2013年03月27日

いぬの気持ちがわかるはず『ひまわりと子犬の7日間』

『いぬ映画』・・・それは決して開けてはいけないパンドラの箱。中に希望は・・・ない!!

というわけで懲りずに量産される動物映画の一本、『ひまわりと子犬の七日間』を観てきましたよ。
中島らもさんも「子供と動物の出る映画にロクなもんはない」と言っていたような気がしますがさてこれはどうなのか。



舞台は宮崎。堺雅人(ご結婚おめでとうございます!)演じる主人公の保健所職員は動物愛護管理所で働いており、かつて動物園の飼育係だった経験から管理所に連れられてくる犬を一匹でも救おうと頑張っている。救いたいがあまり犬の収容期間(七日間)を勝手に延長して意地悪な上司(嫌味な役がよく似合う小林稔侍が熱演)に怒られ、引き取り手が見つからなかった犬は“殺処分”する、という保健所の仕事を理解してくれない娘からは「バカ」と言われ口も聞いてくれなくなる。
そんなある日、野犬が農家の畑を荒らしている、と通報を受けた堺らは三匹の子犬を守ろうと激しく吠える母犬の合わせて四頭を捕獲する。
母犬は子犬を守ろうとしてか、檻の中にすら職員を入れさせようとしない。「この犬も殺すの?」と娘に聞かれた堺はうなづくことしかできない。そうしているうちに寒さから子犬が一匹死んでしまう!!思わず堺は犬の管理期限を書き換えてしまう!
保健所はトラブル防止のため「絶対人を噛まない犬」と証明できなければ引き渡すことはできない。そこから堺の辛く長い(といっても七日間だけど)苦闘が始まる。

実際に宮崎県であった実話を元にした映画らしく、ロケは宮崎県で行われ、登場人物も全員宮崎弁をしゃべり、主演の堺雅人は宮崎県出身。宮崎といえば東村アキコの漫画でも描かれたように「人情の街」である。南国宮崎に心の冷たい人間などいないッ!!
人情があれば犬の気持ちだってわかる!
吠える母犬に馴染めない堺はついに寝袋を抱えて檻の前に泊まりこむ!こうすれば犬の気持ちがわかるだろう、と。だって宮崎は人情の街だから!!
檻の前で寝泊りした堺には犬の心がわかるようになる。

「あいつは飼い主の深い愛情をもらっていたに違いない!きっとこの犬は飼い主が止むに止まれぬ事情があって小屋につないだまま手放したんだ。この犬は鎖を引きちぎって、はじめて自由な世界を知ったんだ・・・行く先々で人の愛情を受けることもあれば、責め苛まれることもあったろう。そんな時、一匹のオス犬に出会ったんだ!結ばれた犬のお腹には、新しい命が宿った・・・そして産まれたのが三匹の子犬!子犬を育てるために母親は餌を探さなきゃいかん。やがてのっぴきならなくなった母犬はかつて育てられていた記憶をたどって農家に戻った。そこで僕等に拾われたということや!」

と堺雅人は瞬きしないレクター博士のような目で犬のプロファイリングを決め打つのだった・・・ってお前見たんか!!(以上のシーンは犬の回想シーンとして再現映像が流れる)
もう愛情があれば犬の気持ちだってわかる、とかいうレベルじゃなくて完全にXファイルの世界!
一歩間違えたら奇人変人の男が自分勝手な愛情(そもそも保健所にはその母犬以外にもいっぱい犬がいるのに、こいつだけをえこ贔屓するのである)を注いで他人の迷惑も省みず自己満足の世界に浸り切るという『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』(サンゴを守りたい!という自分勝手な目的のために他人や家族を巻き込むどうかしている男のワガママを『ピュアゆえの行動!』と拡大解釈して感動作品にしたてあげた無茶な映画)に似ているな、これは。

パンフレットにも
「『ハチ公物語』(87)を筆頭に、『クイール』(03)、『犬と私の10の約束』(08)、『きな子~見習い警察犬の物語~』(10)、『LOVEまさお君が行く!』(12)など、過去、犬映画の傑作群を制作してきた松竹
このようにぬけぬけと書かれており、(傑作群て、どの口がいうとんねん!)松竹映画の正気を疑っちゃいますね。
まあ子供と動物の出る映画に難癖つけるような奴は心が汚れているとよく言われるので、僕の心が荒んでいるせいかも知れませんね!  


Posted by 縛りやトーマス at 23:02Comments(1)映画