2018年02月10日

イカレた7人がやってくる『セブン・サイコパス』



 日本で現在公開中の『スリー・ビルボード』(アカデミー作品賞有力候補!)がまったく先の展開が読めないサスペンスで興奮させてもらった。監督のマーティン・マクドナーの作品は一度も見たことがないのだが、ネットフリックスで前作の『セブン・サイコパス』が配信されていたので見ることに。しかしすごいタイトルだな。『7人のイカレ野郎』だもんな。

 で、これが『スリー・ビルボード』同様、まったく先の展開が読めない!売れない飲んだくれの脚本家(コリン・ファレル)が思いつきで『セブン・サイコパス』ってタイトルだけ考えて何も浮かばない(笑)。スランプから彼女(『スリー・ビルボード』でウディ・ハレルソンの嫁役のアビー・コーニッシュ)をクソビッチ呼ばわりして捨てられそうに。
 そんなどうしようもない男の友人ビリー(同じく『スリー・ビルボード』ですぐに切れる暴力警官やってるサム・ロックウェル)がアイデアを出してやる。クエーカー教徒の男が娘を殺された復讐に走るが、クエーカー教徒は暴力を禁じているので攻撃できない。ただ出所した男の周りに必ず現れて精神的に追い詰めていく…
 せっかくいいアイデアを出したのにやはりそれ以上のネタが浮かばない脚本家。心配したビリーは勝手に新聞広告を出す。

「あなたの周りのサイコパスの面白い話を聞かせてください」

 何出してんだよw 結果、ウサギを抱いた男(トム・ウェイツ)がやってくる。彼はかつて黒人の彼女と二人で殺人行脚に出て、『ムーンライト・マーダラー』や『ゾディアック』を殺した(どちらも未解決の連続殺人事件)と言い張るサイコパスだった!
 ビリーはバイトで高級住宅街で散歩されてる犬を攫ってきて、知人ハンス(クリストファー・ウォーケン)が持ち主に返して賞金をせしめるというせこい詐欺行為を働いていたが、ある日地元マフィアのボス、チャーリー(ウディ・ハレルソン)の愛犬を攫ってしまってさあ大変!
 行き違いでハンスの妻が殺され、彼は復讐を誓う。彼の正体はクエーカー教徒のサイコパスだったのだ!その後ビリーも相当イカレたサイコパスだというのがわかって、脚本家の周りはサイコパスがいっぱい!取材対象者は周囲にいたという。


 この後一体どうなるのか、いろんな想像を働かせたんですが、何一つ当たりませんでした。この映画の展開が読めた人いたらすげえと思う。クライマックスもドカチャカ銃撃戦になると思ってたらほのぼのとしたオフビートな展開になったりして、こちらの予想の斜め上を軽く飛び越えていくのが快感。「こんな展開ねえだろ!」と登場人物が切れるぐらいだし。あ、この映画ってコメディなんですよね。

 人の悪そうなギャグと暴力を詰め込んだ『セブン・サイコパス』、あなたの想像力と勝負だ!100%負けるよ。映画が後半に行くにしたがってあの時の話は実はこういう意味だった、あの人の正体は…という風に貼った伏線が見事に回収されていく気持ちよさもある。ちなみに町山智浩さんによるとタイトルには複数形のsがついてるので正確には『セブン・サイコパ』だそうです。


  


Posted by 縛りやトーマス at 05:39Comments(0)映画レンタル映画館