2010年10月30日

自称批評家のディテールの甘さ

相変わらずのトンデモ言説で僕等をワクワクさせてくれる自称映画批評家の前田有一(1972年生)さんはかつて『ローレライ』に登場する潜水艦伊-507を

具体的にいうと、まず目に付くのが「伊507」号のデザイン。これはひどい。大昔、下町の模型屋によくあった、怪しい未来戦艦のプラモデルじゃあるまいし、あんな子供っぽい造型はないだろう。これを見た瞬間、多くの観客が(軍艦や兵器に詳しい人ならなおさら)萎えること間違いない


と言い切ったものの、2ちゃんねるで伊-507のモデルはフランスに現存したシュルクーフだよという指摘がされると、その部分を削除して改ざんした文章を素知らぬ顔でアップした・・・それ以来の恥ずかしい知ったかぶりを久しぶりにかましてくれましたよ!


本日公開の『SP 野望篇』の感想文で

>あるいは警護官らが、スーツの第一ボタンを外しているのも気にかかる。見た目もだらしないし、銃を携帯する場では基本的にボタンは閉じ、コトがおきたら外すのが警備に携わる者のセオリーではないのか。
>彼らがジャケットのボタンを外すとき、相当な緊張感が走る。そういう演出を取り入れてこそのリアリティであろうと思う。


と書いてましたが、警視庁のウェブサイト内にある広報けいしちょうでは


Q  SPといえば、いつも髪型が整っていて、スーツの上着のボタンをはずしていますが?
A  容姿端麗が求められているため、端整な髪型でなければなりません。また、上着のボタンをはずしているのは、いざと言うときに装備品を素早く取り出すためです。

ttp://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kouhoushi/kouhoushi.htm


とあるんですが。前田さん、またやっちゃいましたね!!
彼は毎度のように自分が以前仕事で関係者に話を聞いたり、少しでも調べたことのある事柄をネタにした映画が出てくるとこのように「俺は専門家なんだぞー!その俺が君たち素人では中々気づかないことを詳しく教えてあげようか」と池上彰気取りでエラソーに語り始めるのですが、大抵勘違いしたことを書いて知ったかぶりがすぐにバレちゃうんですね。

上着のボタンは装備品を素早く取り出すために外してるんですって、前田さん!

そして


>脚本面は、完全にドラマ版の続編・完結編にあたるものなので初見の人には敷居が高い(映画版は二部作予定)。


デジタル大辞泉によると


敷居が高い

不義理や面目のないことがあって、その人の家へ行きにくい。
[補説]文化庁が発表した平成20年度「国語に関する世論調査」では、「あそこは敷居が高い」を、本来の意味である「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」で使う人が42.1パーセント、間違った意味「高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい」で使う人が45.6パーセントという逆転した結果が出ている。


「情けは人の為ならず」なんかと同じで本来の意味とは違う意味で使われることの多い言葉だけど、「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」というのが本来の意味なので前田のように「初見なので敷居が高い」という風に使うのは誤用ですので気をつけて。

まったく細部の甘さが目に付く惜しい感想文であった。  


Posted by 縛りやトーマス at 16:03Comments(1)映画