2014年02月27日

名づけて……ゴリラ野球!!

一年ほど前に『伊集院光の深夜の馬鹿力』で話題になったゴリラがプロ野球に挑戦するという異色の韓国映画『Mr.GO』の日本公開がついに決定。



ミスターGO!公式サイト
http://go.gaga.ne.jp/

韓国版の予告編では細かい内容がわからなかったのだが、



今回大まかなあらすじが判明したのでご紹介しよう。
以下ストーリー。

万年最下位球団ベアーズは、一世一代の賭けに出た。凄腕スカウトマンが連れてきた大物ルーキーに、起死回生を託したのだ。ルーキーの名は<ミスターGO>。
その正体は、資金難に陥ったサーカス出身のゴリラだった。GOは借金返済のため、ゴリラ使いの少女とともに、球団に雇われたのだ。
「ゴリラの入団なんて非常識だ!」
「ルールブックには人間だけでチームを作れとは書いてない!」
世間を巻き込む大騒動の末に迎えたミスターGOの初打席。剛速球を弾き飛ばした打球はフェンスを越え、バックスクリーンを打ち砕く。”代打の切り札”として快進撃を始めるミスターGO。噂は日本のプロ野球にも飛び火し、空前のゴリラ争奪戦へと突き進む。
だが、突如現れたライバル、ゴリラ投手ZEROSとの決戦を前に、ミスターGOの膝が悲鳴を上げた。九回裏、二死満塁。運命の打席に果たして彼は立てるのか?ベアーズは万年最下位の汚名を返上できるのか――?



途中で別のゴリラが登場するんだ!スタジアムで激突するゴリラVSゴリラ!大体ゴリラってプロ野球入れるの?「ルールブックに書いてない!」ってそりゃ書いてないだろ!

ちなみにこれ、どこにも明記されてないんだけど、野球漫画の巨匠・水島新司が70年代前半に発表した読み切りマンガ『たそがれちゃってゴリ』(『野球狂の詩』のコミックスに収録されているが、本来は『野球狂の詩』とは関係ない単独の読み切り)が元ネタだよね?
『たそがれちゃってゴリ』は村山実監督(プレイングマネージャー時代)の阪神タイガースにゴリラが入団しようとする話で、ある日練習中のグラウンドに少年に連れられてきたゴリは江夏の直球を場外までかっとばし、一瞬で盗塁を決める。村山監督は「こいつぁいける!」と早速ゴリを入団させようとするのだがコミッショナーに
「ゴリラの入団は認められん」
と突っぱねられる(当然)。しかし村山は
「入団規則にゴリラの入団を認めないとは書いてません!ゴリラが動物でダメというなら人間だって動物です!」
ザトペック投法ばりの強引さでねじ伏せようとする。村山監督の熱意に押されたコミッショナーは緊急会議を招集。そこに現れた動物学者が「ゴリは危険な種類のゴリラです」と指摘、結果入団は不可。しかし数ヵ月後の新聞には大リーグで活躍するゴリの勇姿が!「こんなことになるならあの時……」と項垂れるコミッショナー。そのころゴリのいない阪神タイガースは負けまくって甲子園には閑古鳥が鳴いていたのであった。

というもう完全に元ネタやんけ、と思われるのだが『ミスターGO!』には韓国で86年に発表された漫画『第7球団』という原作があるらしい。つまりそれが『たそがれちゃってゴリ』の朴、いやパクリ……ゴホゴホ、オマージュ作品というわけで……ああややこしい。
しかし「動物がプロ野球の試合に出る」という話は別に水島新司がオリジナルってわけじゃない。1919年にニューヨーク・ジャイアンツ(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)で猿が数イニングだけプレーしたという実話があって、それを元にした『モンキー・リーグ/史上最強のルーキー登場』という映画もある。猿まで選手にしていたとはさすがメジャーリーグやな。

とまあこんな論争はともかく『ミスターGO!』楽しみなので5月の公開が待ち遠しい。
あ、ちなみに中日ドラゴンズのオーナー・イトウ役でオダギリジョーが出演しており、ゴリラを飼っている少女、ウェイウェイの日本語吹き替えは田村ゆかりさんですよ!

  


Posted by 縛りやトーマス at 23:40Comments(1)映画

2014年02月27日

南大阪ではバカ受け!『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』

『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』を観た。




昼は普通のサラリーマン、夜は違法な地下カジノで凄腕を揮うギャンブラー、マウスの活躍を描いた『リーマンギャンブラーマウス』などハチャメチャな作風で知られる(鼠競争のギャンブルで鼠の糞食って「これはいいウンコ!」とかいうやつとか)高橋のぼる原作漫画の実写化。

警察学校を最低の成績で卒業した落ちこぼれ警官の菊川(生田斗真)。彼はバカだが正義感だけは人一倍であった。しかしスーパーマーケットで万引き少女を
「警察に通報されたくなかったら……」
と突き出す代わりにやらしいことをしているドスケベ店長に拳銃を突きつけるという行き過ぎた正義感を発揮してしまい懲戒免職。店長はお咎めなしという処置に
「あんな悪党がのさばってるのに、俺はクビなんですかぁ~!」
と菊川、署長の吹越満の胸ぐらを掴んで大暴れ!
「よしっ!合格だ!」
警察は広域暴力団数寄矢会の会長、轟周宝を挙げるための潜入捜査官を探しており、菊川はうってつけの人物とされたのだった。しかしこんな短気な人間って潜入捜査にもっとも似合わない人物だと思うんだけど・・・
潜入捜査官養成係の遠藤憲一、麻薬取締官の皆川猿時ら”イイ顔の役者”たちによるテストを次々クリアした菊川は数奇矢会の下部組織、阿湖義組の闇カジノに潜入、若頭の日浦(堤真一)に気に入られ、見事ヤクザの一員となるのだが・・・


監督三池崇史、脚本宮藤官九郎、主演生田斗真という一分の隙もないヒットさせるためのゴールデントライアングル。しかもテーマはヤクザという邦画において「間違いなくヒットする」定番のネタで、筆者は大阪に住んでいるから分かるが、(特に)南大阪ではヤクザとかヤンキーとかこの手の映画を必ず見に来る層が確実に存在する。梅田のTOHOシネマズとかブルク7ではまったく入らないが、TOHOシネマズなんばとか、なんばパークスシネマ、ユナイテッド・シネマ岸和田とかだと大入りだ。
かつて存在した映画館、動物園前シネフェスタで同じ三池崇史監督の『殺し屋1』を観に行った時、貫禄のあるどう見てもヤッちゃん風の男性と下品そうなカッコをした女性がふたり連れでやってきていて、ちょっとでも騒いだら殺されそうな雰囲気を醸し出していたので劇場内が静まり返っていたよ!上映終了後、男性の発した一言
「結構、おもしろいやないけ」
が忘れられない……
とはいえこの映画はジャニーズの生田斗真くんが主演なので、メインターゲットは女子中高生ぐらいであろう。その世代に向けるためには三池監督得意の行き過ぎた残酷描写をやり過ぎるとレイティングが上がってしまってR指定になって女子中高生は誰も来ない!という事態に。が、三池監督はこういう「なるべく押さえてください」というスポンサーからのお願いに合わせるのが実は得意。『ゼブラーマン』で市川由衣演じる主人公の娘が明らかに援交しているシーンがあるんだけど、四つん這いでハイハイするだけで援交を表現するという演出をやって巧妙にR指定を避けていた。なのでこの『土竜の唄』も劇中、堤真一演じる若頭に「ヤクザになりたかったら根性見せろや!」なシーンで生田斗真が「見せてやるよぉ~!」とドスで腹掻っ捌いてはみ出た腸をちょうちょ結びにして「腸でちょうちょ結びじゃあ~!」とやるのを可愛らしくCGで描いたりして見事にG指定(全年齢対象)を勝ち取った。
『DEAD OR ALIVE』シリーズなどでバイオレンス描写の限界にチャレンジしていた三池崇史監督だが、規制に合わせるテクニックも持ち合わせているので意外と起用な人なのであった。

こうした三池監督の手練手管、クドカンによるとぼけた笑い、勢いだけは負けてない生田斗真の青臭い(褒め言葉)演技がガッチリハマった。ヤクザなどに過剰なノスタルジーを感じる人々には合わないだろうが、アウトローの馬鹿騒ぎを見たい人にはぴったりだね。  


Posted by 縛りやトーマス at 05:01Comments(0)映画