2016年08月18日

20年間何も進歩しなかったのか『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』



 20年前に公開された『インデペンデンス・デイ』は大変な話題になり、当時まだあった大阪・北野劇場(関西最大の1,016席を誇った)の先行ロードショーに駆けつけた私は2時間近く前から並び、最前席を取った。シンプルな中にエイリアンをゲンコツでぶん殴るといった野蛮さも併せ持ち、感動すら覚える独立宣言のシーンに拳を突き上げた。絶体絶命の危機を団結の力で乗り越えるというのも万国の人間が納得できる内容だし、日本だけでも100億超えのヒットとなったのも理解できた。
 その続編である『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』はあんなにドキドキワクワクした映画の続編なんだからと期待していったが、20年前に熱狂した自分をゲンコツでぶん殴ってやりたい衝動にかられた。

 前作で撃沈したエイリアンの円盤から技術を得た地球軍はエイリアンと人類の技術を統合したハイブリッド戦闘機の開発や、太陽系の各惑星に対エイリアンの前線基地を設置し(まるで『謎の円盤UFO』か『ウルトラマンレオ』のMACみたい)、さらに強大な外敵からの侵略に備えていた。そして20年の月日が経過(実際の時間と同じ20年後を描いているのだ)
 20年前にアフリカ大陸に着陸していたエイリアンの円盤が突如起動し、信号を発した。前作の地球の勝利に貢献したデイヴィット・レヴィンソン(ジェフ・ゴールドブラム)率いる調査隊は宇宙にいる別働隊への連絡ではないかと推測。月の上空に謎の巨大球体が現れ、アメリカ大統領ランフォード(セーラ・ウォード)はレヴィンソンの「あれは侵略者のものではない」という忠告を聞き入れず破壊命令を下す。レヴィンソンらは破壊された中からコアとなる球体を回収するが、エイリアン本体の母船が出現、レヴィンソンらの乗る戦闘機は母船の引力に捕らえられたまま地球に降下、母船の攻撃により地球の主要都市は壊滅状態に追い込まれる。


 20年もかけて準備していた月基地があっさり破壊される描写にはまさしくウルトラマンレオのMAC全滅を思い出さずにいられない。あのMACステーションは侵略してくる宇宙人に対して設置されたのに、大抵は地球に宇宙人や怪獣が現れちゃうんだよな。MAC仕事しろ。『~リサージェンス』の月基地も簡単に破壊されるので20年間も何してたんだよおめーらは。
 ハイブリッド戦闘機もあっさり使い物にならず、パイロットだけが敵円盤の中に放り出されてしまい、どうするのかと思ったらエイリアンの戦闘機(!)が無人で放り出してあるのを見て

「あれを奪ってやろう」
「おい、あれはエイリアンの戦闘機だぜ。乗り方なんかわからねえよ」
「大丈夫だ。俺たちのと対して変わらない」

 って、すぐに乗り回しちゃうんだよ。ご都合主義にもほどがあるだろ。エイリアンは直接戦闘する兵士のエイリアンとこいつらを指揮するクイーンエイリアンがいて、クイーンをやっつければあいつらは統率が取れないぞ、というわけでクイーンエイリアンただ一匹を狙う作戦が取られるのだが、それならクイーンエイリアンも円盤の奥に引っ込んで出てこなけりゃいいのに、のこのこでてくるんだよな。数百メートルの巨大怪獣然としたクイーンエイリアンが人間が回収したコア(侵略エイリアンが危険視するデータが入っている)を持ったスクールバスと追いかけっこするシーンがクライマックスなんだけど、どうしたって知能が高い存在には見えない。地球人も侵略エイリアンもお互いアホ丸出しでこの20年間、互いに進歩しなかったことが伺える。

 興行収入の方は100億越えした前作とは比べ物にならないほどずっこけていて(公開一月で25億前後)、「こんなアホなものは見ていられない」と進歩していたのは観客だけのようだ。

  


Posted by 縛りやトーマス at 22:07Comments(0)トンデモ映画