2015年01月23日

ギスギスアイドルなんて見たくない『劇場版アイカツ!』



 第3シリーズに突入したアニメ『アイカツ!』初の劇場版作品。トップアイドルを目指してアイドル活動(アイカツ!)を続ける星宮いちご(CV:諸星すみれ)。なんと彼女が主役のスペシャルライブ『大スター宮いちご祭り』が開催されることになった。これを成功させればいちごは正真正銘のトップアイドルになれるかも!あおいらライバルであり仲間たちとの協力で着々とライブの準備は進む。そんな中、いちごの憧れ、トップアイドルの神崎美月(CV:寿美菜子)は成長したいちごにアイカツ!の未来を託し引退しようと考える…

 『アイカツ!』はトレーディングカードを用いたアーケードゲームとアニメをほぼ同時期にスタートさせたマルチメディア展開で長年女児玩具業界で売上トップに君臨していたプリキュアシリーズを二年で追い抜いた。プリキュアを卒業した女児がアイカツ!に流れていくという形で11月に発表されたバンダイナムコHD第2四半期決算では56億円を記録し、2015年3月期予想は121億円、プリキュアの39億円、2015年3月期予想86億円を大きく引き離している。
 『アイカツ!』がここまで人気となる理由は、アイドル同士が凌ぎを削り、トップアイドルを目指していくという物語ながら、互いの足を引っ張り合ったり、ライバルを邪魔したりといったギスギスした展開がほとんどなく、他のアイドルは互いを高め合う、という意味のライバルとして捉え、オーディションで勝ち負けがついても相手を恨むことなく力を認め合い、さらに過剰なほどの上昇志向を持っている彼女たちは負けて落ち込むよりも「もっと頑張らなくちゃ!」「いつか◯◯ちゃんの立っている場所に追いつくんだ!」とさらなるレッスンに励むのだ。このように現代日本ではあまり見られないアイドルの描写が強く求められているからだろう。アイドルの大半はギスギスして仲間同志で腹を探りあい、楽屋で悪口をいい、靴に画鋲を入れ、ステージ衣装を切り刻み、争いに負けて激しく落ち込み、自分の手首をナイフで切るというアイドルたちは全体の8割にも及ぶという※

※独自の調査によるものです

 そんなどす黒い現代アイドル事情にうんざりした人びとは『アイカツ!』の物語に強く惹きつけられるのだ。『ハピネスチャージプリキュア!』がありがちな男女のチャラチャラ恋愛物語を持ち込んでファンに反発されたことと対照的ではないか。
 劇場版の物語は本作の象徴的存在である神崎美月ちゃんが引退を決意するという衝撃的な展開で、普通はその是非を巡って争いになるところ、いちごは美月に最高のステージを見せることが美月へのメッセージなんだ!とあくまでも上昇志向なのだった!!こうでなくちゃ!!
 こういう作品があくまでファンタジーのアニメとはいえ、認知されてきたことは喜ばしい。現実世界のギスギスアイドルは早くいなくなってしまえ!

  


Posted by 縛りやトーマス at 01:57Comments(0)アイドル映画アニメ