2015年02月08日

観たかったのはコレジャナイ!『エクソダス 神と王』


※ネタバレ部分を反転してあります


 リドリー・スコットによるモーゼの十戒の映画化。十戒といえばアレだ。チャールトン・ヘストン主演の、海が割れるやつ。♪海が割れるのよ~(天童よしみ)
 海が割れたら間にいてる魚はどうなるねん!と中島らもさんが言ってましたが神の奇跡で魚を殺す映画ですね(違います)。

 『グラディエーター』の成功以来、大金かけたサンダル物映画に力を注いでいるリドリー・スコット、この映画も総製作費1億4000万ドルだとか、エキストラを10000人集めたとか、10の奇跡のひとつ<蛙が大量にあらわれる>場面で数百匹の蛙を用意し、それをあやつるトレーナーが6人いたとか(蛙、指導できるんかい)資料からして超大作の匂いがプンプンするのであった。

 エジプトの将軍としてファラオ(エジプトの王様)の息子であるラムセス(ジョエル・エドガートン)の義兄弟の誓いを交わした将軍モーゼ(クリスチャン・ベール)が実はヘブライ(ユダヤ)人の血を引くと聞かされる。当時エジプトはヘブライ人を奴隷としてこき使っていたので、俺は奴隷の血族なのか!と驚愕するモーゼ。奴隷を解放しようとするもラムセスに出生の秘密を知られ放逐される。ある日神の声を聞いたモーゼはエジプトに戻り奴隷の解放を求め、エジプト軍と争う。
 やがて神による10の奇跡がエジプト全土に広がり、長男を失ったラムセスはヘブライ人を追い出す。40万人のヘブライ人を率いたモーゼたちは約束の地を目指して脱出を図るが、怒りに燃えるラムセスらエジプト軍の追っ手によって紅海の手前で追い詰められる。モーゼが神に祈るとたちまち海が二つに割れ、海の底を歩いたモーゼたちは対岸にたどり着くが、追いかけてきたエジプト軍は海に戻った紅海の波間に飲まれ、ラムセスを残して全滅する。

 というだいたいのお話はヘストンの『十戒』でお馴染みで、この映画はほぼそれをなぞっている。なので観客の興味は「最新の技術で、どうやって海が割れるのか?」にある。それしかないと言ってもいい。
 ところが、なんとこの映画…♪海が割れないのよ~
 おい、そりゃねーよリドリー・スコット!ちなみにそのシーンはどうなるかというと、紅海を前にして追い詰められたモーゼは「もうや~めた!」とふてくされて持っていた剣を海に放り投げると、底にまっすぐに突き立つ。翌日、目が覚めると海の水が引いていた!スペクタクル性の欠片もない演出に見てるこっちがや~めた!って言いたくなるよ…

 そんなこともあってか世界中で「歴史的に間違っている」と批判が起こり、エジプトなどで上映禁止の扱いを受けている。そりゃあ『十戒』の再映画化と思って観に行ったら違うもん見せられたようなもんだし。超大作映画ファンが怒るのも分かるよ。違う!リドリー・スコット、俺たちが観たかったのは…コレジャナーイ!!




  


Posted by 縛りやトーマス at 04:30Comments(1)映画