヒットさせた新鋭(といっても74年生まれだから僕と同い年だけど)デヴィット・ロバート・ミッチェル監督の最新作。「“それ”が追いかけてくるから逃げろ!ただそれはゆっくり歩いてくるから走れば逃げられる。だが“それ”を誰かに移さない限りどこまでいっても必ず追ってきて捕まえるぞ」という奇怪なホラー映画だったが今回はさらに奇怪で謎にまみれていた。

 映画の都ロサンゼルス、シルバーレイクに住む中年男サム(『アメイジング・スパイダーマン』『沈黙-サイレンス‐』のアンドリュー・ガーフィールド)は成功を夢見ながら何もしていないボンクラ。自宅アパートにはギターとか映画のポスターが貼ってあってそういう仕事がしたいのかな?と思われるが日がな一日ぼんやり過ごすだけ。しかもポスターは『大アマゾンの半魚人』だから相当なボンクラだ…

 シルバーレイクは高級住宅街だがその間に取り残されたようなアパートに住んでいて、家賃を滞納して立ち退きを迫られている。この街で女優を目指す彼女からも愛想を尽かされそう。
「人生の失敗編を生きている気がする」
 とぼやきながら、何をどうするわけでもなく、隣のセレブ住宅地を双眼鏡で覗いている。すると目を見張るような美女サラ(『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で砂漠の支配者イモータン・ジョーの妻たちのひとりだったライリー・キーオ)を見つけ偶然出会い、恋に落ちる。自宅に招かれたサムは夢のような一晩を過ごし「また明日」と別れる。しかし翌日訪れると彼女は姿を消し、家には誰もいなかった。サムは素人探偵と化して彼女の家を見張る。すると何者かが彼女の私物を運び出し、怪しげな男に手渡していた。シルバーレイクの都市伝説を綴った同人誌『アンダー・ザ・シルバーレイク』を手に入れ「犬を殺す男」の話を読む。
 サムは尾行され、スカンクに分泌液をひっかけられる。彼女の痕跡を追ってあちこちで謎の記号や暗号、サブリミナルメッセージを目にする。

「この街には何かが隠されている。それを見つけ出したものだけが成功することができるんだ!」

 と叫ぶサムをついに彼女は見放す。サムは自説に確信をもってシルバーレイクに隠された秘密を暴こうとする。

 負け犬人生まっしぐらのボンクラが陰謀論に取り憑かれて破滅しそうになるという、悪夢のような話だが自分もボンクラ人生まっしぐらなのでこの映画は痛すぎるほどよくわかる。他人事ではないのだ
 サムは記号や電光掲示板に謎のメッセージが示されたり、都市伝説について書かれた同人誌を読むたびに「疑惑は深まった!」「すこしずつ真相にたどり着いている!」というがごく普通の観客には何がどうなってるのかまったくわからない。ボンクラの世迷い事だろう、としか思えないがサム(と彼に取り憑かれた僕みたいな観客たち)には彼がダンジョンの奥に隠された宝箱を見つけ出すRPGの主人公に見える。そういえばサムの部屋には『12モンキーズ』のポスターもあった。世界の破滅を救うためにブルース・ウィリスはタイムマシンで過去にやってくる。「自分は未来から来た」といっても周囲からはただのイカれたやつとしか思われない。サムはニンテンドーパワー(ゲーム雑誌。アメリカのファミ通みたいなもん)に載った『ゼルダの伝説』のマップにシルバーレイクの地図を重ね合わせる。浮かび上がってきたのは…!


 デヴィット・ロバート・ミッチェル監督自身もシルバーレイクの住民だったことがあり、長年芽が出ない日々を送って、サムのように「この街には成功するために秘密が隠されているに違いない」と思っていたという。彼は今は成功しているから秘密のカギを見つけ出したのだろうか。けれどこの映画の結末を見る限り「自分は成功したかも知れないけど、セレブじゃないんだ」と言いたいみたい。

 サムは秘密のカギを見つけ出す過程で自分が愛してきたカルチャーの知りたくもなかった秘密や正体を知ってしまう。知ったところでどうにもならない。サムが部屋でぼんやりと眺めているテレビで『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』をやっているというのはあまりに象徴的だ。

  


Posted by 縛りやトーマス at 08:45Comments(0)映画

2018年11月09日

一年ぶりに更新しても勘違いしている前田有一

 長らく更新が止まっていた自称映画批評家・前田有一の超映画批評が更新された。


https://movie.maeda-y.com/

 去年の9月以降更新されずにいたので約一年ぶりとなる。この間前田がやっていたことは映画批評以外のことばかりで映画批評家の肩書が詐欺に思えてくる。
 それでも更新を待ち望んでいる読者がそれなりにいて「更新しないのですか?」という問いかけに前田は返信している。



「リニューアルする」「パワーアップして帰ってくる」「ブログ化する」
 と華々しく復活を遂げると予告していたのだが、ふたを開けてみればそのまま更新しただけなのでリニューアルもパワーアップもブログ化もなかったのであった。
 一年も休んでいれば少しはまともなことも書いてくれるのかなと思ったが、そんなことはなかった。的外れの突っ込みとペラペラの分析、「俺はエライ、すごい」という勘違いした自画自賛のオンパレードで一年前と何も変わってなかった。

 特に『華氏119』の感想文では一体どこを見ていたらそんな感想が出てくるのか、という的外れな突っ込みだらけで些末なところに粘着的に絡み、マイケル・ムーアが何を言いたかったのかまるでわかってない。映画を観ればわかるが、マイケル・ムーアは様々な問題点を洗い出して、アメリカを覆う有権者の政治への失望感や無気力感を示して観客に絶望感を与えるが、最後には「それでも希望はまだ残されている」といっている。「今立ち上がらないとダメだ!」というムーアの主張に前田は「いまさら何をいっているんだ」とニヒリズムっぽい嘲笑を浴びせているだけ。無気力がだめなんだっていってるのに人を無気力にさせることばかり書いて、まさしく「まったくもってズレズレで、見ていてあきれ果てる」だ。前田は民主党が勝利を収めた中間選挙の結果を見てどう思うんだろうね?(もちろん前田のいうことなど大体わかってる。あれは民主党の完全な勝利じゃないだとか、それでも問題は何も解決していない、とか負け惜しみを言い出すのわかってる)

 前田がこんなことを書く一番の理由は、彼がよくやる勘違い「俺が一番モノを知っている。俺はスゴくてエライ」という根拠不明の自画自賛から文章を書きだすからだ。
 杉田水脈のLGBT発言問題の時も的外れなことを書きながら「俺最強」とのたまって「俺はこの問題をよくわかってるんだ」と言いたげでしたね。

生産性発言の根本的な問題がわかっていない前田有一
http://sthomas.otaden.jp/e443891.html

 一年も休んでいて、この欠点をまだ解消していないんだから、本当にダメダメですね。リニューアルもパワーアップもしていないのになんで更新再開したのかというと1億アクセスが間近なので終わらせるのが惜しくなったのでしょう。これまでは「8000万アクセスの人気サイト」という中途半端な紹介文しか書けなかったけど、1億までいけばカッコがつきますからねえ。ブログ化などはおそらく1億アクセスを達成したあとだと予想。1億になったところで勘違いはそのままだと思いますけど。

  


Posted by 縛りやトーマス at 18:13Comments(0)映画お前は何を言っているんだ

2018年11月08日

ニチアサ役者の青春映画『走れ!T高バスケット部』



 弱小バスケットボール部に強豪校からの転校生がやってきて「これで全国に行けるぜ!」と俄かに盛り上がるが、転校生はある理由からバスケットを遠ざけていた…という最近では『ガールズ&パンツァー』でもおなじみの展開、王道スポーツ青春モノ。ちょっと、最近ではありえないぐらいのまっすぐ青春映画だ。


 主人公、田所陽一はバスケの強豪・白瑞高校のレギュラーだったがいじめにあっているチームメイトをかばったために今度は自分がいじめのターゲットにされてしまう。しかもかばった部員までもがいじめに加担していた!それって『HUGっと!プリキュア』と同じ話じゃないか!はなちゃんと陽一は同じだよ!めちょっく!陽一は自主退学を選び転校することに(これも同じ!)。転校先の多田野高校で勉強漬けの日々を送る陽一。しかしバスケット部の部員たちが陽一が元・白瑞バスケット部と聞いて勧誘に。多田野高バスケ部は白瑞とくらべものにならない弱小で、ただの学校イコールT高と呼ばれるぐらい。キャプテンの矢島俊介はやる気も実力もあるが他は…
「もうバスケはやらない」
 と誘いを断る陽一だが、3年の引退試合にふがいないプレーをする部員たちにくやしさのあまり憤慨するマネージャーの浩子や英会話教室で出会った謎の黒人教師との1on1を通じてバスケットの楽しさを思い出す。
「彼らとなら白瑞とは違う本当に楽しいバスケができる」
 晴れてT高バスケ部に入った陽一の影響でやる気のなかった部員たちも真剣にバスケに打ち込むように。ウインターカップ出場という目標を掲げ合宿を開始。しかし図体はでかいが気の弱すぎる部員を他の部員たちがふざけていじめているのを見てしまう陽一。蘇る白瑞時代のトラウマ!転校してもいじめはなくならないのか!?

「お前ら、やめろよ!」

 そのいじめをやめさせたのはキャプテンの俊介だった!

「俺はそういうの、一番嫌いだ!」

 俺…この学校でバスケ部には入れてよかった!白瑞とは違うんだ!結束を高めた仲間たちはウインターカップ制覇に向け突き進むが、彼らの前に立ちはだかるのは当然のごとく強豪・白瑞。いじめたやつらもいじめを訴えたが知らんぷりして責任逃れの発言に終始していた校長・教師・監督たちもまったく反省していなかった!(これだから…)
 彼らに復讐するのではなく、自分たちが目指す「楽しいバスケ」をやろうと決意するT高バスケ部だが、俊介たちが白瑞バスケ部と小競り合いを起こし、逃げる途中で俊介は車に撥ねられた!どうするT高バスケ部!


 いじめをするやつや、それを見てみぬフリする連中は心の底から腐っており、それに純粋な気持ちで立ち向かうT高バスケ部は洗練潔白な絶対の正義であるという善悪がはっきり分かれている。技術のあるなしよりも仲間の団結が勝利のカギになるという展開には若干疑問を覚えなくもないが、それは問題ではない。なにしろ役者陣の多くが東映のニチアサ、スーパー戦隊や仮面ライダーに出演した面子なのだ。

・志尊淳(列車戦隊トッキュウジャー)
・戸塚純貴(仮面ライダーウィザード)
・西銘駿(仮面ライダーゴースト)
・鈴木勝大(特命戦隊ゴーバスターズ)

 さらにゲスト出演が
・千葉雄大(天装戦隊ゴセイジャー)
・竹内涼真(仮面ライダードライブ)

 こんな豪華な面子をそろえられたのはテレ朝のニチアサ担当プロデューサー、佐々木基が企画に関わったからだが、毎週日曜朝に仲間を想う気持ちや団結の素晴らしさを説いている佐々木プロデューサーだからこそ、善悪のはっきりした映画にはスーパーヒーロー出身役者でなければならない…!と思ったに違いない!
 ヒロインであるマネージャー(早見あかり!)との恋愛も言い訳程度に挟まれてるけど、本当に大事なのはそこではない。イケメンたちの汗ほとばしる爽やかな友情こそが大事な要素なのだ。あといじめをする人間は心身ともに腐りきった最低の人間たちであるという真理もスポーツ界のパワハラがまかり通る現代には痛切なメッセージとして観客に届くはずだ。

 ところであの英会話教室の黒人先生はなんだったんだ?あとで会いに行ったら「そんな人は初めからいない」とか!なんなの?

  


Posted by 縛りやトーマス at 02:07Comments(0)映画特撮・ヒーロー

2018年11月04日

それでも声をあげろ!『クワイエット・プレイス』



 近未来。地球に落下した隕石に付着した謎の生命体によって人類は絶滅の危機に瀕していた。「音」に反応するモンスターはどこからともなく現れ瞬時に人間や動物を殺す。そんな世界で生き残ったアボット家の人々は手話で会話し、外を歩くときは砂を巻いてその上をゆっくりと歩く。ある日食料調達のために一家で外出するが音の出る玩具を欲しがる末っ子を「これは音が出るからだめだ」と諭す父親リー(監督、脚本、主演を担当するジョン・クラシンスキー)。しょんぼりする末っ子を可哀そうに思う聾唖の長女リーガン(ミリセント・シモンズ)は電池を抜いてこっそり玩具を渡してやる。しかし帰り道で玩具がけたたましく音を立てた!抜いたはずの電池をポケットにしまい込んでいたのだ!あわれ家族の目の前でモンスターに惨殺されてしまう…一年後、残された家族は未だに音を立てず、言葉も話さずに生き延びていた。死んだ末っ子のことでわだかまりを残したまま。


「決して音を立ててはいけない」というルールを課された家族のサバイバルが描かれているのだが、各地の映画館でも観客たちが自主的にルールを課していて『クワイエット・プレイス』の上映中はいつも騒がしくポップコーンを食べスマホの電源を入れっぱなしで前の席をけりまくる連中がわずかな物音に気を遣っている光景が広がっている。
 声をあげれば即死という状況でリーの妻エヴリン(クラシンスキーの奥さんであるエミリー・ブラントが演じている)は妊娠し出産も間近だ。地下室に完全防音の部屋をつくり産もうとするが、階段を降りるときに突き出た釘を踏み抜いてしまい声を挙げてしまう。モンスターはそれに吸い寄せられてしまう。
 音を立ててはいけない、というワンアイデアで押し切る話なので設定の穴が結構あり、滝の傍で「ここなら聞こえない」と会話をしたり(水の音はいいのかよ)、魚を捕まえて食料にするけど魚は音を立てて殺されないのか問題、あと子供産むってあんたら音を立ててはいけない世界でどうやって子供つくったんだよ…つまり(以下あまりに下品なので省略)

 家族はトウモロコシ畑に囲まれた家に引きこもっていて、宇宙人に襲われるというのもシャマランの『サイン』に似ている。それだけ聴くと結構な底抜け感のあるSF映画なんですが、スタッフはこの映画を現代アメリカ社会を揶揄するために書いている。うかつに言葉を話せない、声を挙げられないというのはトランプ大統領の排外主義がのさばっているアメリカでは少しでも反対する意見を述べた途端に左翼呼ばわりで、余計なことを口にして攻撃されるぐらいなら黙っていようという考えがまかり通っている。この映画の世界では声を挙げたら殺されて、そんな目にあうぐらいなら大人しく黙っていることを強制されているのだからこんなにわかりやすい比喩もない。
 それでも産むことを選択する家族のように「矛盾してるぞ」「設定穴だらけじゃねえか」「ダメ映画」と言われてもかまわない。声をあげろ!

  


Posted by 縛りやトーマス at 06:28Comments(0)映画

2018年11月01日

DVD発売を止めるな!

 口コミで大ヒットを続け、少しは落ち着いたものの未だに勢い衰えぬ映画『カメラを止めるな!』。興行収入は30億円に迫り、このままなら年末、さらに来年1月まで延長されそう。あのパクリ疑惑などどこ吹く風でまったく影響ありませんでしたね。
 そんな映画の元ネタである舞台版のソフト発売が告知されていたのですが、突然の発売中止になりました。




「カメラを止めるな!」原案を主張 舞台DVDが謎の販売中止
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181101-00000034-nkgendai-ent

>販売元のアルバトロスへ問い合わせると、「発売中止は事実です。ついこの間、というか、昨日ぐらいの話なのですが、作品の権利元が中止の意向という連絡があり、弊社はその意向に沿った形です」(担当者)

 作品の権利元というと舞台の原作を書き演出をした和田氏と思われるがなぜに発売を中止したのか。発売日直前とかに言い出して今更中止できない状態に追い込んで金銭要求とかはよくある手口ですがそういうのでもなさそうだし何があった。発売されたら映画『カメラを止めるな!』との比較が容易になるので比較動画制作がはかどるぜ!とか思ってたのに。比較されたら困る人でもいるのかな?その人が和田さんに追い込みかけたり、金銭で解決してたりして。あくまで想像ですが

 ただひとつ言いたいことは「発売を止めるな!」ってことです。

  


Posted by 縛りやトーマス at 23:52Comments(0)映画

2018年10月29日

マジカル戦士プリキュア

 歴代プリキュア55人(広義では137人だが、いんだよこまけぇことは)が登場、全声優も登場する『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』がついに公開。そしてこの映画が「アニメ映画に登場する最も多いマジカル戦士の数」でギネスに認定されたぞ。

映画『プリキュア』総勢55人登場でギネス世界記録認定 初日動員も好調で歴代1位
https://www.oricon.co.jp/news/2122340/full/


 ギネスではプリキュアは「マジカルウォーリアー」というジャンル分けになるんだな。時々「プリキュアってなんなの?魔法使い?超能力者?」と聞かれることがありますが、そういう時はニッコリして「プリキュアはプリキュアなんだよ?あと『魔法つかいプリキュア!』ってのがあるから魔法使いなのは3名だけだね♪」と答えてます。ですが相手が納得しないことが多いのでどうしたものかと思案に暮れること数年。今後は「プリキュアとはマジカル戦士」だと説明できるようになったので感謝しかない。え?「マジカル戦士ってなに?」だって?それはね(以下略)



  


Posted by 縛りやトーマス at 19:17Comments(0)映画アニメ

2018年10月28日

全編PCの画面で展開する、追っかけが女優を救う…のか?『ブラック・ハッカー』

 全編PCの画面で制作された映画『サーチ』(2018)が話題になってますが、意外なアイデアのように見えて2015年には『アンフレンデッド』という全編Skypeの画面で構成されている映画があって先駆者というのは必ずいるものだなと(ちなみ両作品とも制作は同じティムール・ベクマンべトフ)。

 ところがさらに先駆者がいた!それが2014年のスペイン映画『ブラック・ハッカー』だ!監督は『シンクロナイズドモンスター』(2016)が話題になったナチョ・ビガロンド。主演はイライジャ・ウッド(ウッドは制作も兼任)。


 人気女優ジル・ゴダード(サーシャ・グレイ)のファンサイトを運営している追っかけ青年ニック(ウッド)はジルの新作映画『ダークスカイ 第3の波』の宣伝キャンペーンとして行われた「ジルと会食ができる豪華プレゼントが一名様に当たる!」企画に参加し、見事当選。期待に胸を膨らませてLAのホテルに泊まり、会食のはじまる夜までホテルの部屋で新作映画のキャンペーンをしているジルの動画配信を見ていたニックのPCに電話がかかってくる。電話の相手はコードと名乗り「会食は中止になった。ジルがわがままをいって中止にさせた」と告げる。そのころジルは記者会見でネットに流出した卑猥な動画について質問をされ、「映画会社が宣伝のために流した」と不満を言って会見場を飛び出していた。

 人気タレントと会食ができるキャンペーンに参加して騙されるって、ミスタードーナッツの高橋由美子手作りお弁当二名様プレゼントの当選者が女性だったあの一件を思い出して冷静ではいられません。

 コードはジルの携帯や会場、ホテルの監視カメラに不正アクセスをしてあやつることができ、ニックのPCでそれが見られるようにする。コードはジルが自身のエージェントとデキていると暴露すると、まさにジルはタクシーでエージェントの泊っているホテルに行くところであった。コードの指示でエージェントの部屋を自分の宿泊している部屋から盗撮させられる羽目になるニック。
 コードとの連絡が一旦切れたころ、ニックのPCには観たことのないアイコンが表示され、それをクリックするとゴーグルをつけた3人組が現れニックのことをネバダと呼ぶのだがニックには何のことかわからない。
 エージェントの部屋にやってきたジルは口論になって部屋を飛び出してしまう。エージェントは盗撮に気付きニックの部屋までやってくる。コードの指示でエージェントをスタンガンで気絶させるニックだが、エージェントを拘束しろという指示には「もういやだ」と拒否。しかしコードはスタンガンを使うニックの映像を警察に見せるといって脅し言うことを聞かせる。コードはニックを助けてやるといってオンラインにしたままのノートPCを持たせ、駐車場の車で脱出させる。
 コードはノートPCのウェブカメラでニック自身を写したままにするよう命じ、車に置かれたカメラ付き端末をダッシュボードに載せるようにいい、ある場所まで車を走らせる。ニックのPCにはコードがジルの自宅に潜入するライブ映像が配信され、いつでも危害を加えられると脅してくる。ジルの身を守るためニックはコードの言われるままにジルのPCにファイルを送信する。それはエージェントが拷問される映像だった。ニックはコードが連絡を絶った隙にアイコンをクリックしてゴーグル姿の3人組に連絡する。彼らはフランスにるハッカー(トリオップス)で彼らの世界では伝説のハッカー・ネバダを信奉していて、ニックをなぜかネバダと勘違いしている。ニックは彼らと連携を図ってジルを助け出し正体不明の男・コードを捕まえようとする。


『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでは世界を破滅から救う主人公を演じて一躍有名になったイライジャ・ウッドだがそれ以外ではしょぼくれた少年や気持ち悪い変人の役が多く、『アイス・ストーム』(1997)では隣の家の少女(まだおっぱいを小さくしていない頃のクリスティーナ・リッチ!)とデキちゃって自分の弟と本当の穴兄弟になったりとか、『シン・シティ』(2005)では連続幼女殺人鬼だったり。『パラサイト』(1998)はいじめられっこだけど寄生生物に立ち向かうヒーローの役だったけど…

 本作でもごく平凡な(イライジャ・ウッドだからその説明で許されているのであって、世間一般的にはキモヲタといわれておしまい)女優のおっかけを演じるウッドの見た目は如何にも、なので彼がヒイヒイいいながら憧れの女優を救おうとする展開にはつい感情移入しちゃうな。オタクを演じられる役者ってすごいわあ。
 全編PCの画面で展開しながら、外に出て行ってカーチェイスやったりするアウトドアさがまた売りで部屋の中だけで進行しがちな映画のテーマを気持ちよく裏切ってくれてよいですね。終盤の展開もひねりを効かせていて途中でなんとなく読めるとはいえ、あっと驚くクライマックスにしているところは面白い。
 ただしホテルの監視カメラから他人のスマホのカメラまでコントロールするってできるの?と思うし。ハッキングすればなんでもできる!と思われがちなパソコンに対する知識が少なかった昔のSF映画モドキ風の話はちょっと無理があるのでは。
 しかしこれが後の『アンフレンデッド』や『サーチ』につながると思うとバカにはできない。挑戦的な実験作なんですよ。


  


Posted by 縛りやトーマス at 03:04Comments(0)映画オタクレンタル映画館

2018年10月25日

史上最大のカンニング『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』



 2017年に公開されたタイ映画で、タイの国内映画ではNo.1のヒットを記録した。昨今のタイ映画はベスト10に名を連ねるのはハリウッドの大作映画ばかりで国内映画が壊滅的状態だというので、タイ映画界を救う一本と話題にも。
 タイ映画というとトニー・ジャーのムエタイ映画とか、LGBTのバレーボールチームが国体出場を目指す『アタック・ナンバーハーフ』(2000)ぐらいしかイメージのない僕ですが、この作品は先に上げた映画にも負けない世界を相手にできる傑作です。


 リンは成績優秀な少女で、名門校に進学を勧められるが父親と二人暮らしの彼女は自宅から遠いこと、お金がかかることを理由に入学をためらうが校長から奨学生の資格と食堂での食事はタダという条件をつけられ入学する。
 入学初日に性格はいいが成績がからっきしなグレースと仲良くなったリンはテストの成績が不安なグレースから勉強を教えてくれと頼まれる。テスト当日、昨日やった問題ばかりが出るので楽勝だろうと思ったがグレースは昨日やったことも覚えていないような大バカだった。リンは消しゴムにマークシートの記入場所を書いて靴に隠し、後ろの席のグレースに渡すというカンニングをする。無事テストを切り抜けたグレースは自分の彼氏だという富豪の息子、パットにリンを引き合わせる。パットは自分と友人のカンニングを手伝ってくれと依頼してくる。最初は断るリンだったが、ひとりにつき3,000バーツという報酬、そして「学校だって賄賂を受け取ってるのさ。それに有料の授業を受ければテストの問題だって教えてくれるんだ」(タイでは実際にこういうことが行われているそう)というパットに釣られてカンニングを引き受ける。

 面白いのはリンは自分のためにカンニングをするのではなく他人のためにカンニングをさせるところ。ピアノの得意なリンは鍵盤を叩く指の動きでマークシートの記入場所を伝えるテクニックで大勢の人間に解答を伝える。滑らかな指の動きで次々解答を伝えていく場面はまるでミュージカルのように演出される。カンニングも最初は上手くいくけどあるテストでは生徒たちに2種類の問題が配られる。リンの問題用紙は1だ。これでは1の生徒には解答を教えられても2の生徒には教えられない!リンは隣の生徒と問題用紙を交換して残りの時間で解答を伝える。果たしてカンニングは成功するのか?まるで『ミッション・インポッシブル』のようにハラハラドキドキのスリリングな描写がふんだんで文字通り手に汗握る展開が続く。

 この映画で描かれるのはタイの学歴偏重社会と富裕層の子弟がどこまでも特別扱いされる現状だ。パットのいうようにタイの学校では富裕層の子供が寄付という形で学校に賄賂を渡すことでテストの問題を丸々教えてもらったりするインチキがまかり通っているのだ。途中でリンのカンニングはバレて校長から叱責されるのだが
「学校の賄賂は許されて、私たちの不正は厳しく責められるのっておかしくない?どっちも不正なんじゃないの?」
 リンはカンニングのリーダーだが、主導権は彼女ではなく富裕層の子供のパットなのだ。彼らは不正を不正とも思っていないし金を出せばなんでも許されると思っている。ラストでは大学の統一試験STICの舞台でリンは前代未聞のカンニングに挑む。因果応報的な目にあうリンの気持ちなど知らないとばかりに我が世の春を謳歌するパットたちはまったく悪びれていない。パットが彼女にかける言葉は「ちゃんと報酬払うから受け取りに来いよ!」だ。貧乏な苦学生のリンがすべてを投げうっているのに金持ちどもは金と権力さえあればなんでもできるんだ!恥を恥とも思わない。
 日本でもどこぞの医大が特定の生徒たちの点数を優遇して、女子受験者の点を減らすとか常軌を逸したインチキがまかり通ってますけど、どこでも似たようなことやってるんだな。
 社会の不平等に正面からNOをつきつける映画。応援せずにいられない。主人公のリン役を演じたチュティモン・ジョンジャルーンスックジンはこの一本でスターになって今後が期待されているそうで、僕も応援したいが名前がややこしすぎて全然覚えられないのが残念だ。

本国版ポスター。左上がチュティモン・ジョンジャルーンスックジン


  


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2018年10月22日

ポニーテールに惚れてまうやろ『あの頃、君を追いかけた』



 2011年に台湾で公開され大ヒットを記録した同名映画の日本版リメイク。台湾の作家、ギデンズ・コーが自らの青春時代を振り返った作品は90年代の台湾を舞台にしていたが、こちらは2000年代の日本を舞台にした。

 進学校に通う高校3年生の水島浩介(山田裕貴)は悪友らとつるんで不真面目な学校生活を送り、他愛もない日々を過ごしていた(高校3年生なのに…)。あまりの不真面目さに教師からクラス一の優等生、早瀬真愛(齋藤飛鳥)の前の席へ移動させられる。幼馴染の小松原詩子(松本穂香)の友人という以外は接点のない真愛とは話も合わず、「幼稚」とバカにされる浩介。ある日、教科書を忘れてしまった真愛に自分の教科書を手渡したことから二人は会話をするようになる。受験生だというのに勉強もしない浩介に真愛は手製のテストを渡す。面倒くさがりながらも彼女のテストを通じて浩介は成績を伸ばす。調子に乗った浩介は「本気出せば学内トップになれる」と豪語。真愛と髪型を賭けた対決をすることに。

「君の坊主頭が見られるわけだ」
「俺が勝ったらポニーテールな!」
「いいよ。ポニーテールでもピックテールでも」

 当然のごとく勝負は浩介が負けてしまうのだが、丸坊主を悪友たちにいじられてる浩介の目の前をポニーテールにした真愛が横切る…

 なんという胸キュン(死語)場面!本作は齋藤飛鳥が悶絶するほど可愛く撮られており、こんなん惚れてまうやろ!

 二人はその後も二人だけの勉強会を続け卒業へ。傍目にはつきあってるようにしか見えないのだが、ここまで一切告白していないので二人は仲のいい友達のまま。自分の夢のために友人たちや真愛は上京していくのだが、何もやりたいことがない浩介は地元の大学へ進むもモラトリアム状態に。やがて真愛とはすれ違うように。

 映画は10年後、大人になった浩介が10年間しくじり続けた過去を振り返るという内容で、何度も何度もチャンスとしか思えない場面があるのに、次々フラグをへし折ってゆく山田裕貴よ!何してんの!そうじゃないだろと!
 どんなに頑張っても、思い続けても叶えられないことがある、という最近の邦画では絶対にありえない話に心を打たれた。これが台湾の青春映画だ!リメイクを若手の恋愛映画が得意そうな連中に任せたら余計な改変を加えるところ、台湾版をほぼ忠実にリメイクした長谷川康夫監督の英断よ。

 『響-HIBIKI-』の平手友梨奈といい、本作の齋藤飛鳥といい、演技が上手い下手以前に役柄がピッタリ合っていて坂道グループのブレーンはホントいい仕事してると思う。

  


Posted by 縛りやトーマス at 04:15Comments(0)映画アイドル映画AKB48