2018年05月16日

80年代オタク万歳『レディ・プレイヤー1』



 2045年の世界は貧富の差が拡大し、多くの人間はスラムと化した街での暮らしを余儀なくされたため、世界中の人々は仮想現実OASISに入り浸るようになった。OASISを開発したクリエイター、ジェームズ・ハリデーは自分が亡くなった後にビデオメッセージを残し、OASIS内にイースター・エッグを隠し、エッグにたどり着くために必要な3つの鍵を手に入れ、一番最初にエッグを手に入れたものに自分の遺産56兆円とOASISの管理権を渡すという遺言を公開した。
 ハリデーの意思を継ごうとするハリデー信者たちをはじめとするガンターと呼ばれるエッグハンター、そしてOASISを手に入れ金もうけのために利用することを企む大企業IOIの送り込んだシクサーズが激しい争奪戦を繰り広げる。しかし最初の鍵を見つけることすらかなわぬまま数年が過ぎていった。鍵を見つけるためにはハリデーが青春時代を過ごした80年代のポップカルチャーに詳しくなくてはならないからだ!


 72年生まれの作家、アーネスト・クラインはアメリカのゲーム会社、アタリが崩壊するきっかけとなったアタリショックの原因のひとつと言われるゲームソフト『E.T.』があまりの売り上げ不振のため、売れ残ったソフトを穴を掘って埋めた、とされる「ゲームの墓場」を探り当てるドキュメント『アタリ:ゲームオーバー』を制作し、穴を掘り起こす作業には愛車のデロリアンで駆け付け、『ディグダグ』のシャツ姿で颯爽とデロリアンを降りる様子を見せつけていた、筋金入りのオタクである。

 そんな彼は小説『ゲーム・ウォーズ』(原題『レディ・プレイヤー1』)に自分の好きな映画、音楽、ゲーム、アニメ、特撮といった要素をぶち込んだ。OASISで鍵を見つけるためにはゲームや映画、音楽、特撮に詳しくなくてはいけないという…要するにオタクじゃないとハリデーの遺産を受け継ぐ資格がない!原作小説で主人公たちは『フェリスはある朝突然に』を全部再現させられたり、『ジャウスト』(ファミコン『バルーンファイト』の元ネタとなったゲーム)をクリアさせられたりする。
 クラインのオタクっぷりは日本のアニメや特撮にまで発揮される。特にクライマックスはハンター同士の巨大ロボット戦になるのだが、勇者ライディーンマジンガーZ、エヴァンゲリオンボルトロン(日本のロボットアニメ百獣王ゴライオン)超電磁ロボ コン・バトラーVが敵のメカゴジラ(!)と激突する。主人公もひとつロボットを選んで参戦するのだが、なんと主人公が選んだのはレオパルドン!あの東映版スパイダーマンに登場する巨大ロボットだ。日本人でも忘れてる人がほとんどなのに、なぜアメリカ人のクラインが知ってるんだよレオパルドン!(最近になってアメコミのスパイダーバースシリーズに登場してるけどさ…)
 残念ながらレオパルドンは「アメリカでは誰も知らない」という制作側の偉いさんのひとことで登場できなかったが、映画では代わりにガンダムが登場する。日本人ガンターのダイトウ(PrizmaXの森崎ウィンが熱演!)が仲間の危機にガンダムに乗って駆け付ける。
「俺は、ガンダムで行く!」
 のセリフとともに…


 原作ではウルトラマンが登場してメカゴジラと決戦を繰り広げるドリームマッチなのだが、ウルトラマンは例の権利関係の問題で出すことができなかったため、ガンダムが3分しか活動できないという要素が付け足されることになった。しかし日本での映画公開後に円谷プロが勝訴。もう少し制作が遅れたらウルトラマンが出られたのに…!残念!


 このように小説ならば文字だけだから問題ないだろうけど、映像作品にするにはハードルが高そうな内容だ。この監督に選ばれたのはスティーヴン・スピルバーグ!80年代に『インディ・ジョーンズ』シリーズや『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ、『E.T.』などを制作して第一線で活躍していた男が「80年代最高だぜ!」な映画をつくるという奇跡の企画なのだ。
 映画版では80年代最高!という描写はやや抑えられ、ハリデーの人生を追うことでイースター・エッグにたどり着くことが可能になるという展開になってはいるが、OASIS内にはありとあらゆる映画のキャラクターが登場する。権利関係を越えて登場させることが可能になったのはスピルバーグの威光があったからに違いない。80年代に青春を過ごした僕なんかはわかるのだが、70年代のカルチャーこそが最高で、80年代には何もないとされていたのだ。そんな中、80年代のエンターテイメント界をほとんど一人で牽引していたのがスピルバーグだった。スピルバーグがいなけりゃ80年代は本当に何もないクズのような年代になってたところだ。
 御年71歳のスピルバーグが80年代、30代半ばの頃にやってたような冒険活劇を撮れるというのが何しろ凄い。宮崎駿に30代の頃にやってた作品がまたやれるかっていうと、絶対無理だと思う。

 物語は「仮想現実ばかりに閉じこもってないで、現実世界を楽しもうぜ!」っていう僕のような人間には耳が痛いオチなんだけど、スピルバーグだから優しく肩を抱いてくれるオチなんだよ。庵野秀明なら「現実に帰れ!」って上から目線になるところだ。ありがとうスピルバーグ。僕も56兆円あったら現実に帰ろうと思います。


映画のエンディングに流れるベストヒットUSAでおなじみのやつ

  


Posted by 縛りやトーマス at 16:30Comments(0)ゲーム特撮・ヒーローVR

2018年05月13日

禁じられたキャンペーン

 夏に行われるウルトラフェスティバル2018の公式サポーターに爆笑問題が決定。記者発表会に出て爆笑を攫ったとのことですが…




爆笑問題が公式サポーターに就任!「ウルトラマンフェスティバル2018」記者発表レポート
http://hobby.dengeki.com/event/569666/


 席上ではウルトラマンと一切関係のないTOKIOや麻生大臣の不適切発言など芸能、政治の時事ネタに終始する爆笑問題。こいつらのこういう「場にそぐわない時事ネタ」そのものが不適切だと思うんだけど。なんでこいつにしたの(公式サポーターを)って発言、そのまま返してやるよ!!

 こんなの呼ばないで、歴代のウルトラ俳優を呼べばいいのに。そっちの方が嬉しいわ。映画のキャンペーンでも全然関係のない芸人がくだらないドタバタ芸をやって会場の温度を下げまくっていることよくあるけど、こういうキャンペーンはいい加減見直してほしい。ふざけるなTBS!!
 まあ地球人同士争ってもしようがないんだけど…

  


Posted by 縛りやトーマス at 08:11Comments(0)特撮・ヒーロー

2018年05月07日

ヤプール人の魔の手が伸びる『パシフィック・リム:アップライジング』



 奴らが帰ってきた!巨大ロボットとカイジュウ(怪獣ではない)が地球の覇権をかけて激突する映画『パシフィック・リム』5年ぶりの続編だ。怪獣大好き!ロボット大好き!なオタク監督ギレルモ・デル・トロは『シェイプ・オブ・ウォーター』に専念していたので今回の監督はスティーヴン・S・デナイトにバトンタッチ。デナイト監督はデル・トロに負けず劣らずのオタクなので、異なるアプローチで続編に挑んだ。


 海底の裂け目からやってくるカイジュウと異種族プリカーサーの侵略を巨大人型兵器イェーガーで撃退した人類は10年もの間、つかの間の平和をむさぼっていたがPPDC(環太平洋防衛軍)はカイジュウたちの再来に備えて新型イェーガーの開発とパイロットの育成を急いでいた。
 中国の巨大企業、シャオ産業は元PPDCの研究員だったガイズラー(チャーリー・デイ)の協力の元、無人機ドローン・イェーガーの開発に着手。新型の有人機第6世代イェーガーか、無人機のドローン・イェーガーのどちらを正式採用する採択されるシドニー会議の場に謎の黒いイェーガー、オプシディアン・フューリーが現れ会場を破壊する。前回にはなかったロボット同士の激突だ!しかも相手のボディは黒!ライバルロボットはやはり黒でないとな…!デナイト監督の「おまえ、わかってるな」感が早くも炸裂する!
 前作で地球を救った英雄ペントコストの息子ジェイク(ジョン・ボイエガ)と相棒ネイト(スコット・イーストウッド)のあやつるジプシー・アベンジャーはあっさり敗れ、同じく前作の英雄だった森マコ(菊地凛子)もあっさり死亡!これがあまりに突然の死すぎて、デナイト監督はマコの死を受け入れられないファンにインタビューを通して解説することに。


【ネタバレあり】デナイト監督のパシリム裏話

https://twitter.com/i/moments/993059828313411584

 マコが死の直前に送信したデータからシベリアの廃棄されたイェーガー燃料工場に向かったジプシー・アベンジャーは再び現れたオプシディアン・フューリーを撃退。コックピットにはカイジュウの細胞が埋め込まれていた。この事態にPPDCはドローン・イェーガーの採用を決める。ハーマン博士(バーン・ゴッドリーブ)はガイズラーが10年前にカイジュウの脳とリンクしたことでプリカーサーから操られていることを知る。ガイズラーはドローン・イェーガーにカイジュウの細胞を組み込んで暴走させ、海底の裂け目から新たな3体のカイジュウの侵入を成功させる。目的は日本の富士山にある火山帯にカイジュウの血液を流し込んで大爆発を起こさせること。PPCDは残されたわずか4体のイェーガーに地球の未来を託す。イェーガーは決戦の地、東京を目指してロケットブースターでぶっ飛ぶ!


 前回は知能などまるでないように思われたプリカーサーにかなりの知能が感じられ、前作の味方を操って仲間割れのような状態を作り出している。まるで『ウルトラマンA』における異次元人ヤプールのようないやらしい作戦なのだ。そうすると東京で現れる合体怪獣の元ネタはA最終回に登場するジャンボキングか!?そういえば主人公のジェイクはラストでもう一人の女性主人公、アマーラと一緒にイェーガーに乗り込むんだけど、これってやっぱり北斗と南のウルトラタッチを意識してるのかな…二人が仲間からなかなか信じてもらえなかったり、途中で「追放だ!」って言われるのも北斗が竜隊長にすぐ「お前は謹慎だ!」って言われるのを彷彿とさせるな。
 見れば見るほどラストの決戦はエヴァ風というよりはウルトラマンA風だよな…デナイト監督、どこまでオタクなんだ!!

 こうなったら続編は死んだとされていた森マコが月星人・森マコとかになって帰ってきてくれないと納得できないな。デル・トロとデナイトならやってくれる!怪獣オタクのみなさんは満足の一本でしょう。



  


Posted by 縛りやトーマス at 00:34Comments(0)特撮・ヒーローオタク

2018年04月06日

湊くん!全部私のせいだ!

 『仮面ライダー鎧武』の仮面ライダーデューク/戦極凌馬役などで知られる俳優の青木玄徳さんが強制わいせつ致傷で逮捕されてしまいました。

仮面ライダー出演俳優が逮捕 青木玄徳容疑者 強制わいせつ致傷の疑いで
https://www.daily.co.jp/gossip/2018/04/06/0011138509.shtml

青木玄徳容疑者は逃走も 現場にプロモーション用資料を落とし発覚
http://news.livedoor.com/article/detail/14541000/

 産経の記事によると

>同署によると、青木容疑者は現場周辺の飲食店で午前1時ごろまで1人で飲酒。店を出た後、30分ほどの間に4人の女性に次々と抱きつく姿が防犯カメラに映っていた。

 酔った勢いでは済まされないレベルの行為。本人は罪を認めて鎧武の戦極凌馬のように「全部私のせいだ!」と供述したそうです(嘘つけ)。



 彼は今年公開される実写『パタリロ!』のバンコラン役担当なんですが、このまま降板してしまうのか気になるところ。この日青木玄徳のスタッフ公式Twitterアカウント(以前までの事務所を退所して、この4月からフリーランスになった)が開設されたのですが、その一時間後に本人逮捕でアカウント削除。展開が早いなあ。最近の仮面ライダーみたい。
 鎧武では黒幕としてあらゆる人間を苦しめて視聴者と登場人物を絶望のどん底に突き落としてましたが、実際の生活で一般人女性を絶望させてどうするんだ…

  


Posted by 縛りやトーマス at 23:10Comments(0)特撮・ヒーロー

2018年02月28日

今度は宇宙だ!『ザスーラ』

 この間『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』の完成披露に行ってきた。すでにアメリカでは8週連続ランキング入りというロングランで大ヒット中。元の映画はガッカリズッコケ映画だというのに信じられない受け方が信じられず「今更双六映画のリメイクかよっ」と思ってたんだけど、今回のリメイクは相当面白く、インディ・ジョーンズシリーズみたいな冒険映画の趣があり、青春映画としての甘酸っぱさもありでどの世代が見ても楽しめる内容。



 今回はその前作『ジュマンジ』の「精神的続編」だという『ザスーラ』(05)を見ましたよ。



 『ザスーラ』は『ジュマンジ』がジャングルを舞台にしたリアル脱出ゲームならぬリアル双六ゲームだったが、こちらは宇宙が舞台。そして原作者が同じクリス・ヴァン・オールズバーグ。「精神的続編」とはそういう意味である。

 ウォルター(ジョシュ・ハッチャーソン)とダニー(ジョナ・ボボ)の兄弟は両親の離婚以来ケンカが絶えず、父親(ティム・ロビンス)も子育てに手を焼いていた。スポーツもできる兄のウォルターに比べてダニーは夢見がちで内気。父親は急な仕事が入って兄弟の世話を長女のリサ(クリステン・スチュワート)に押し付けて出て行ってしまう。ダニーは地下室で見つけてきたボードゲーム「ザスーラ」を持ってきて兄に構ってもらおうとする。
 「ザスーラ」はネジを回すと中央のカウンターが回転して出た数だけプレイヤーのコマが進み、止まったマス目のカードに書かれてあることが実際に起きる双六だ。宇宙を舞台にしているのでコマは宇宙船。
 ダニーがひとりでゲームを始め、コマが止まるとカードが飛び出す。「流星群を回避せよ」すると家の天井をぶち破って流星群が降ってくる!しかも自宅の窓の外は宇宙空間になっていて外へ出ることができない…脱出するにはゲームをクリアするしかない。こうして仲の悪い兄弟は力を合わせてザスーラを始めることに。

 この仲の悪い兄弟がゲームを続ける、というのがポイントで二人は何かにつけて言い争ってゲームはまともに進まない。ふてくされたダニーが「パスタをつくる!」と言い出してゲームを放り出したりしてるのを見てるこっちは「そんなことはどうでもいいから、とっととゲームを進めろよ!」とか思っちゃう。この二人がまったく可愛くないのでどうしてもイライラが募ってしまう(そういう脚本なんだけど…)。
 「宇宙飛行士を救え」というカードが出てきて、15年間宇宙をさまよっていたという宇宙飛行士(ダックス・シェパード)が勝手に家の中の食べ物をあさりだすのでウォルターは追い出そうとするがザスーラの敵キャラ、ゾーガン星人を追い払ってくれたことからダニーは残ってくれといい、このことでウォルターは「僕の意見を無視した」と不満顔。
 さらにゲーム盤が移動した衝撃でコマの宇宙船の位置がずれちゃうと「ズルした!」「してない!」とケンカ(いい加減にしろ)。ウォルターはダニーのコマを前の位置にずらすのだが出てきたカードは「不正をしたので罰」。あわれウォルターは宇宙空間に放り出されそうになる。なんとか宇宙飛行士の活躍で助けられるが再び二人はケンカ…

 そんな中、ウォルターは黄金のカードを引き当てる。「流れ星にひとつだけ願い事をする」家の外の宇宙空間を流れ星が通過。険悪になっている二人を見て宇宙飛行士はその願い事だけはやめろと叫ぶ。宇宙飛行士はウォルターがダニーなんかいなくなればいい、という願い事をするのだと思ったのだがウォルターは別の願い事をしていた。宇宙飛行士は
「15年前に自分も弟とゲームをしていたが、ケンカして流れ星のカードを引いた時『弟なんかいなくなれ」と願ってしまい、弟が消えてしまったのでゲームが続けられなくなった。君たちは同じことを繰り返してはいけない」
 と二人を諭す。


 と、ここまで来て二人のしつこいケンカや、仲を取り戻すことの大切さを訴えたいというストーリーのキモがわかるとこの映画俄然面白くなってくる。このままケンカだけしてたらギブアップするところだった。兄弟は協力してゾーガン星人に立ち向かい、故障したロボット(ブリキのおもちゃが巨大化している)を上手く操って窮地を切り抜けていく。
 宇宙船のデザインは50年代の流線形で、トカゲ型宇宙人のゾーガン星人やロボットなどには『ターミネーター』『エイリアン2』『ジュラシック・パーク』のスタン・ウィンストンが関わっている。監督のジョン・ファブロー(『アイアンマン』シリーズ)とウィンストンはCGと特殊効果を上手くミックスさせた映像をつくりあげた。トカゲの宇宙人とか、ブリキのロボットやら流線形のロケットやらが出てきて50年代SF映画のような古典のイメージが『ザスーラ』の面白さである。『ジュマンジ』をあまり気に入っていないというファブローは『ザスーラ』で見事に『ジュマンジ』のガッカリ部分を手直しして、古典SF映画の面白さを十二分に楽しませてくれた。やっぱり特撮では宇宙人とか、見たことないものを見せてくれないとな!


  


Posted by 縛りやトーマス at 09:30Comments(0)特撮・ヒーローレンタル映画館

2018年02月13日

4年ぶりのブレイブ

 2月12日にソシャゲメーカーのエイリムが現在配信中のスマホ向け本格RPG『ブレイブ フロンティア』の最新作『ブレイブ フロンティア2』のリリース発表会を都内で開催。同発表会で「獣電戦隊キョウリュウジャー」とのコラボが発表。さらに4年ぶりとなる完全新作33.5話の期間限定無料配信も制作。まさか4年ぶりにキョウリュウジャーの新作が見られるとは思わなんだ…しかもキャスト、スタッフのほとんどが4年前と同じ人たちなのも感動的。脚本家の三条陸氏も当然起用。




【期間限定公開】幻の33.5話「これぞブレイブ!たたかいのフロンティア」
https://www.youtube.com/watch?v=C_3oVprAH1g

「本編の33~34話の間を描いたコラボ限定の幻のエピソード」という33.5話はダイゴたちが一旦獣電竜たちのもとに戻って特訓をしている、というところから始まる。「最後の秘石探しは鉄砕たちに任せて~」ってセリフが出てくるけど、このエピソードに続く本編34話『ふっかつ! ブラギガスしゅつげん』の秘石探しにいった鉄砕たちが最後の秘石のありかを見つけてくる、という冒頭の展開にきちんとつながってる!
 デーボス軍側はキャンデリラとラッキューロが登場。キャンデリラが「人間たちはデーボス軍よりもキョウリュウジャーの方が好きだから、キョウリュウジャーがカッコよく活躍すると人間たちの喜びの感情が集まる」という、君たちが絶対気づいたらアカンやつに目を付け、専用のデーボモンスター、デーボ・ブレイブスキーをつくる。このデーボ・ブレイブスキーがキョウリュウジャー大好きなモンスターで、外見はチェックのシャツにリュックからビームサーベル(ポスター)を突き出している…というやつで『寿飛立戸辺江州』(スピリットベース)というキョウリュウジャーグッズを集めた基地に住んでいる。

「キョウリュウジャーカッコイイなぁ~ブレイブスキー!」
「スキーってそういう意味かよっ!」


 こいつただのオタクだった!ちなみに声の担当は特撮番組スキーな杉田智和さんです。こうして作戦が決行。ラッキューロが街でキョウリュウジャー好きのお友達を集めてくることに。4年も経ってるのにキョウリュウジャー好きのお友達おるんかい、と思ったが、加藤憲史郎くんとかガブティラコスに身を包んだ大友のおじさん(本編でガブティラのスーツアクターをやっていた中川素州さんが顔出しで出演)などが集まってくれた。そこでゾーリ魔たちが大暴れ。かけつけたキョウリュウジャーたちの前にブレイブスキーが現れてあとはうまくやられてくれれば万事OK、という展開なのだがそうはいかず…

 やたらとブレイブにこだわるブレイブスキーに「こいつにもブレイブがあるのか?」と疑問を投げかけるダイゴ。それを聞いたブレイブスキーが
「おれはデーボス軍の一員だ、ブレイブを持てるはずがない!持てるなら…持てるなら!こんなに憧れたりはせん!」
 と変なところでマジになっちゃって武器のマニアックス(笑)でキョウリュウジャーを蹴散らす。オタクが変なところで強くなるというギャグ。もはや当初の目的を忘れて暴れまくる敵を「修行した直後にこんなブレイブにこだわる敵と出会えるなんてラッキーだ!」といつもの超ポジティブ思考で捉えるダイゴ。それを見て喜ぶブレイブスキー(もうなにがなんだか)。

 最終的に惜しくもやっつけられる(というか初めからやられるのが前提の戦いだったんだけど)ブレイブスキー、大好きなキョウリュウジンのサインをもらって一辺の悔いなしと爆発四散。喜びの感情を集める作戦も失敗して項垂れつつ帰路につくキャンデリラとラッキューロなのでした…結果4年も経ってたのに本編と寸分たがわぬクオリティのものが見られて笑えました。


 ブレフロをリリースした年がキョウリュウジャーを放送していた年なので、という理由と東映とのコラボの理由を明かした株式会社エイリム。エイリムがなければ33.5話はなかった!エイリムさんありがとう。ソシャゲの会社とのコラボによって過去番組の新作エピソードが作られるという手段はアリだな。この方法でどこかの会社がグリッドマンつくってくれないかなあ。


  


Posted by 縛りやトーマス at 04:48Comments(0)ゲーム特撮・ヒーロー

2018年01月24日

オーケン、ドス竜で培った怪演技再び『平成ジェネレーションズFINAL』



 2019年に生前退位を予定している今上天皇。19年には平成最後の年、平成31年となるわけです。平成ライダーも30年10月にスタートするであろう作品が平成最後の作品になるわけです。それに先んじて「平成最終章」と銘打った劇場映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』は文字通りファイナルにふさわしい作品だった。

 本作ではゲスト出演としてゴースト、鎧武、フォーゼ、オーズの4ライダーが出演する。ただ出るのではない。ガワではなく、演じている役者本人が登場するのだ。ガワ(スーツ)のライダーは過去作に何度も出演している。しかし役者側がこれだけ大量に出演しているケースは稀だ。『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』(16)にドライブ役の竹内涼真、ウィザード役の白石隼也が出たケースもあるが、今回は4人プラス1人。スケールが違う。
 そのうえゲスト出演のライダー全員に固有のサイドストーリーが存在しており、エグゼイド/ビルドの世界観に無理やり当てはめたわけではなく、それぞれの世界が影響しあっているという設定も凝っている。メインの主人公であるエグゼイド、ビルドをサポートするだけの存在ではないというのは過去作に思い入れがあるファンにとってたまらない魅力ではないですか。
 中でもオーズ(渡部秀)とアンク(三浦涼介)が本編最終回以来の再会を果たす場面はあまりに劇的で、ファンの涙を誘う。さらに再び別れることになる場面でアンク役を演じた三浦が感極まってしまうシーンはNGテイク寸前の演技で、人外のキャラクターを演じた三浦の外見の変わらなさ(奇跡か!)と相まってシリーズ終了後6年を経てこんな未来が待っているなんて想像もしなかった。ライダーファンを続けていてよかった!

 かといって懐古趣味だけに陥ってない面も。ビルドの2号ライダーである万丈龍牙(赤楚衛二)は自分の冤罪を晴らすために戦う男なので、自分を犠牲にしてまで他者のために戦う他のライダーたちが理解できなかったが、彼らとの出会いを経て自分以外の者のために戦うヒーローとして目覚めていくという物語もあり、ビルドファンの新規や一見も満足。ここ数年の歴代キャラを消費するだけの空虚なお祭り騒ぎから一歩抜きんでた、大きなお友達も納得の一本です。


 そんな感涙必至の物語を破壊するのが最強の敵、仮面ライダーカイザーを演じる大槻ケンヂ!!一体なんでこの作品のしかも大ボス役にオーケンが起用されたのか理解に苦しむ。オーケンの役は一人二役で体の半分を失った物静かなキャラと、陽気すぎるふざけたキャラ(口癖は「ファンキー!」)でどちらもオーケンのキャラではない。かつて初主演したドス竜の怪演技を完全に再現して世にも奇妙な悪役を演じきってました。
 かつて朝の5時に高尾に集合、という呼び出しに耐えられず役者は廃業したオーケン(本作でも朝の7時に呼びされたらしいけど)。東映は一体何を考えて起用したんだ。本当にこれでよかったんですか!?スクラップ&ビルド、壊してばっかですけど本当に大丈夫なの??


  


Posted by 縛りやトーマス at 03:11Comments(0)特撮・ヒーロー大槻ケンヂ関連

2017年12月24日

お前はジーグだから『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』



 クールジャパン、なんていったところで今日本で放送されてる深夜アニメのほとんどは諸外国ではほとんど注目されず、アニメーターは相変わらずブラックな環境を脱することができず、広告代理店の連中ばかりが儲かってる状況。しかし本当に外国でも人気のあるアニメは存在していて、その一つが永井豪のロボットアニメ。『UFOロボグレンダイザー』はフランスで『ゴルドラック』と名を変えて大ヒットしフランスでもっとも知られた日本のアニメになった。当時フランスに日本の政治家が訪れるというのでフランスはグレンダイザーの像なんかを作って歓待したが、日本の政治家は誰もグレンダイザーを知らずポカーンとしたという…クールジャパン!

 グレンダイザー同様、海外で人気を博した永井豪のロボットアニメ『鋼鉄ジーグ』を幼少時にイタリアで見たというガブリエーレ・マイネッティ監督は「日本のアニメヒーローに影響を受けたイタリアのスーパーヒーローものを作ろうとした」という。『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』という不思議な日本語のタイトルにして。

 主人公のエンツォ(クラウディア・サンタマリア)は窃盗を繰り返して暮らすチンピラだ。ある日高価そうな時計を盗んで追われたエンツォは水路に沈めた放射性廃棄物のドラム缶に落ちてしまう。親父と慕うセルジョの依頼で麻薬取引を手伝うが、トラブルでセルジョは殺され、エンツォも腹に銃弾を受けてビルから落ちる。しかしエンツォは傷一つ追っていなかった。放射性廃棄物に落ちたことで自分が常人ではない、鋼鉄の肉体を手に入れたことを知る。しかしチンピラの生きざまが染みついたエンツォはせっかくの力をATM荒らしなどにしか使わない。

 劇中、イタリアの街で爆弾テロが多発している様子が繰り返し報道されるから、観客はエンツォがスーパーヒーローの使命に目覚めて爆弾テロと戦うのだと想像するが、チンピラのエンツォにとって遊べるだけの金を手にして、アダルトビデオを見ながらヨーグルトにありつく日常だけが自分のすべて。
 そんな彼だがセルジョの娘、アレッシア(イレニア・パストレッリ)がマフィアのジンガロ(ルカ・マリネッリ)に拷問されているのを見て、罪悪感と同情から助けようとする。アレッシアはエンツォの活躍を見て「あなた、司馬宙みたいね!」という。不幸な境遇から精神を病んでアニメ『鋼鉄ジーグ』のDVDを見ることだけが心の支えの彼女は現実世界と『鋼鉄ジーグ』の世界がごっちゃになっている。

「その力を人類のために使って」「闇の日から世界を救うのよ」

 わけのわからないことをいう上にチンピラ生活を戒めようとするアレッシアをエンツォは鬱陶しがるが鋼鉄ジーグのアニメを一緒に見たことで同情以上の行為を持つ。だが触れただけで彼女が激しい拒絶を示すのを見て彼女が精神を病んだ理由がセルジョに性的虐待を受けていた過去にあることを知る。自身も悲惨極まりない少年時代を過ごしていたエンツォは彼女だけのヒーローになろうとする。

 本作は『鋼鉄ジーグ』の実写映像化ではなく、『鋼鉄ジーグ』という作品をヒーローの象徴としたまったく別の物語。でありながら『鋼鉄ジーグ』というヒーローをきちんと表現している。『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』といった他の永井豪作品とは違って『鋼鉄ジーグ』は主人公の司馬宙自体がジーグの頭部になるサイボーグで、父親によって知らない間に改造されたというすさまじい過去を持つ。ジーグはヒロイン・美和が操縦するビッグシューターという航空機から打ち出されたパーツを合体させて完成するロボットで、ヒロインがいないとロボットになれない。アレッシアというヒロインがいて初めてヒーローとして成立するエンツォという物語の設定は完全にアニメをなぞっている!

 世界を救うからヒーローなのではない。たった一人の笑顔を見るために立ち上がる男こそがヒーローなのだ。胸が熱くなる映画だった。


  


Posted by 縛りやトーマス at 20:35Comments(2)アニメ特撮・ヒーローレンタル映画館

2017年12月09日

これぞプログラムピクチャー時代の進化系『GODZILLA 怪獣惑星』



 庵野秀明監督の『シン・ゴジラ』は何十年も停滞仕切って改革すら望めそうにないゴジラシリーズに風穴を開けた一本だった。ならこのアニメシリーズ『GODZILLA 怪獣惑星』はどのようなアプローチをしてくるのか?はゴジラファンあらずとも気になるところ。『シン・ゴジラ』の延長上にあるゴジラと天災を絡めるのか、それとも…瀬下監督と虚淵玄がとったのは昭和のプログラムピクチャーへの回帰だった!

 地球上に登場した怪獣たち、それらの怪獣を凌駕する存在として登場したゴジラによって地球上の都市は破壊し尽される。やがて地球に飛来した宇宙人“エクシフ”、“ビルサルド”の科学技術を利用した対ゴジラ作戦(メカゴジラが登場する)も失敗に終わり、わずかに残された地球人類はこの星を捨て、居住可能な惑星を求めて宇宙船で旅立つ。

 エクシフとかビルサルドって何!?謎の宇宙人なんか登場させちゃって…X星人とかブラックホール第三惑星人、M宇宙ハンター星雲人じゃないんだから。「謎の宇宙人が現れる」というのは、昭和のプログラムピクチャー時代のゴジラシリーズに前述した宇宙人が出ているのをイメージしたという。彼らは大体敵なのだが、本作では絶滅寸前の地球人を救おうとする存在になっている。

 移住先の惑星を求めて11.9光年を旅したもののそれは人類が住めるような星ではなかった。長期間の移住計画の果てに食料も尽き欠け、老人たちを口減らしのため事故を装って処分する(!)事態に陥ってしまう。移民船の乗組員で子供の頃に地球から逃げてきたハルオ・サカキ(CV:宮野真守)はゴジラを撃退する方法を考案、地球にもう一度戻って戦うことを主張する。
 移民船アラトラム号は長距離亜空間航行によって地球へ帰還。その影響で地球では2万年の時が過ぎており、未知の怪獣たちが跳梁跋扈する怪獣惑星と化していた。


 ある種荒唐無稽な設定だが、昭和のプログラムピクチャー時代のゴジラに慣れ親しんでいる人々は怪しげな宇宙人が出てくると顔がにやけてしまうところ。ニトロプラスによる本作のノベライズも出版されており、そちらでは人類が地球を捨てるまでに何があったのか?という前日譚になっている。米軍がバンカーバスターでカマキラスを、日本の自衛隊がビルサルドの技術を得て完成させた潜水艦「豪天」がマンダを撃退するなどといった物語が描かれ、これが血沸き肉躍る展開なのだ。エメリッヒ版ゴジラまで登場してあっさりとやっつけちゃうんだけど、こいつは「あの」ゴジラじゃない、ぬか喜びさせるんじゃねえと世界中から怒られたりするのは笑える。これ、26話ぐらいのTVシリーズでやってくれよ!

 『シン・ゴジラ』の熱気に未だ中てられている人達には本作に物足りなさを覚えたり、「せっかくシン・ゴジラがゴジラの新しい可能性を切り開いたのに、またプログラムピクチャー時代に戻る気か?」というかも知れないが、歴代怪獣と人類軍が英知を賭けたサバイバルを展開する、というのはあの『ゴジラファイナルウォーズ』ぐらいしかなく、しかもファイナルウォーズより遥かに納得できる設定と物語は、未だかつてなかったもの(レジェンダリー版『キングコング 髑髏島の巨神』では人類は踏みつぶされるだけだからね)。これぞ昭和のゴジラ映画の進化系といったところか。しかもこれは3部作の第一弾で、あと二本まだ登場していない怪獣とのバトルが見られる、しかも公開は来年5月!毎年ゴジラの新作を見てああだこうだと言えるのだから学生時代の思い出が蘇った。あれは…いい時代だった…

  


Posted by 縛りやトーマス at 02:31Comments(0)特撮・ヒーロー

2017年12月06日

お泊り&同伴出勤でガチしょんぼり沈没丸

 終盤に向け、いよいよ盛り上がって参りました日曜朝の特撮番組『宇宙戦隊キュウレンジャー』、別の意味でも盛り上がってきました。

宇宙戦隊キュウレンジャーのレッドとグリーンが「お泊まり&同伴出動」撮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171202-00005207-bunshun-ent

 かつてハリケンジャーの姜暢雄と山本梓、キョウリュウジャーの竜星涼と今野鮎莉が交際していたことはあったけど、どちらのケースも放送終了後のことで絶賛放送中に共演者同士の交際が発覚するのはマズイのではないですか(竜星涼と今野鮎莉の時はスピンオフ舞台『俺たち賞金稼ぎ団』から二人が外されるという事態になっている)。
 しかもこの二人、脇が甘すぎ。文春がすっぱ抜いたのは11月25日、二人が東京ドームシティ、シアターGロッソで行われたキュウレンジャーショーシリーズ第4弾「宇宙船Gロッソ号危機一髪!輝け!究極のシシレッド!!」に出演後、二人で大久保桜子(グリーン)の自宅マンションに二人で帰って翌日朝、再びシアターGロッソに向かってる。お泊りの上同伴出勤かいっ!そらアカンわ。
 宇宙では気が遠くなるほど離れている場所で偶然出会った二人ですが、地球では互いの自宅が数百メートルしか離れていないというのもねえ。そりゃ交際するのに都合がいい。でもね、バレますよそんなの。三か月もすれば番組が終わってしまうのに、2月まで我慢できなかったのか。
 こんな報道が出ちゃってガチしょんぼり沈没丸~!ですけど、僕は毎週の放送が楽しみで仕方ありません。ジャークマタ―との戦いがどうなるかより、この二人の関係がどうなるかの方が気になってしょうがない!ドン・アルマゲ(ラスボス)の正体は文春記者だった!!宇宙は俺たちが取り戻す!!




  


Posted by 縛りやトーマス at 10:50Comments(0)特撮・ヒーローテレビ週刊文春