2013年03月18日

マズイものはマズイ!!

実話BUNKAタブー5月号にてグルメ漫画の大将、土山しげる先生の新連載『噴飯男』(フンパンマン)が始まった。以前までやってた地方のキャバ嬢が普段食らうメシのリポート漫画『お嬢飯』に代わる連載なのだが、今回はうってかわってのフィクションに。

冴えないサラリーマンの細井守(45歳)は総務一筋の人生だったが、この春営業部へ移動。会社では嫁さんのつくった弁当を食べていたが、外回りのため外食ができる!ということで牛丼界の風雲児『大江戸パワー丼』へ突入。人気メニューであるバーベキュー丼を注文。
しかしひと口食ったところ

「油でベトベトの牛バラ肉・・・」
「人工調味料がいっぱいのタレがドップリ・・・!」
「な・・・何がパワー丼だ!」

と憤慨した細井はそれ以上メシに手をつけず退出。

「こんなもん金を取って食わせる飯じゃないっ!!」
怒り心頭の細井は大江戸パワー丼の本社へ特攻!パワー丼の社長は
「あんなクズ飯で喜ぶんだからな大衆は!」
と言ってはばからない文字通りのクズ社長であった。そんなクズを前に細井の怒りが爆発!
「安くてうまくてパワーが付くだとォ・・・・・・当たっているのは安い・・・だけだ」
と社長とその腰巾着を捕まえる。運転手に遮られそうになったところ、なんと細井は鋲ジャケットにトゲ付き肩パット、ドクロのネックレス&Tシャツ、逆巻く金髪というショッキング、いや食キングヒーロー、噴飯男に変身!!


「噴飯油地獄っ!!」




細井が投げつけたバーベキュー丼はみるみる巨大化し、あわれ社長と腰巾着は巨大なバーベキュー丼の下敷きになってしまうのであった・・・

なるほど、糞不味いクズ飯で暴利をむさぼる起業家気取りのDQN社長に鉄槌を食らわす漫画かと思いきや、細井はクズ社長に
「マズイ物はマズイっ!!」
と言い放ちバーベキュー丼の290円を取り返すのであった・・・金が目当てかいっ!!

食キングテロリスト、細井の目的やいかに!!
という大激怒グルメ漫画『噴飯男』の今後から目が離せない!!
連載誌のBUNKAタブーは毎月のように安価な外食チェーン店やファーストフードの食べ比べ企画をやっていて、どの店も平等に「マズイ!人間の食べるものじゃない!」とボロクソなのですが、こういう雑誌って安価な外食を絶賛する傾向があるので意外だった。
ここにグルメ漫画界の鉄人、土山先生が参入することで外食批判に拍車がかかりますな!『めしばな刑事タチバナ』の対抗馬として戦え!噴飯男!  


Posted by 縛りやトーマス at 23:02Comments(0)漫画

2013年03月18日

アイ・アム・ザ・ロウ!『ジャッジ・ドレッド』

ピート・トラヴィス監督、カール・アーバン主演作『ジャッジ・ドレッド』を観る。



そう、あのシルベスター・スタローン主演で制作費100億円(!)を突っ込んで大惨事となった同名映画のリブート(再起動)。
こいつを語る前にやはりスタローン版の話をしなくてはなるまい・・・!
95年に公開されたスタローン版は原作コミックの「絶対にマスクを脱がない」(故に表情がわからない)というお約束を開始15分ぐらいでやぶってしまい、挙句最後になるとヴェルサーチがデザインした装甲も脱いでしまい、シャツ一枚のスタローンが敵やロボットと激しく殴り合っていたのであった。なぜそうなったのかについて妄想すると、おそらく現場でこのようなやりとりがあったのであろう・・・

スタローン「ねえ監督、これってずっとマスク被ってるから俺の顔がわからないじゃん」
監督「まあ、原作がそうだからね」
スタローン「この映画は俺が主演だよな?つまり、観客は俺の顔を見に来るってことだな」
監督「そういうことになるね」
スタローン「じゃあ、俺の顔がわからなかったら意味ねえじゃん!
監督「え?そう・・・なるかな?」
スタローン「観客が主演の顔がわからない映画なんか見に来るか?来ないだろう?だからマスクは冒頭でとっちまおうぜ」
監督「!?でもそれじゃ原作と違うものになるんじゃ」
スタローン「映画の観客は俺を見に来るんだろ?原作とか、どうでもいいの!あと、この重いスーツって何のために着てるんだ?」
監督「原作がそうだからね・・・
スタローン「原作はそうでも、映画の観客は俺、このスタローン様を見に来るんだぜ!俺といえばこのステロイドで鍛え上げた筋肉だ!観客はこの筋肉を見に来るんだろ!こんなの着てたら俺の筋肉が見えねえじゃん!よしこれも後半で脱いじまおう」
監督「いや、そこまでやったらジャッジドレッドとは違う別物になってしまう・・・」
スタローン「この映画の決め台詞、知ってるか?」
監督「アイ・アム・ザ・ロウ(俺が法律だ!)だろ」
スタローン「そう、つまりアイ・アム・ザ・ロウ、この俺、スタローンが法律なんだよ!」


・・・という激しいやり取りの結果、俺様の意見を押し通したスタローン版『ジャッジ・ドレッド』は原作とは似ても似つかぬ別物(漫画のドラゴンボールと実写映画ドラゴンボールぐらい違うものになった)にされてしまい、原作ファンからは総スカンを食らったのであった。
そんな過去の反省からか、リブート版のスタッフはマスクも、装甲も脱がないという設定を頑なに守ることにし、ドレッド役のカール・アーバンも終始顔を見せず、口元を歪めたりして表情を出すという難しい役柄をこなしていた。
しかしこれじゃあ地味だと思ったのか、オリヴィア・サールビー演じる新人女性ジャッジをさせている。でも彼女もマスク被ったままなら意味が無い。そこで彼女は透視能力の持ち主サイキック・ミュータントで、マスクを被ってたら能力が弱まる、という理由づけをしてずーっとマスクを脱いで素顔を晒しているというわけ。ウマイ!

この二人のコンビが犯罪者の巣窟、200階建ての超高層ビル、ピーチツリーに乗り込むも中に閉じ込められてしまい「このピーチツリーに二人のジャッジがいる!抹殺しろ!」とギャング団のボス・ママに煽られた凶暴な住人たちが二人に牙を剥く!その数7万5000人!!二人はギャングどもの攻撃をかわし、脱出することができるのか?
・・・っておい、これ『ザ・レイド』と同じ話じゃねえか!!
去年公開されたインドネシアのアクション映画『ザ・レイド』はアクション映画にもまだまだアイデアがあるもんだなあと思わせる快作で、麻薬組織の巣窟と化した高層マンションにSWAT部隊が乗り込むのだが強制捜査が組織側にバレてしまい、用心棒替わりに住まわせている犯罪者たちが「家賃タダ」を餌にぶら下げられ、マンション中に響き渡る「害虫どもをぶち殺せ!」というボスの声をきっかけに大アクションが始まるという話で、ほとんど同じだよ!
冒頭で対立する組織のヒットマンを見せしめに3人殺すという展開や、途中で麻薬生成工場内でのバトルがあったりするところまで模倣されていて、ここまで似てるのはマズイんじゃない?脚本家のアレックス・ガーランドは『ザ・ビーチ』『28日後・・・』の脚本の人なので、こういうB級っぽいネタにも精通しているはずなので、ちょっと拝借したのかも。
そんな細部が気になるところではあるけれど、処刑銃<ロウギバー>を使った銃撃戦や、人体がボンボン破壊されるバイオレンス描写などには今時の小奇麗なアクション映画にはないダーティーさがあってその手の映画を好む人々にはたまらんな。こういう映画が今、必要なんだよ!
『ボーン・アイデンティティー』シリーズのおかげで筋肉不要のスタイリッシュ系統のアクション映画が増えたけど、過剰なほど鍛えあげられた筋肉マンたちが悪党をぶちのめす映画にならされた80年代人間の俺達にこそこの映画は必要とされている!
え?今時そんな映画の時代じゃねえって?ごちゃごちゃいうんじゃねえ!アイ・アム・ザ・ロウ!俺が法律だ!文句があるか!!  


Posted by 縛りやトーマス at 02:15Comments(0)映画