2019年02月15日

有安杏果ファンはもう少し冷静になろう

 元ももクロの有安杏果さんがソロ活動開始を発表したのは1月15日。奇しくもグループ脱退を発表したのは去年の同日。きっちり一年間休養した後での活動再開報告にはファンも胸にこみ上げるものがあった。
 その後新たに個人事務所の立ち上げ報告が2月6日にインスタ、Twitterで。しかしこの報告には続きがあった。それは突然雑誌記者に取り囲まれたことと、現在結婚を前提にした一般人男性との交際をしていることだ。
 二日後の金曜日に発売されたFRIDAYに杏果を直撃した記事が掲載される。週刊誌の前に先んじて自ら発表したということだが、これをめぐって各マスメディア上では喧々諤々の論争となった。





 それは交際相手がメンタルクリニックの院長で、独身の48歳、そして二年ほど前から杏果の相談を受けていたということ。つまり自分の患者と交際していたわけで「医者が患者に手を出すってアリなの?」と批判が続出した。

 多くのファンは彼女の復活、交際宣言も好意的に受け止めていて、インスタやTwitterには応援メッセージが寄せられているが、中には納得できない人が「これってどういうことなの?」と不満タラタラの様子。

 僕は杏果ファンだし、卒業に至るまでの決断は理解できるし、以前から必ずソロで復帰するだろうと予想していたので活動再開は待ってました、というところ。クリニックに通っていたということに関してもグループ一メンタル弱めなのが杏果だったし(メンタル怪しげなのは、れにちゃん)、クリニックぐらい通っていても不思議ではない。その医者が交際相手というのは若干モヤっとするが、担当医と交際したのではなく、交際したのがたまたま担当医だっただけではないか。何ら騒ぐことではない。

 なのに世間にはグループ脱退までの経緯に納得できず、今回のことに絡めて文句を言い出すやつの多いこと!その典型が以下だ。


元ももクロ・有安杏果“結婚前提交際宣言”に感じる「割り切れなさ」の正体
https://www.cyzo.com/2019/02/post_193013_entry.html


 この記事には、脱退後の杏果に対して文句言いたがり連中の果てしなくダメなところが全部凝縮されている。

 まず冒頭に杏果ファンであることをチマチマ説明して、ただのゴシップ的興味本位の記事ではないのだアピールしていますが、ファンならグダグダ言わずに彼女の決断を支持して応援してやれ、というのが第一。

>私は、好きなアイドルがすることはすべて肯定しようという考えを持っている。本人が望んでいないのに、周りにやらされているようなことは別だが、卒業も、解散も、最終的に本人が決めたことであれば、応援するのがファンだと思うからである。

>そのため、昨年、彼女がグループを卒業したことも、(発表から卒業までの期間が短すぎるなどの不満はあるものの)納得はしてきたつもりだ。

>ただ、今回の件については、何か心から祝福できない気持ちが先立ってしまう。この正体は一体何なのだろうか?


 本人が決めたことであれば応援するのがファンだと言いながら、その決心が揺らいでいるのである。この後にはまるで関係がない秋篠宮家の眞子さまと小室圭さんの結婚問題と杏果の件を強引に結び付け、こんなことを言い出す。

>違う分野での2つのニュースであるが、根底に感じる割り切れなさには、共通しているような感覚を覚える。

>それは、アイドルを応援するファンも、皇室の安寧を願う国民も、みんなが考えているのは、「当人が将来的に幸せな人生を送ってもらいたい」という思いだということだ。


 ほっといたれよ!はっきりいって大きなお世話ですよ。彼女からしたら。
 こんなもん、水泳の池江璃花子が白血病であることを告白したら、民間療法を勧めてくるやつと一緒で池江のことなんかどうでもよくて、困っている人(とそいつが思っている)にアドバイスできる自分に酔ってるだけなんだから。僕だって杏果のことをどうこういうけど、自分の言ってることが戯言だってわかってますから!
 このライターは愚かにも杏果にアドバイスすることでエクスタシーを感じてる変態で、説得力を持たせるために

>今回のニュースで、私を含めた多くのファンが、「将来的に苦労をするリスクがあるのではないか」と感じているのではないだろうか。

 個人の意見ではない、「みんな」が「そう感じている」というのだ。みんなって誰だよ?5ちゃんか?



 先に卒業した早見あかりと比較して、「普通の女の子の生活を送りたい」といいながら復帰した杏果を「ブレている」などと批判し始める。こうなったらもはや意見ではない。「批判」だ。
 僕はももクロ時代の杏果のソロコンを見て、ももクロではできないグレードや、アーティスティックなステージに興奮した(別にももクロのライブにグレードやアーティスティックさがないというわけではない)。彼女の目指す方向性が間違いなくソロライブでやっていることにあると。そのステージをももクロの活動と並行しながらやるというのもアリなんだろうけど、杏果のストイックな性格からしてそれは無理だと。だから脱退なんだというのはソロコン見てたらわかるので、それをブレてるといわれてもねえ…


杏果ソロコン

 年齢も不安要素、までいくとただのいちゃもん、難癖のレベル。

>48歳で独身というと、いろいろな過去や事情を抱えていることが多く、それらのものを若い女性が背負っていくのは大変だろうという気持ちになる。事実、結婚後さまざまな問題が露呈し、別れてしまった例も多く聞く。


 ほっといたれよ!!

>今、もし彼女に伝えられることがあるとすれば、「できるだけ冷静になって、自分が何をしたいのか、どうすべきなのかを見つめ直してほしい」ということだ。できれば、世間の反響やファンの声にも耳を傾けてほしい。

>その上で、彼女自身が、誰の影響も受けることなく決断したことなら、納得するだろう。とにかく、自分が少しでも応援し、幸せをもらった相手が、後々後悔するようなことにだけはなってほしくないのである。


「できるだけ冷静になって、自分が何をしたいのか、どうすべきなのかを見つめ直してほしい」だって?これはこのライターをはじめ、杏果批判をしているファンすべてに相通じる言葉だ。多くのファンは杏果の復帰や担当医との交際という事実を受け入れられず、精神崩壊に近い状態になっている。だから彼女や交際相手を批判することで自我を保っているのだろう。杏果本人がどう思っているかなど、考慮していない。ファンなら「彼女が選んだ人なんだから、いい人に違いない」と思えばいいのに。そう思えなくとも、そっと見守ってやるぐらいのことができないのか。
 ファンはできるだけ冷静になって、自分が何をしたいのか、どうするべきなのかを見つめなおしてほしい。



※サイゾーと比べて杏果のことがよくわかっている良い記事。
元ももクロ有安杏果、“洗脳報道”に古参ファンの複雑な心境
https://bizspa.jp/post-123778/

  


Posted by 縛りやトーマス at 23:02Comments(2)ももいろクローバー

2019年02月15日

ウドーフェスを超えた『FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー』

 2006年に行われたウドー・ミュージック・フェスティバルは今も多くの人の胸に刻まれている。悪い意味で。
 富士スピードウェイと泉大津フェニックスの二か所で開催され、「ウッドストックの興奮がよみがえる」「大人の夏フェス」と、とにかくすごい自信だけは伝わってきた。
 ふたを開ければ人はガラガラで、メインステージに大物が登場しても客はせいぜい数百、小さいステージで5人という有様で、学園祭の学生バンドでも、もう少し客呼べるよ!大阪会場の泉大津ではステージ内を犬を散歩させてる人がうろついてたりしていた。富士でもエリア前方でレジャーシートが敷かれていたり、持ち込み禁止の缶ビールを開けまくり(クーラーボックス持参で)、寝たりしていたという。
 スタッフもまるでやる気がなくて、会場の端っこで椅子に座って寝ている画像は拡散された。物販の奥で偉い人がやけ酒をあおっていた、などという噂も信じられるレベルの悲惨さ。「泉大津の集客は初日2千、二日目3千の計5千」(公式発表1万5千)という結果に終わり、ウドーの夢は砕け散った。以後ウドーミュージックフェスティバルは「大失敗した音楽フェス」の代名詞として伝説となった。しかし世の中は広い。ウドーを超える失敗を記録したフェスもある。




 ネットフリックスで配信中の『FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー』は2017年にバハマの島で2週間にわたって行われる予定だったファイヤ・フェスティバルのドキュメントだ。
 起業家のビリー・マクファーランドはラッパーのジャ・ルールをあるイベントに呼ぼうとしたが、コネがない。そこでジャとコネがあるという人物に話をすると「500ドルがいる」と言われ払った。別の人が「さらに1000ドル必要」と言われそれも払う。すると「ジャ・ルールが嫌がってる」…そんなやり取りを経てビリーはようやくジャと会うことができた。アーティストと出演交渉するだけで金も時間もかかる。なんて面倒なんだ!そこでビリーとジャは画期的なサービス「FYRE」を共同で立ち上げる。アーティストに出演交渉する際は「FYRE」で検索して予約をして金を払う。それだけでアーティストが出演してくれる!仲介人を通さないので余計なお金も無駄な時間もかからない。画期的なサービスだ。
 それをウェブ・サミットで発表したときはそれほどの話題にもならなかった。FYREのスタッフは宣伝するためにコンサートを開いては?とアイデアを出し、ビリーが「音楽フェスにしよう」と言い出す。そしてファイヤ・フェスティバルの企画がスタートする。

 バハマの島をひとつビリーは買い取り、ここで1万人規模の音楽フェスを開こうとする。そのためには何をすればいいか?まず宣伝だ!

 彼らはネットで宣伝するためのPV撮影を始める。スーパーモデルたちを10人以上も集めて会場となるパブロ・エスコバル・アイランド(ビリーが麻薬王エスコバルが所有してた島なんだ、とデタラメをいった)でモデルたちとビリー、ジャたちがパーティーを開いて酒を飲んでジェットスキーをしたりする動画がつくられた。焚火をし、モデルたちが豚と戯れる。なんで豚が必要なんだ?スタッフらにジャは「俺が豚が必要だといったら、必要なんだ!」コンセプトもターゲットもよくわからないパーティーの映像が延々と撮影され、モデルたちはなんで呼ばれてるのかわかっていない。撮影は進む。PVは完成。ビリーとジャはモデルたちに「ハッシュタグをつけて拡散しろ。とにかくバズるんだ!」
 映像はたちまち話題になりPV数はうなぎのぼり、広告代理店もFYREに投資しはじめ、著名人たちを数百人かき集めて同じ時間帯に一斉に投稿する一大キャンペーンも大成功。ファイヤ・フェスに誰もが注目した。このイベントの成功は約束されたも同然!

 しかし問題はここからだった。PVをつくって宣伝もした。ファイヤ・フェスはそれ以外何も決まってなかった。

 まず島には1万人も入れない。泊まる場所もない。豪華なヴィラに泊まれ、ヨットで専用シェフによる食事も楽しめる。とにかく豪華で、夢のようなフェスというのが売り文句だったが島には客のためのトイレもネット環境もない。テントを立ててそこに泊まるアイデアを出すが、ためしに一日泊まったスタッフは「うるさいし安全じゃないし蚊もたくさんいるし…」指摘されてもビリーは意に介さず「クルーズ船を借りてきて、そこに泊まればいい」絶句するスタッフに笑顔で「本気だよ!」と笑うビリー。一部のまともな人間たちは「このフェス、何かがおかしい!」と思い始めていた。

 現実的に島に入れる客は1000人までだと問題点を指摘したスタッフは翌日クビに。この時点でフェス開催まで45日。あと一か月半しかないのに、ようやく舞台設定のスタッフを雇っている有様。スタッフの多くはフェスもやったことのない素人ばかりだった。
 開催予定の島を完全に購入していないことがわかり、島の持ち主はエスコバルの名前をつけられて「イメージが悪くなる」と彼らを追い出す。近くに別の島を買うが規模は縮小。さらにその島で行われるレガッタの大会の開催時期と重なってホテルはほとんど抑えられている。フェス参加者が泊まる場所、トイレ、食事、ネット環境、ステージ…何もかも一からやり直し。
 毎日、毎時、毎分なにか問題が起き、資金は湯水のように消えていく。資金調達のためにチケットを購入した参加者に「特典を利用したいならさらに追加の料金を振り込んでくれ」高額のチケットを売った後なのに!
 客も何かがおかしいと思い始め、フェスの公式サイトに説明を求める書き込みが溢れたがビリーは都合の悪い意見は削除しろと担当に命令。
 出演予定だったメジャーレイザーのメンバーのひとりはたまたまバハマに休暇で来ていて、現場を観に行って「これ大丈夫?」と不安がるがビリーは自信満々に「大丈夫」というのだった。

 開催まで10日を切り、現場作業員とスタッフらは現実的にフェスの開催は無理だとわかったので、ビリーに警告し続ける。「中止しかない」資金繰りに行き詰まり、フェスを開催しなければ破産に追い込まれることになるビリーは開催を決行する。

 ほぼ素人のスタッフらは次々起こる問題を可能な限り解決する。「止められなくて、あの怪物を生み出してしまったんだ」。フェスのために用意した大量のエビアンを税関に抑えられ「17万5千ドルを現金で払え」と言われたとき、彼らはそれをどう解決したか?スタッフはいう。

「ビリーは…“チームのために犠牲を”と。“毎日してるのにまた?”」
「彼は“我らのゲイリーダーとして自分を売ってもらえないか?”“男のアソコを舐めてくれ”“水のために”と」
「“税関長とヤッたら水のコンテナが返ってくる”」


 正気を疑うビリーの発言だが、このスタッフは覚悟を決めて税関長に会いに行ったというのだ。フェスのために!実際は冗談だったみたいで水は返してもらえたのだが、なんなんだ?これは!


 開催前日の夜に雷雨がやってきて、ここまで悪いことが重なるものかと。完成していない避難用テントが雨水にさらされ、マットレスは水浸し。スタッフらはただ茫然と夜空を眺めつぶやく。「もう逃げられない…」

 開催日。島にやってきた参加者は夢の楽園に来たはずが地獄絵図のような光景に直面するのだった…

 これが初めから客をカモにしようとか、詐欺目的だったらわかるんだけど、ビリーは本気でものすごいフェスをやろうとしてたんだよね。情熱以外のすべてが足りなかっただけで、ってそれ一番問題だよ!

  


Posted by 縛りやトーマス at 05:24Comments(0)映画音楽ネットフリックス