2017年08月03日

出オチ漫画の実写化は止めよう『東京喰種 トーキョーグール』



 僕は漫画の方を一切読んだことがないので、よくわからないのだがこんなツッコミどころだらけの漫画もないのではないか。人を喰う怪物「喰種」が人間社会に密かに溶け込んでいるという設定だが、喰種は人間の肉以外は水とコーヒーしか飲めないのだ。そんなのすぐバレるんじゃないの??

 ごく普通の大学生、カネキ(窪田正孝)は憧れの先輩、リゼ(蒼井優)とデートをし、深夜の公園でハグされるが、リゼの正体は喰種だった!リゼの攻撃で致命傷を負うも、工事現場で吊られたままの鉄骨の下敷きになってリゼは死亡。って誰もいないのに鉄骨吊ったままにしてる現場なんかないと思うんですけど…あ、ちなみにこの映画の面白いところ、ここまでです

 重傷のカネキは病院に担ぎ込まれ、誰の許可も得ていないのに死亡直後のリゼの臓器を移植され一命を取り留める。そのせいで半分人間、半分喰種の半喰種にされてしまったカネキは普通の食事が喉を通らず人間を食べたい欲望を持つようになり、モラルと生存の間で苛まれる。

 リゼと出会った喫茶店「あんていく」に逃げ込んだカネキは喫茶店の店長芳村(村井國夫)、店員トーカ(清水富美加)らに助けられる。「あんていく」は喰種たちの駆け込み寺だった。心底嫌そうにカネキを手助けするトーカ。清水富美加が本当に嫌そうにこの役を演じていて、こんなツッコミどころ満載の気持ち悪い映画は嫌になるよなあ。出家したくなるのもわかる気がする

 この漫画では喰種が主人公の側なんだけど、人間を喰わないと生きていけないから、どうしたって読者の感情移入を削ぐではないか。「あんていく」に潜む喰種たちは近所にある自殺の名所で飛び降り自殺する人間の肉を回収しているとかいうかなり無理のある設定でアンチモラル感を薄めようとしてるんだけど、完全に失敗してます。人肉を提供している父親を殺されてしまい、その後は「あんていく」に母親(なぜか相田翔子)ともども身を寄せてる子供(桜田ひより)が「人を狩る能力がないから」ということで人肉は「あんていく」が提供するんだけど、目玉をナイフとフォーク使って食ってるんだよ(かなりグルメ風に)。そんな連中にどう感情移入しろっていうんだ!


 喰種の方がこの調子なら、対する人間たちの方も粒ぞろいのどうかしてる連中で、赫子(かぐね)と呼ばれる触手のような器官により恐るべき戦闘能力を持つ喰種に対抗する喰種対策局というのが存在していて、所属する捜査官が喰種と対決するんだけどなぜか一対一の勝負を挑む。武器は喰種の死体から赫子を取り出して製作したガリアンソード。そんなもん使わないで、大勢で取り囲んでロケットランチャーぶち込むとか、火炎放射器でも使えよ。最後にはケバブの串(回転する)でどついたりしてるし、銃器使え!銃器!そんなんで勝てんのかよ!
 劇団EXILEの人(鈴木伸之)がトレーニングで鍛え上げてる体見せつけてましたけど(彼らは裸見せてナンボですからね)相手バケモンですよ。体を見せてバタンキューするのは腐女子だけです。


 「人を喰う怪物が存在していて、そいつに体の半分を支配される」って要するに『寄生獣』で、しかも『寄生獣』があえてやらなかった展開ばかりやっている。なぜ『寄生獣』がパラサイトに対して人間が本格的に対策を取り始めたところで終了したのか考えようよ。
 半分喰種になった主人公が喰種たちの隠れ家に匿われる、って時点で終了してる出オチ漫画なんだから。火星にいったらGがいた!っていう 『テラフォーマーズ』もそうだけど、漫画ではよくても実写にした時には実写ならではの説明や説得力のある描写が必要なんだから。
 もう出オチ漫画を実写化するのはやめよう。


  


Posted by 縛りやトーマス at 23:14Comments(1)映画トンデモ映画