2016年04月30日

ポリスマンは怖いぞ!『コップ・カー』



 家 出少年のトラビス(ジェームズ・フリードソン=ジャクソン)とハリソン(ヘイズ・ウェルフォード)は草原に捨てられている1台のコップ・カー(パトカー)を発見する。キーを見つけた二人はいたずらで車を走らせる。
「運転なんかできるの?」
「できるさ。マリオカートでいつも遊んでる」
 という二人はハイウェイを爆走。途中でおばさんの乗った車にぶつかりかけるけど問題ないさ!無邪気に遊ぶ二人に無線の声が聞こえてくる。「ガキども、車を返せ!」それは車の持ち主である保安官のクレッツァー(ケビン・ベーコン)からであった。すると車のトランクから物音が!恐る恐る開けると中からは血まみれの怯えた男(シェー・ウィガム)が。
「おじさん、悪い人かい?」
「とんでもない!悪いのはあの保安官だ!」
 どうやら男はクレッツァーとトラブルになり、男の連れはすでに殺され、穴に埋められていた。少年二人が車を奪ったのはクレッツァーが二人目を埋めようとする直前だったのだ。


 家 出少年二人が冒険の途中で遭遇する地獄の体験。ちょっとした火遊びのつもりがまさかの大火事になってしまった!二人の犯したいたずらなど文字通り子供だましでしかない、と痛感させられるベーコンの悪どさに少年たちは蹂躙される。
 ここでのベーコンは邦画の型通りの悪役のようにチープな表情など見せず、意味もなくヘラヘラ笑ったり「さあ、ゲームの始まりだ」なんて絶対に言わない。狂気は内に秘めて容易く外見に表さない演技で少年たちもトランクの男も観客すらも圧倒する。
 ベーコンの悪事やトランクの男が何をしでかしたかは、はっきりとは明かされず「あえて描かない」ことで少年たちが経験するわけのわからない恐怖を観客も体験するのだ。

 ラストで命からがら脱出した少年たちを待つ悪夢、それから覚めるように差す一筋の灯り。狂気のサスペンスのようであり、『スタンド・バイ・ミー』のような少年たちが大人になる通過儀礼でもある。監督のジョン・ワッツは2017年公開の新シリーズ『スパイダーマン:ホームカミング』の監督に決定している。家 出したピーター・パーカーがうちに帰ってくるという内容になるそうです(嘘)


  


Posted by 縛りやトーマス at 03:14Comments(0)映画