2019年05月24日

二股の歴史を修正したい廣瀬智紀

 元AKB48の川栄李奈が結婚を電撃発表。

https://ameblo.jp/rina-kawaei-blog/entry-12461980744.html

 お相手は2.5次元舞台などで活躍する廣瀬智紀。今年は『映画刀剣乱舞』にも出演していた。二人は去年秋の舞台『カレフォン』でW主演という形で共演し、その時から交際がはじまったという。去年秋に交際が始まって翌年5月に結婚、しかも赤ちゃんができてる、というハイスピードな展開にはな~んか色々モヤモヤするものがあるんだけど・・・




 そして翌週には週刊文春が、廣瀬には去年まで結婚を前提に交際し、同棲していた女性がいたということをスクープした。すさまじい勢いで二股が発覚!このスピード感ときたら。

川栄李奈 電撃婚相手“2.5次元俳優”に「二股」証言
https://bunshun.jp/articles/-/12010

 文春の記事を読む限り、廣瀬が別れを切り出したのは『カレフォン』の公演終了後なので、川栄李奈と「本気」になったがために別れることになったのは明らかで、元カノからすればとても納得できず、わずか一週間で告発に至るのもわかる。
 この件について廣瀬の事務所、スターダストは「回答を差し控える」とし、廣瀬本人も沈黙を貫いている。方や川栄李奈の方はツイートを連投して複雑な心境を暴露。



 最初のツイートには「本当のことは本人にしかわかりませんからね」と文春の記事について疑問を呈するような内容。続いて二度目のツイートは

「でもね、私はどんなに嫌な思いをしてもどんなにムカついても世間に公表するのは絶対に違うと思う。それでスッキリしなくない?幸せになる人っていなくない?私はね今パワー2倍なの!大丈夫よ」

 というもので、文春に告発した廣瀬の元カノに当てつけるような内容。今彼は私のもんなのよ!とアピールしたくて仕方なかったんでしょうねえ。振られたことについて「どんなにムカついても世間に公表するな」と言いながら自分は元カノ相手に上から目線で幸せアピールって矛盾してますねえ。それでスッキリしなくない?幸せになる人っていなくない?


 この流れから勝手に想像するに、廣瀬は完全に川栄にキンタマ握られてるでしょ。元カノのことも知ってて奪い取る気だったんじゃない?文春はもっとえげつなく「略奪愛」と書いてもいいレベル。
 沈黙する廣瀬からのコメントが待ち遠しい。今こそ映画刀剣のごとく、歴史修正したいと思ってたりして。



  


Posted by 縛りやトーマス at 13:14Comments(0)映画AKB48お前は何を言っているんだ

2019年05月22日

期待しかない浅川梨奈

 9月6日に全国公開が決定した映画『かぐや様は告られたい~天才たちの恋愛頭脳戦』は主役の二人にキンプリの平野紫耀、橋本環奈がキャストされていることはすでに発表されていたが、他の生徒会メンバーなどの配役が未発表のままでしたが、21日に解禁されました。

平野紫耀&橋本環奈「かぐや様―」で浅川梨奈が“脳内お花畑”のゆるふわ美少女に!
https://thetv.jp/news/detail/190675/1142999/


 原作者が自らネタにするほどだった平野紫耀や、「生まれたときから欠けることなく美少女」の橋本環奈の完璧すぎるキャスティングが話題でしたが、『かぐや様~』のメインはこの二人ではない!あくまで主役は生徒会メンバーの一人、藤原書記でしょう!


進路指導で「将来就きたい職業は総理大臣」とぬかす藤原書記。

 リンク先では“生徒会きっての脳内お花畑”キャラで、ゆるふわ巨乳の美少女などと極めて控えめな紹介をされていますが、はっきりといえば見た目100点、IQ3のバカキャラですよ!?
 その藤原書記が天才たちが緻密に張り巡らせた高度な情報戦をバカ故にあっさりかいくぐって作戦をぼろぼろにしてしまう様は痛快で、やっぱり何も考えてないバカは恐ろしいんだな・・・と読者を戦慄させてしまう藤原書記はほぼこの漫画の主役。童顔巨乳のバカというハラスメント的に問題のあるキャラを嫌味なく演じられるのは難しいと思われていましたが、浅川梨奈がやるというのなら、何の問題もない

 アイドルグループ時代も童顔巨乳というポジションで不動の人気をモノにし、トーク・バラエティに出ればアイドルなのにアイドル好きというキャラで他のアイドルたちから一歩前に抜け出し、オタ芸を披露して悦に入り、やかましすぎるしゃべりでMCからウザがられる・・・そんな彼女を何度も見てきたけれど、一転役者になるとローテンションで「オカルトなどありえない」と常に冷静なお嬢様を演じた『咲-Saki-』や理系の大学院生役だった『リケ恋』など普段のキャラとはかけ離れた役ばかりに挑んでいた。それが女優ってことなんでしょうけど・・・ひょっとしたらテンション高めなのが演技で、本当は内にとじこもりがちなキャラなのかもしれないけど。

 なので、そんな浅川が珍しく見た目に沿ったキャラを演じるわけだ。そこにはもう、期待しかない。珍妙すぎる千花ラップの出番はあるのか!?ドーンだYo!


NHKヤングラップバトルの様子。このレベルなら期待できるぜw

  


Posted by 縛りやトーマス at 07:44Comments(1)映画アニメアイドル映画

2019年05月19日

エロの匂いがしない長澤まさみは最高だ!『コンフィデンスマンJP-ロマンス編-』



 2019年公開の『マスカレード・ホテル』『キングダム』に出演し、どちらも40億超えのヒットを記録した。今、長澤まさみは数字を持っている!
 フジテレビの月9として放送された『コンフィデンスマンJP』は2018年に放送された月9枠で『民衆の敵』『海月姫』に続き、3作連続平均視聴率10%切りというドツボを記録してしまい、長澤は率を持たない女として評価が下り坂だったが・・・この勢いを見よ!


 信用詐欺師の3人、奇想天外すぎる言動のダー子(長澤)、お人よしの小心者(詐欺師に向いてないだろ!)のボクちゃん(東出昌大)、変装が得意なベテランのリチャード(小日向文世)は神出鬼没の五十嵐(小手伸也)や執事のバトラーを従え、悪徳なやり口で巨万の富を築いた連中から大金を巻き上げる義賊的な活動をしていた。
 ダー子たちの次なるターゲットは香港の裏社会を牛耳る「女帝」ことラン・リウ(竹内結子)の持つパープル・ダイヤ。あくどいやり口で金を稼いでいるため、香港の住民たちから忌み嫌われているランからならいくら巻き上げても心は痛まない。しかしラン・リウは人前にまったく顔を見せないのでネットを検索しても顔すらでてこない。まるでジャニー喜多川みたい。

 ダー子たちは「子猫ちゃんたち」と呼ばれる手下を使ってラン・リウの関係者に接触、本人の顔写真を手に入れる。香港につくなり、ダー子をせこい詐欺に嵌めようとしたモナコ(織田梨沙)を「使えるから仲間にしよう」と引き込み、着々とパープル・ダイヤをゲットする作戦を立てるが、同じ相手を結婚詐欺師のジェシー(三浦春馬)も狙っていた。
 ジェシーは以前、ダー子と同じ相手を信用詐欺にかけようとして、見事ダー子に勝った人物だが、常々ダー子が「スター」と呼んで崇め奉る、信用詐欺師の先輩こそがジェシーではないか?そして彼に惚れていたのでは?という疑惑が持ち上がる。
 小心者のくせに密かにダー子に好意を寄せるボクちゃんはダー子のことを信用して裏切るわけがない、と珍しく強気に。(これが「ロマンス編」というサブタイトルの意味なのか?)
 間の悪いことに香港にはかつてダー子に騙され20億円を巻き上げられた「日本のゴッドファーザー」こと赤星(江口洋介)がダー子に復讐を果たさんと姿を見せていた。


 テレビドラマの方は見たことないから知らんけど、イマイチな視聴率ながら熱狂的なファンを生み出していたというのもわかる。美人詐欺師なんだから、ハニートラップ的な展開を想像しても色気ゼロだからそれができず、ボクちゃんからエロババア呼ばわりされる上に少々エキセントリックな言動が周囲をかき回す長澤まさみのキャラに本人の魅力が溢れている。
 それはセッ クスの匂いがまるでしないってことだ。東出昌大や三浦春馬がいくら恋のさや当て、三角関係を匂わせても、泥臭い恋愛ドラマにならずコンゲーム(信用詐欺)にはなってもラブゲームにはならない、徹底してセッ クスの匂いを感じさせないヒロインによる「恋愛ごっこ」はむしろ広告代理店がしかける恋愛ドラマにハマれないサブカル好きな人々に受けていたのではないか。
 長澤を支持する人々の多くは角川映画で薬師丸ひろ子や原田知世を絶賛していた人々に繋がる。長澤にあの手この手でセッ クスの匂いを感じさせる役をやらせようとした企画のほとんどすべてが失敗しているが、いい加減学んでほしい。まさみタンにそんな役は合わない


 長澤の魅力にぶら下がった企画としては間違ってないが、詐欺師の騙しあいミステリーとしてはこの話完全に間違っていて、『探偵はBARにいる』『リーガル・ハイ』などをヒットさせた脚本家、古沢良太による最後の最後に全部をひっくり返す大どんでん返しはずるいなんてレベルではない、卑怯そのもの。

「みんなまんまと騙されたでしょ!」

 とは劇中のダー子のセリフだが、そりゃあ騙されたけどさぁ・・・まさか前提段階の設定やお話が全部嘘でした、なんてのは本当の詐欺ではないか・・・
 古沢、お前は江口洋介のように騙されて笑えるのか?

  


Posted by 縛りやトーマス at 08:13Comments(0)映画

2019年05月12日

ピカチュウと思ったら・・・ラ・ヨローナ

 映画館で、上映が始まった映画の音がずっと流れなかったことがあり、最初はそういう演出か?と思ったら音響トラブルだった、ということがあった。今までに二度経験している。よく「違う映画が上映された」という話はよく聞くが、音が流れなかったという話はあまり聞かないので、ちょっとしたレアケースかなと嬉しかったり。今度は全然違う映画は上映されてほしいものだ。

「名探偵ピカチュウ」が上映されるはずがホラー映画「ラ・ヨローナ」が流れ出す、異様な光景。海外映画館での奇妙な1コマ
https://automaton-media.com/articles/newsjp/20190511-91669/

 これはカナダ・モントリオールの映画館でファミリー映画『名探偵ピカチュウ』を観るためにやってきた映画館で間違ってホラー映画『ラ・ヨローナ~泣く女~』がスクリーンに映し出されたというケース。
 ジェームズ・ワン監督による『アナベル 死霊館』のスピンオフ映画で、冒頭、旦那が浮気したショックで母親が子供を川に沈める、というシーンで幕を開ける。ポケモン映画を楽しもうとしていた子供たちが悲鳴を上げた!そりゃ怖いよ!僕も子供のころ、日曜のテレビでやってた映画を親父と二人で観たんだけど、それが『鬼畜』で、僕も泣き叫んだ。

 そもそも、上映前の予告編に『アナベル』の続編や、リバイバルする『チャイルド・プレイ』、バットマンの宿敵、ジョーカー主演のスピンオフ『ジョーカー』のトレーラーが流れるとか、これ、絶対子供向けじゃないんで!という作品群が流れた時点で誰かおかしいと思ったはず・・・

 子供って怖い映像が割と好きだったりするので、目を背けながらも喜んでいたかも知れない。ピカチュウの後に「泣く女が見たい!」って駄々をこねてたかもしれません。




  


Posted by 縛りやトーマス at 14:29Comments(0)映画

2019年05月10日

妥協するな!オリジナルを貫け!『名探偵ピカチュウ』



 ポケモン、初の実写映画化にして初のハリウッド作品だ。「任天堂のゲームがハリウッドで映画化」というと『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』を思い出す(思い出すな!そんなもん!)。

「ピカチュウがハリウッドを本気にさせちゃった」

 そして俺たちを本気で笑わせてくれた。


 この世界ではポケモンは人間と共存の道を歩んでいるという話。ペットなどではなく、相棒でありパートナーなのだ。青年ティムはポケモン専門の事件を解決する私立探偵で、父親ハリーの死を知らされ、人とポケモンが完全に共存している街、ライムシティにやってくる。元父の相棒であるヨシダ警部(渡辺謙)の話を聞いて改めて父の死を実感するティムは父の事務所を整理しようと扉を開けると、中にいたのは父がパートナーにしていたピカチュウが!しかもティムにはなぜかピカチュウの言葉が理解でき、会話もできるのだった。ライアン・レイノルズ声のピカチュウは記憶を失っているので、肝心の父の死の前の行動をたどることもできない。しかし父が生きていると信じるティムはピカチュウを連れ、コダックをパートナーにする新人記者のルーシーとともに父が追っていた謎の薬品「R」について調査を開始する。そんな彼らの前に史上最強のポケモン、ミュウツーが現れる。

 ゲーム『名探偵ピカチュウ』のストーリーをなぞってはいるが、後半の展開はオリジナル。意外な展開がつるべ打ちのようにやってくるクライマックスは本気で驚いた。

 なにより『名探偵ピカチュウ』で最高なのはピカチュウをはじめとするポケモンたちのデザインだ。


 ゲームのようなツルツル感ではなく、体毛がフサフサと生え、モフモフとしているピカチュウが予告編で公開されたときは、多くのユーザーが違和感を抱いていた。と同時に映画の出来についても不安になった。

 ポケモンは最初、北米に進出するときにアメリカ側から「ポケモンのデザインはキュートすぎるから、このままでは受けない。アメリカ人が好むクールなデザインにリファインしなければいけない」と言われ、ポケモンのゲームをつくっているクリーチャーズに提出されたピカチュウは、まるで劇団四季の『キャッツ』風の立派なトラ猫のようなデザインであったという・・・
 最終的に「こりゃダメだ!日本のデザインのままで行こう」とアメリカ側の反対を押し切って日本のデザインのまま上陸したポケモンたちは大ブームを巻き起こす。
 この話は日本のものを海外にもっていくとき、「海外では受けるためにいろいろ変更した方がいいんだ。郷に入ってはなんとやらだよ」と海外に媚びて妥協し、「海外風に」アレンジしたがために本来の良さが失われてしまってダメになるという失敗を何度も見てきた日本が、慣習に逆らってオリジナルを押し通して成功したってことだよな。

 今回も実写でポケモンをやるということで、デザインに関してかなりの苦労があったと思われる。映画に登場するポケモンたちはゲーム的に登場するキュートさと、現実世界に存在するというリアルさの中間をいった見事なデザインだった。このデザインが出来上がったことでこの映画の成功は約束された。

 これと比較してほしいのは先日予告編が公開された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』だ。ソニックのデザインは体つきといい、顔の目玉の描写あたり、ほとんどディズニーのミッキーマウスと同じで、全然ダメ。『名探偵ピカチュウ』が苦労の末にあのデザインになったことを何もわかっちゃいない!映画版の監督は、音速でキャラクターデザインの変更を発表した。

 オリジナルを貫け!
 

  


Posted by 縛りやトーマス at 23:36Comments(0)映画ゲーム

2019年05月08日

映画館の料金細分化を考える

 3月にTOHOシネマズ系列の劇場が6月から一般鑑賞料金を100円値上げすると発表したが、この度松竹系列の松竹マルチプレックスシアターも追随して値上げを発表。

松竹も映画鑑賞料金を値上げ 新宿ピカデリーと丸の内ピカデリーは一般1900円に
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/05/07/kiji/20190507s00041000344000c.html

 あのカット1000円のQBハウスもいつの間にか1200円になっているものなあ。時代の流れに逆らうことはできないのか。これで値上げを発表していないのは東映系列のT・ジョイだけ。しかし値上げを発表するのも時間の問題でしょう。
 今回の値上げにただでさえ高い料金を払わされている観客は怒り心頭。僕も腹が立つ。腹が立つ最大の理由は高いというだけでなく、日本の映画館の観客はマナーが悪すぎる。先日観た『アベンジャーズ/エンドゲーム』では後ろの客が連れを相手にずっと話し続けていた。画面にキャラクターが出るたびにそれがなんなのか説明しているのだ・・・そういうのは家でやれ、家で!スマホの電源は絶対に切らない、座席を足でける。あれだけマナーCMが流れているのに・・・中川翔子が突然ジュースをぶちまけられたとつぶやいていたけど、ここはスラムか?

 高い金を払っているのにこんな目に遭うぐらいなら、配信サービスを利用して自宅で見た方がマシやで!

 そもそも映画の料金が一律なのがおかしい。面白い映画もクソつまらない映画も同じ料金なのだ。スーパーなら売れ残った商品は半額になったりするのに、映画にはそれがない。最終日の上映ぐらい、半額にしてくれてもいいのでは。スポーツの試合だと座席によって料金も違うのだから、映画館にそれを導入してもよいはず。特に個室サービスの導入を強く求めたい。

 なので僕が鑑賞料金とシートの細分化を提案したい。


最低席:1300円
カップル席:2000円(シニア1500円)
個室席:2300円(+500円でドリンク飲み放題、アルコール可)
喫煙席:2500円
ファミリー席:3000円(3人まで同額。4人からは一人増えるごとに500円アップ)

 値上げするならこれぐらいはやってほしい。ただ値上げするだけではなく、それに合わせたサービスの充実も考えてくださいよ映画会社のみなさん!

 ちなみに新宿ピカデリーには個室型のプラチナルームというのがあってペアで30000円・・・いや、そんな値段じゃ一般人は使わねえよ・・・



これはタイ・バンコクの映画館にある超豪華なベッドシート!これぐらいを目指してほしい

  


Posted by 縛りやトーマス at 23:23Comments(0)映画

2019年05月06日

同性愛者であることを「消された」少年の実話『ある少年の告白』



 ガラルド・コンリーの自伝本『Boy Erased: A Memoir』を元にした映画『ある少年の告白』は福音派教会による同性愛を「治療」する矯正セラピー、コンバージョン・セラピーの実態を描いた作品で日本ではピンとこないかも知れないけど、アメリカではコンリーの告白本は大変な衝撃だったという。

 両親が教会の牧師という環境で育った19歳の青年、ジャレッド・エモンズ(演じるは『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー助演男優賞ノミネートし、『レディ・バード』『スリー・ビルボード』とアカデミー賞候補作に出演し、若手の注目株、ルーカス・ヘッジス)は大学でのある出来事をきっかけに自分がゲイではないかと思い始める。厳格な両親に育てられた故か、ジャレッドは両親に自分がゲイだと打ち明ける。両親(父親がラッセル・クロウ、母親がニコール・キッドマンというアカデミー主演賞の二人)は大変なショックを受け、父のマーシャルは教会の知り合いを通じてジャレッドに矯正セラピーを受けることを勧める。

「お前は治りたいんだろう?」

 治る?治るってどういうことだ?同性愛者というのは病気なのか?治療で治るものなのか?疑いながらもジャレッドは困惑し暗く沈む母親の表情を見て頷いてしまう。こうして施設で12日間の矯正プログラムが始まるが、それは矯正という言葉すら可愛く思えるほどの洗脳だった。

 施設にやってくる10~20代の同性愛者を「矯正」する責任者である牧師サイクス(この映画の監督であるジョエル・エドガートン)は「自分の罪を告白しろ!」と迫り、セラピー参加者の前で「心の清算」なる告白を書かせ発表させる。内容に満足すれば「ここにいるみんなは友達だ。みんなが君を許してくれる。神も受け入れてくれるよ!」というが、内容が不満(あくまでサイクスの基準である)ならば「自分の罪と向き合っていない!神はすべてをお見通しだ!」と声を荒げる。
 セラピーを受ける人間をまず否定し、頭が真っ白になったところに神の教えを叩き込むという人格啓発セミナー風の指導をする、これはほとんど洗脳である。なにより神の名前を使って同性愛は悪いことであり、罪だ、と教え込むのは危険すぎる。第一同性愛は治療で治るようなものなのだろうか?

 施設入所の初日に出会ったジョン(グサヴィエ・ドラン)は「終わるかどうかはサイクス次第だ」と教えてくれる。すべては責任者であるサイクスが好む態度を取れるかどうかなのだ。
 巨漢の青年キャメロン(ブリットン・セアー)の「心の清算」をサイクスは気に入らず、参加者の前でさんざんなじる。きちんと清算できるまでここで座っていろと命じられる。ジャレッドはキャメロンを気遣ってそっと肩に手を置くが「誰が見ているかわからないんだぞ」とジョンにたしなめられる。施設では教官たちが参加者を監視するような目で見ているのだ。教官の一人ブランドンは元犯罪者だがセラピーのおかげで立ち直った!今はマッチョで男らしくなった!と威張り散らすクソ野郎だが、彼はジャレッドがひとりでトイレに入っただけで「マスかいてんのか?ホモ野郎!」とののしってくる。ブランドンを演じているのが元レッチリのフリーで、もともといじめられっ子だったのをレッチリ加入で生まれ変わったというフリーだけに説得力あるなあ。

 参加者のゲイリー(トロン・シヴァン)が「ここを早く出るコツは”治ってるフリ”をすることだ」とささやく。一方、「心の清算」ができないキャメロンはサイクスが扇動する中、セラピー参加者たちによって聖書でぶたれる。さらに水の張ったバスタブに沈められてしまう。翌日、サイクスは「キャメロンは生まれ変わった」と声高に宣言。『フルメタル・ジャケット』のほほえみデブを見ているようで苦しくなる。

 ついにジャレッドにも「心の清算」の番が回ってくる。大学時代にあくまでプラトニックな関係に過ぎなかった相手のことを告白し、「生まれ変わりたい」と“治ってるフリ”をするが、彼にとって深い傷を負った、ヘンリーとの行為に関することをサイクスから「お父さんから聞いている」と告げられたジャレッドは激昂し、こんなところにはもう居られないと部屋を飛び出す。この施設から出さないぞ、とジャレッドを閉じ込めようとするサイクスに反抗したのはキャメロンだった・・・


 コンバージョン・セラピーでは追い詰められ、自ら命を絶った参加者も多く、コンリーの告白本により調査が進み、セラピー自体を禁止する州も出てきたが、いまだ多くの州で「同性愛は悪である」とする人々によってセラピーは続けられている。このような聖書の教えを盲目的に信じる福音派が政権を支持しているので、福音派が支持する地域ではセラピーをやめさせられない。彼らは「LGBTは地獄に落ちる」「神は同性愛を禁じていると聖書にも書かれている」と叫び続けている。だが、聖書には「女性と寝るように男性と寝てはいけない」と書かれているだけだ。

 福音派の話だから、日本には関係ないテーマだと思われるかもしれないが、日本では国会議員が「LGBTには生産性がない」と堂々主張しても処罰すらされず、映画批評家の前田有一が同性愛をカミングアウトしている人にも子供がいて、生産性はある!とまったくバカな反論をしてLGBTに関する無知をさらけ出している。日本に無関係な話ではないのだ。
 映画の原題は「Boy Erased」、「消された少年」、同性愛者であること、存在を消されてしまうという意味だろうか。『ある少年の告白』ではタイトルとしては弱いな。『消された少年』では意味が通じにくい、と判断されたのかもしれないが。この辺りも日本でLGBTがテーマの作品の伝えにくさを表している気がする。

 セラピーを受けたコンリーは同性のパートナーと暮らし、セラピーは有効ではなく、同性愛は治療で治るものではないと訴え続けている。

  


Posted by 縛りやトーマス at 00:06Comments(0)映画

2019年05月02日

本当のヒーローって?『シャザム!』



 アメコミのスーパーヒーローもの映画が増えすぎて、何が何だかわからなくなっている昨今、興味のない人にはどれも同じに見える、という状況。だがこれだけは断言できる。『シャザム!』は他のどのスーパーヒーローにも似てなくて、尚且つもっとも重要な作品である、と。


 14歳の少年、ビリー・バットソン(バットマンみたいな名前だな。ちなみにこの漫画はDCコミックスのヒーローだ)は幼いころに父、そして母とはぐれて以来、孤児になったがどの里親とも「本当の家族じゃない」となじめず、家 出を繰り返しては里親にさじを投げられ、たらい回しにされていた。グループホームを営むバスケス夫妻に引き取られてもビリーは夫妻、新たにできた5人の家族にも心を開かない。しかし足が不自由で、バットマンオタクのフレディが学校でいじめられているのを見て、彼を助ける。いじめっ子がフレディを「お前に母親はいない」となじったからだ。突如ビリーは岩でできた地下の宮殿に飛ばされる。そこで出会った魔術師シャザムによって「お前には正義の心がある」と認められたビリーにはシャザムの能力が継承される。

「我の名を唱えろ。『シャザム!』だ」
「シャザムって・・・だせぇ名前!」
「唱えろ!」

 ダサい名前を唱えたビリーは稲妻マークを胸に輝かせ、6人の神の力を持つヒーローに変身。どう見ても見た目は中年のオッサンである。ここに「見た目は大人、中身は子供!」の逆『名探偵コナン』なヒーローが誕生した。
 ビリーはスーパーヒーローになったものの、その力でロクなことをしない。指先から出る雷でスマホの充電をしたり、巨大なパワーを見せて大道芸のようなことをしたり、ユーチューバーになったり・・・なにしてんだ!なぜこんなことをしているのかというと、子供だから(笑)。じゃなくて対決する悪役がいないからね。そんなシャザムの前にもヴィランが現れる。ドクター・シヴァナ(『キングスマン』のマーリン役でおなじみ、マーク・ストロング)だ。彼はシャザムの力を軽く凌駕するパワーの持ち主で、ヒーローとしての使命に目覚めていないビリーでは歯が立たない。彼から逃げ回るビリー。しかし彼はシヴァナと対決する宿命を背負っている。
 シヴァナは子供の頃から強権的な父親と兄から見下されていた。それは大人になっても変わらない。会社の社長、重役として振る舞う彼らに比べてシヴァナはわけのわからない研究を続けている変人でしかない。ビリーより以前にシャザムの力を継承するはずだったが、七つの大罪に唆されたために力を身に着ける資格がないと見なされたからだ。シヴァナはビリーのダークサイドともいえる。本当の家族から愛を得られなかったシヴァナと、疑似家族だけど本当の家族にも劣らぬ愛を得られたビリーの対決となるのだ。

 この漫画を見て親のない子やグループホームで暮らす子供は勇気を与えられたことだろう。敵を倒すからヒーローではない。自分以外の誰かのために戦うからこそ、ヒーローなのだ。(筋肉も能力も、そのきっかけにすぎない)だからこそ、この映画の吹き替えをコネと身内受けのギャグだけで済ませている福田雄一が監修するっていうのは、『シャザム!』への冒涜としか思えないな!俺は!

  


Posted by 縛りやトーマス at 03:51Comments(0)映画

2019年04月30日

わたしが始末してやるよ!『ハロウィン』(2018)



 記念日に人が死ぬ、いわゆる記念日スラッシャー映画は『ハロウィン』(78)からはじまった。厳密にいうなら『暗闇にベルが鳴る』(74)が最初だ。クリスマス・パーティーを迎えた学生寮で人が次々殺されていく、というカナダ映画はムーブメントを生み出すようなヒットにならなかった。カナダでは有名な都市伝説をモチーフにするという、『ハロウィン』と似ていた上に、主役どころに布施明の元嫁、オリビア・ハッセ―、『スーパーマン』のロイス・レインでおなじみマーゴット・キッダーというキャスティングだったものの、記念日スラッシャーのパイオニアの地位を得ることはできなかった。
 初代『ハロウィン』はなにしろヒットした。32万ドルで制作されたものが国内だけで4200万ドルという数字だ。このヒットの後、類似作品が次々登場した。プロムパーティーに人が死ぬ『プロム・ナイト』(80)、『ハロウィン』以上の有名シリーズとなった『13日の金曜日』(80)、誕生日に人が死に、超トンデモなオチが噴飯ものの『誕生日はもう来ない』(81)、サンタがやっちゃう『サンタが殺しにやってくる』(80)、母の日に(以下略)『マザーズデー』(80)、『血のバレンタイン』(81)、『エイプリル・フール』(86)・・・
 もう、記念日に人が死ぬならなんでもいい!とばかりに雨後の竹の子がニョキニョキ生えていき、残すところなく刈り取られた。『13金』が笑うしかないコメディ映画に成り下がるまで10年もかからなかった。本家『ハロウィン』もリメイクを含め、10本がつくられ、今回の11本目は初代の続編(!)として制作。これまでのシリーズを全部なかったことにしてしまう、大胆な改変が行われた。
 初代『ハロウィン』で6歳のマイケルが17才の姉を殺害。精神病院に入れられたマイケルだが、担当医のルーミス医師は「彼は生まれついての邪悪だ」とマイケルに対して厳重な警戒をするよう要請するが、一笑に付される。15年後、脱走したマイケルはゴム製マスクをかぶり、生まれ故郷のハドンフィールドに戻り、ハロウィンの夜に殺害を繰り返す。女子高生ローリー・ストロードも命を狙われるがかけつけてきたルーミス医師によって銃弾を撃ち込まれたマイケルは二階のバルコニーから転落。下を覗くと血だまりだけが残され、マイケルの姿はどこにもなかった・・・

 というのが一作目のラストだが、今回の続編ではその後、マイケルは警察に捕まり40年もの間精神病院に収容されることに。
 亡くなったルーミス医師のあとを引き継ぐ医者たちによって厳重な管理がなされていたマイケルに40年前の事件を追うジャーナリストら二名が接触。40年間静かな生活を送っているマイケルだが、二人はよせばいいのにマイケルのマスクを投げつけ、
「本当は治っていないんだろう?ホレホレまたハロウィンに人殺しをしてみろよ!」
 とけしかけてくる。なんで煽るんだよ!これが引き金になったのかマイケルは脱走、「スイッチ入れてくれてありがとよ!復帰祝いにまずはお前らを始末してやるぜぇ!」とジャーナリストらをガソリンスタンドのトイレで片付ける。マイケルが帰還したのだからこの二人も大喜びでしょう。
 マイケルの脱走を受けて警察が今も健在なローリー・ストロード(シリーズ4作品でローリーを演じたジェイミー・リー・カーティスが再び熱演)の元に報告が。ローリーはおびえるどころか「あいつは必ず戻ってくると思っていたわ」とマイケルの復帰を待ち望んでいた。「マイケルを殺るのはわたしだよ!」と自宅を要塞化し、銃器で武装していた。ローリーは40年もの間トレーニング(何の?)を欠かさず、自分の娘カレンにも小さいころから「マイケルが必ず戻ってくるからね!」と銃の扱いをさせていた。母ちゃんなにしてんの!
 ハロウィンが近づくごとに「もうすぐマイケルが帰ってくるからね!やってきたら鉛玉をぶち込むんだよ!」とイカれた教育を押し付けるママに反抗した娘とは長年疎遠になるのだった(そりゃそうだよ)。
 しかしマイケルは帰還を果たす。40年ぶりにハドンフィールドに悪夢が訪れた。カレンも警察もおびえまくる中、長年の悲願であったマイケルにトドメを刺す夜がやってきた!とローリーは復讐の炎をたぎらせる。しかしマイケルが最初に狙ったのは孫娘のアリソンだった・・・!

 記念日スラッシャー映画のパイオニアがまさかのリベンジホラーになって生まれ変わったのは、スタッフの慧眼だと思う。ジェイミー・リー・カーティスは60過ぎとは思えない引き締まった肉体で要塞警察ならぬ要塞自宅でマイケルを迎え撃つ。娘カレンに孫アリソンも加わって親子三代の復讐大戦の幕が切って落とされる。これが2010年代のハロウィンだ!
 何もかもが最高なんだけど、日本ではなぜかハロウィンとは離れすぎた4月に公開されてるの。GWにハロウィンかよ!イカレてるな!


  


Posted by 縛りやトーマス at 13:16Comments(0)映画

2019年04月16日

本物の勝負、本物の博打、本物の映画『麻雀放浪記2020』



 焼け跡が燻ぶる戦後の日本を舞台に“バイニン”と呼ばれたばくち打ちの無頼な生きざまを描いた阿佐田哲也の小説『麻雀放浪記』は84年に角川映画によって映画化された。ばくち打ちのどうしようもない人間のクズっぷりが濃く描かれた傑作である。
 鹿賀丈史演じるバイニン、ノガミ(上野)のドサ健は戦前からのバイニン出目徳(高品格)が坊や哲(真田広之)と組んだ青天井麻雀で、愛人まゆみ(大竹しのぶ)の父親の雀荘の権利書まで奪われるほど毟られる。根城を失って放浪するドサ健にまゆみはついていく。博打の腕以外は人間のクズでしかないドサ健は出目徳との再戦のためまゆみを女郎部屋に叩き売る。悲惨な目に遭いながらもまゆみは健の元を離れようとしない(当時27歳の大竹しのぶの、この可愛らしさときたら!)。再戦はヒロポン中毒の出目徳が九蓮宝燈を上がった時にくたばったために終了、身ぐるみ剥がされた遺体はドブに叩き込まれるという壮絶なラストシーン!死んじまったらおしめえよ!

 昨今の日本映画ではありえない、ワルで落ちぶれてダーティーな匂いの漂う作品が現代によみがえった!『日本で一番悪い奴ら』『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』で、ワルで、ドブにハマって落ちぶれた、ダーティーなやつらの映画を撮り続けている白石和彌監督によって!坊や哲は斎藤工!

 オックスクラブの青天井麻雀でドサ健(的場浩司)、クラブのママ、ゆき(ベッキー)、出目徳(小松政夫)と対局した哲は九蓮宝燈を上がった瞬間、雷に打たれる。そのショックで2020年の日本にタイムスリップしてしまう。なんちゅうオープニング!コスプレ麻雀のチラシ配りをしているアイドルにあこがれる女、ドテ子(チャランポランタン・もも)に出会った哲は誘われるようにコスプレ麻雀の店に。ところが宅を囲んだ相手はクソ安い手ばかり上がる。

「それのどこが麻雀だ!もっとデカい手狙えよ!」

 ブチ切れた哲は金を叩きつけて店を飛び出すが、昭和40年代のお金しか持ってないので警察に突き出される。

「あんた、なんでマイナンバーが出ないんだよ!」
「マイナンバー?なんだそりゃ?」
「てめえ、マイナンバーもない非国民か!」

 2020年は最先端技術によって街にドローン、AI、VRが溢れかえっており、麻雀は健全化していた。賭博の雀荘なんてどこにもない。
 自称芸能事務所の社長、クソ丸(竹中直人)とドテ子のヤサに転がり込んだ哲。クソ丸のアイデアで「昭和からやってきたふんどしの男、昭和の哲」として健全な麻雀番組(AbemaTV)のタレントよして売り出された哲は麻雀の強さとそこそこイケてるルックスでスターになるが、哲が求めているのはヒリヒリとした、本物の勝負だった。2020年の世界にはAIやVRで「本物っぽい」ものはいくらでもある。でも…本物の勝負はどこにもない!俺がやりたいのは本物の勝負だ!哲は本物の賭博を求めて違法のチンチロに手を出してお縄に。
 その陰では中止になった東京オリンピックの代わりに麻雀五輪を開催しようとする元五輪組織委員長の杜大臣(ピエール瀧!)と大手広告代理店・電堂の高村(村杉蝉之介)が暗躍していた。きっちり東京オリンピックを茶化すお話になっているのが最高です
 彼らは林田教授(矢島健一)の開発したAIと哲らをぶつける。そのAIの姿はオックスクラブのママ、八代ゆきにそっくりだった…哲は昭和に戻るべく、九蓮宝燈を狙いにいく。

 奇想天外な設定にのけぞるが、各所に角川版麻雀放浪記のオマージュがバッチリ散りばめられてるじゃないですか!あの作り物丸出しの蛾が飛んでくるところとか、元禄積みの解説や、出目徳の「明日は…雨かな?」ってセリフも小松政夫が高品格ばりの渋い口調で泣かせてくれる。

 角川版はロクでもない、どうしようもない人間のクズでしかないばくち打ちが、「人間、まともに生きたってたかが知れてるぜ!俺たちゃ普通じゃ得られない快楽に痺れてぇんだ!」と、賭博にのめり込む人間の凄まじさがカッコよく描かれ、今回の『2020』では本物っぽいモノが技術によって溢れかえる時代に「VRなんかやったって本物にはなれねえぜ!本物は賭博の世界にしかねえんだ!」と本物のカッコよさをさんざんに見せつけてくれる。映画だって同じだぜ!壁ドンだの難病だの、本物っぽい(わけでもないか!)何かがスクリーンで起きているけれども、あんなの本物じゃねえ!いつだって本物は『麻雀放浪記』にしかねえんだ!

  


Posted by 縛りやトーマス at 22:53Comments(0)映画