2017年01月27日

童貞絶対殺す姉妹の嫌がらせ『ネオン・デーモン』



 ハリウッドで天才の名をほしいままにする男、ニコラス・ウィンディング・レフンの最新作。無口なスタントドライバーの西部劇風サスペンス『ドライヴ』や理由なき暴力の男を描いた『ブロンソン』、人を殺した後はカラオケで歌謡曲を決めるヴィジランテロマン『オンリー・ゴッド』と男臭いドラマが続いた彼にとって初めての女性主人公の映画である。

 ジョージアの田舎町から「おら、モデルになりてぇ!」と夢を抱いて上京(アメリカでも上京っていうのかな…)した16歳の少女ジェシー(ダコタ・ファニングの妹、エル・ファニング)は見るからに田舎臭い小娘だがナチュラルな美しさを秘めており、売れっ子だが鼻は整形のモデル・ジジ(ベラ・ヒースコート)に軽く嫉妬される。
 ジェシーの秘められた美しさにファッション業界もたちまち虜になる。気難しいカメラマンのジャックは挨拶に来ただけの彼女を見て「自分と彼女以外の人間はすぐに出ていってくれ」と言い放ち、二人っきりのスタジオでジェシーを脱がして全裸にペンキを塗りたくってカメラを向ける。「彼にひと目で認められるなんてすごいわ」とジェシーのことを気にかけているメイクアップアーティストのルビー(ジェナ・マローン)は我が事のように大喜び。尊大な態度の一流デザイナーのロバートは先輩モデルのサラ(アビー・リー・カーショウ、本物のスーパーモデル)には目もくれなかったのに、ジェシーが姿を表すとハンカチをいじくっていた手を止めて「サイズを計れ」と。プライドをズタズタにされたサラはトイレで鏡を叩き割ってしまう。
 ロバートのファッションショー控室で「そこは私の席よ」とジェシーに軽く嫌がらせをするジジだが、ショーのトリをジェシーに奪われてしまいヒステリーを起こす。最初は内気で周囲に気を使っていたジェシーだがロバートから「ほとんどのモデルは所詮ガラスだ、君はガラスの海の中のダイヤモンドだ」と絶賛されてたちまち有頂天に。傲慢さを顕にするようになったジェシーにジジやサラは敵意の視線を向ける。

(ここからややネタバレ解説です)


 「モデル版ブラック・スワン」と称されており、女同士のドロドロした争いに巻き込まれながらも成長していく少女の姿を追った大映ドラマみたいなお話かと思ったら後半はまさかの『ネクロマンティック』な展開に椅子から転げ落ちそうに。そんな話になると思わなかったので完全に度肝を抜かれた。問題作すぎてもう最高。オサレ雑誌とかに持ち上げられてるから、勘違いしたカップルとかが観に行ってキャラメルポップコーン食いながらクライマックスシーンで吐けばいいと思うよ。
 度肝を抜かれると言えばジェシーが泊まっている安モーテルの管理人がキアヌ・リーブスなんだけど、態度は悪いし、エル・ファニングにやらしい目線を向けてるわで、嫌な奴だなと思ってたら後半、モーテルに止まった若い女を強姦しているというこれまた衝撃的すぎる!去年公開されたイーライ・ロスの『ノック・ノック』で一人で留守番してる家に雨宿りに来た女二人組の誘いに乗って3Pしちゃったために地獄の苦しみを味わうダメ夫を演じていたのだが、今回の『ネオン・デーモン』は『ノック・ノック』を経て完全にイカれちゃったようにも見える。これは『ノック・ノック』エピソード2だな。
 それにしてもエル・ファニングって普通に美少女なのに、なんでこんなイカれた映画にでちゃってるの?ちょっと前に姉のダコタ・ファニングもレイプされる映画に出て全世界のダコタファンが発狂してたけど、この姉妹は童貞オタクを殺す姉妹だな。嫌がらせか!!


  


Posted by 縛りやトーマス at 23:46Comments(0)映画