2019年08月31日

連続上映1000日突破!

 片淵須直監督のアニメーション映画『この世界の片隅に』がこの8月8日に連続上映日数1000日を達成。そして今もなお上映が続いているのだ。

大高宏雄の新「日本映画界」最前線
異例の1000日連続上映 映画「この世界の片隅に」が持つ力

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/261058

映画「この世界の片隅に」 広がる共感上映1000日超
片渕須直監督 戦争下の日常に焦点 記憶の風化に危機感

https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15670029015251


 茨城県の土浦セントラルシネマズでは17年2月から現在に至るまで連続で上映が続いており、「聖地」と化しているという。元々クラウドファンディングによって制作された映画だけに草の根運動によってその人気が支えられているわけだ。
 大高宏雄氏の記事では「このような長期間上映は国内では初めてではないか」とのことですが、国内の連続上映記録は『祈り~サムシンググレートとの対話』の1192日が連続上映の記録だ。『この世界の片隅に』がこれに続く1000日越えとなり、このままいけば年内に記録更新が予想される。

 ところで、『祈り~』って何?という人もいるだろう。僕も知らない。ネットで検索してみると、筑波大名誉教授の村上和雄氏が提唱するサムシング・グレートなる「生命の存在に対してダーウィンの進化論を補完する存在」と「祈り」を含めた心の働きが遺伝子に影響を与えることを表現している・・・ことについての映画だそうです。この村上和雄名誉教授は天理教の信者で、サムシンググレートは天理教の親神様のことなんですね。要するにトンデモ映画なんです。
 この1192日という記録がT教の熱心な信者に支えられたことは言うまでもありません。『この世界の~』も熱狂的な支持者によって支えられているのだから、同じといえば同じですね。

 さあ『この世界の~』支持者のみなさん、トンデモ映画の記録を越えるべく頑張りましょう。ちなみにアニメ映画ではガルパン劇場版の371日を大きく引き離してトップです。




  


Posted by 縛りやトーマス at 23:16Comments(1)映画アニメ

2019年08月30日

書くことはやめられない『ガーンジー島の読書会の秘密』



 イギリス海峡フランス側に位置するチャネル諸島はイギリスのリゾート地だが連合王国に属さない、イギリス王室保護領となっている。もとはヴァイキングが収めていたノルマンディー公国の領地であった。13世紀初頭にイングランド王がフランスとの戦争に敗れノルマンディー公国を失ったが、チャネル諸島はイングランド王に忠誠を誓ったためイングランド王領のまま、現在に至っている。そんなチャネル諸島で2番目に大きい島、ガーンジー島を舞台にした『ガーンジー島の読書会の秘密』を観た。


 第二次大戦終結直後のロンドンで、駆け出しの作家ジュリエット・アシュトン(『ベイビー・ドライバー』で主人公ベイビーに無償の愛を捧げるヒロイン役で人気爆発したリリー・ジェームズが演じている)はある一通の手紙を受け取る。それはドーシー・アダムズ(ミキール・ハースマン)というガーンジー島の住民で、ジュリエットが戦争中に生活費のために古本屋に売った本をドーシーが偶然手にし、そこにジュリエットの名前と住所が書いていたので手紙を送ったのだ。戦争中はナチスに支配されていた島だったが、終戦したので島の本屋を復活させたく、ロンドンの書店の住所を教えてほしい、というもので、戦争中は“読書とポテトピールパイの会”に所属し、会は夜間の外出を禁止し、家畜すら島民から取り上げる厳しい統治をしていたナチスから豚肉を隠すために生まれた、というくだりに興味を持ったジュリエットは「会のことを教えてほしい」と返事を出す。

 ドーシーの返事には会は自分の他に若い女性のエリザベス(ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ)、その知人で初老の女性アメリア(ペネロープ・ウィルトン)、自家製のジンをみんなに振る舞うアイソラ(キャサリン・パーキンソン)、郵便局長の老人エベン・ラムジー(トム・コートネイ)を合わせた5人。最初はアメリアが密かに隠していた豚をみんなで食べよう、というだけであったが、その帰りにナチス兵に外出したことを咎められ、咄嗟にエリザベスは「読書の会です」といってごまかした。体裁を整えるために5人は営業していない古本屋からかき集めてきた本をみんなで読むようになり、終戦後の今もそれは続いている。厳しいナチス統治の中でただ一つの娯楽であり、「会は僕らの避難所だった」というドーシーの手紙に興味を募らせたジュリエットはこれを新聞の記事にしようとガーンジー島に赴く。船に乗り込む寸前に恋人のマーク(グレン・パウエル)から予期せぬプロポーズを受け、恋も仕事も上向きの彼女は島へ向かうが、読書会のメンバーからは「会のことを新聞記事にしたい」というとメンバーからは「記事にされるのはお断り」と言われ、距離を置かれてしまう。この場にいないエリザベスのことを聞いても「今は島にいない」と言われるだけ。

 ジュリエットは会のメンバーからエリザベスの為人を聞き出す。エリザベスは誰にも分け隔てなく優しく、他人に尽くす聖女のような人だとドーシーから教えられるが、宿の女主人シャルロットからは「あんな悪女はいない」「会の連中に嘘を吹き込まれているだけで、あの女はとんでもないアバズレさ」とまるで逆のことを聞かされる。エリザベスの秘密に迫ろうと滞在期間を延ばすジュリエットは、エリザベスが島にいない理由、その真相にたどり着くのだが・・・


 英国アカデミー賞に輝いた『フォー・ウェディング』、デップ&パチーノの『フェイク』などで知られる巨匠、マイク・ニューウェル監督による本作はナチスの支配に揺れる島の住民が戦争に翻弄され、引き裂かれる悲劇のメロドラマだ。その悲劇に島民のみならず、ロンドンで戦争の災厄に見舞われたジュリエットも巻き込まれていく。
 ハーレクインロマンスも真っ青の展開だが、ニューウェルの演出や、リリー・ジェームズ他、『ダウントン・アビー』の出演者による優雅で洗練された物語にはメロドラマには縁のない40代オッサンの僕でも思わず前のめりで夢中になってしまった。そして悩みに悩んだ挙句、物語を書くことを決意したジュリエットが怒涛の勢いでタイプライターを叩きまくるシーンには、胸にこみ上げるものがあった。一日数百アクセスぐらいしかないこのブログを10年続けている僕もどうしても書きたいこと、残したいことがあってキーボードをたたいているわけです。エリザベスと僕では書いている内容は大分違いますけど・・・書くことはやめられない!

  


Posted by 縛りやトーマス at 20:43Comments(0)日記映画

2019年08月29日

お米のパン

 新潟日報モアより。


アレルギーに配慮「おこめパン」 新潟江南区にお店オープン
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20190826490987.html

>食物アレルギーがある人が近年増えていることを受け、障害者福祉事業などを手掛ける同区の社会福祉法人中蒲原福祉会が開店した。小麦のほか卵、乳製品などのアレルギー特定原材料7品目と同27品目に含まれるクルミ、カシューナッツも使わず、専用の厨房で調理する。

>県産コシヒカリの米粉や天然酵母を使い、乾燥を防ぐためコメのピューレを生地に入れてもっちり、しっとりとした食感に仕上げ、「おこめパン」と名付けた。

 小麦アレルギーのせいでパンが食べられない人のために天然酵母などでつくられたパン。それはいいんですけど、名前が・・・ねぇ・・・
 青梅国際マラソン以来の衝撃ですよ。


フジパンのこれのように、漢字ではダメだったんですか?

  


Posted by 縛りやトーマス at 20:09Comments(1)食べ物

2019年08月28日

POMPOSAN THE MOVIE

 杉谷庄吾【人間プラモ】先生の漫画『映画大好きポンポさん』がアニメ化決定、TVではなくて、映画で!!

Production GoodBook
@info_GoodBook
アニメ化の話を当社がアニメ会社とは知らずに スタッフの座組みを完了させて このメンツで作るから 原作許可下さい!来られ
ん〜って悩んだのですが まぁ こっちがお金出さなくて作ってくれるならいいか!というようなノリで軽くOKしたら マジになりました!



発売したばかりのスピンオフの帯にも記載

 この『映画大好きポンポさん』は映画の都ニャリウッドで大物プロデューサーだったお爺さんのすべてを受け継いだ天才プロデューサー(専門はB級モンスター映画)、ポンポさんの下で働く、学校では居場所がなく、映画の世界に逃げ込んでいた映画おたくのジーンくんがポンポさんに才能を見出されたことで映画製作の現場に足を踏み入れることになる、クリエイターの夢と狂気を描いた感動映画制作漫画である。

 最近流行りの映画漫画の多くがすでに作られた映画について語ることがメインテーマなのと比べ、こちらはまだ作られてもいない映画を作る話だ。
 本作の中でつくられる映画についてのあらすじを読むだけでどれもこれも面白い。この作品が出来上がったらさぞかし傑作になるだろうと。そして単行本の中で2ページだけカラーになる場面の美しさは筆舌に尽くしがたい。映画について感動と興奮を呼び覚ますことになるこの漫画がアニメ映画化というのは久しぶりにワクワクする話だ。

 これ、実写にしても通用する内容なので、ぜひハリウッドで本格的に映像化されてほしいとも思う。

 ところで、上映時間はもちろん90分なんですよね!?

  


Posted by 縛りやトーマス at 15:36Comments(0)映画アニメ

2019年08月27日

2019年9月予定

9月予定

9月5日(木)

『旧シネマパラダイス』
場所:なんば紅鶴
開演:20:00
料金:1000 (1drink&1food付き)
司会:しばりやトーマス

1フード&1ドリンクでパブリック・ドメイン映画を愛でる回。今回はリチャード・フライシャー監督のディストピアSF『ソイレント・グリーン』。近未来は人間がいっぱい!




9月14日(土)
『アイドル十戒放浪記 其の五』
場所:アワーズルーム
開場:18:30
料金:1500円(ドリンク別)

出演:竹内義和 しばりやトーマス

アイドルがいたがために苦しむことになった人の魂の慟哭。


9月17日(火)
『キネマサロン肥後橋』
場所:アワーズルーム
開場:19:00
開演:19:30
料金:500円(1drink別)
出演:しばりやトーマス

肥後橋でカルトを語る若人の会。今回は先月の続きで高橋洋脚本、中学生女子が映画館で本気でびびった『新生 トイレの花子さん』


9月19日(木)
『スーパーヒーロートーク@紅鶴 』
場所:なんば紅鶴
開場19:45
開演20:00
料金:1,500円(1drink込)
出演 :にしね・ザ・タイガー ソエジマ隊員 花鳥風月 緒形 しばりやトーマス

ジオウ最終回!君は納得できるか!?令和初のライダーも放送開始だ!


9月28日(土)
『僕の宗教へようこそ一二一教義~土曜ロードショー第二十六幕』
場所:なんば白鯨
開場:18:30
料金:1,000円(1drink別)
出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ

最新映画情報&祝・ポンポさん映画化!

9/30(月)
『なんば白鯨10周年今昔トーク(仮)』
出演 / 白鯨グループスタッフ、他イベント出演者
B・カシワギ(オーナー)
DNA池上(白鯨店長)
林人生(紅鶴担当)
にしね・ザ・タイガー(白鯨水曜日担当)
花鳥風月緒形(群青海月日曜日、ユーティリティ担当)
しばりやトーマス(映画面白コメンテーター)  


Posted by 縛りやトーマス at 20:22Comments(0)告知

2019年08月27日

踊る佐野史郎!『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』




 毎年夏の恒例、スーパー戦隊と仮面ライダーの合体映画。

 公開してから大分経った時期に観に行ったのだが、夏休み中だったこともあって親子連れがまだちらほらといた(というか親子連れで観に行く映画なんだけどな・・・)。近くの座席にいた小学校一年ぐらいの男児と母親の二人連れのうち母親はリュウソウジャーが始まった途端、寝息を立てていた(笑)。息子の方は楽しんでいたのかと思いきや、終わった後の会話を聞くと、「つまんなかったね!」そりゃないよ!リュウソウジャーはまだ面白い方だったぞ!!

 リュウソウジャー一行は龍井うい(金城茉奈)がやっている動画サイト用の撮影に付き合わされて福井県の県立恐竜博物館にやってきた。福井県立恐竜博物館といえば恐竜モチーフ戦隊の先輩、獣電戦隊キョウリュウジャーのダンスを撮影した場所じゃないですか(キョウリュウジャーの劇場版ロケにも使われた)。戦隊マニアはニヤリとする展開。

 展示されていた6500年前の隕石が割れ、中から二匹の騎士竜が現れ、博物館の外にいた女性の首飾りと合体。彼女は6500万年からタイムスリップしてきたリュウソウ族のユノ(北原里英)で、彼女が生み出したマイナソーの力でリュウソウジャーたちを連れて6500万年前にタイムスリップしてしまう。ういとリュウソウゴールド・カナロ(兵頭功海)は「展示物を壊した」と女性職員(シンケンジャーに出ていた森田涼花!)に連れていかれてしまう。

 6500万年前の世界で自分たちが見たこともない恐竜たちが生きている姿を見たリュウソウジャーたちは驚きを隠せない。この世界ではユノの父親である科学者のヴァルマがリュウソウ族を導くリーダーであったが、迫りくる巨大隕石による破壊後の世界を生き延びるために極端な弱肉強食を推し進め、生き残ったものだけを隕石から守るシェルターに入れようとしていた。ヴァルマを演じるのは特撮作品に造詣が深い佐野史郎。出番こそ多くはないが、印象深い悪役を熱演。

 リュウソウジャーたちとユノはヴァルマを説得するが聞き入れられず、ヴァルマが自らつくったガイソーグの鎧の前に敗北する。本編ではいまだ謎の存在だったキャラクター、ガイソーグの秘密が少しだけ明かされており、今後の展開にどう影響するのか期待です。

 マイナソーの力で再び現代に戻ったリュウソウジャー。現代で暴れまわる巨大マイナソーをキシリュウオーファイブナイツで倒すと、その影響でまたまた6500万年前にタイムスリップ!(本作では6500万年前と現代をやたらと行ったり来たりする上にタイムスリップの条件もさほど示されないので、その辺は結構いいかげん)

 巨大隕石は地球に近づいており、しかも現代の資料で見た隕石よりも遥かに大きい。このままでは恐竜だけではなく、地球自体が消滅してしまう!
 ユノはヴァルマしか入ることのできない神殿に眠るキシリュウオーのプロトタイプ、キシリュウジンを使えば隕石を破壊できるかも知れないと告げ、全員で神殿に乗り込むことに。しかし作戦はヴァルマに見破れており、激しい戦闘が開始される。リュウソウレッド・コウ(一ノ瀬颯)がヴァルマをひきつけ、他の4人はキシリュウジンのいる神殿へ。

 ここでひとつの問題が。リュウソウジャーたちがタイムスリップできたのはユノが生んだマイナソーの力のせいで、マイナソーが滅んだ今、タイムスリップができない!隕石を破壊して地球を救っても現代に帰ることはできないが、覚悟を決めた4人は隕石に立ち向かう。
 一方、コウはガイソーグの前に追い詰められるが弱肉強食の考えを改めないヴァルマに怒り心頭。本編でも見せたことのない強い怒りの表情でパワーアップ。ガイソーグを破りヴァルマを会心させる。

 この本編でも見せたことのない・・・っていうのがポイントで、夏の合体映画の撮影ってライダーは終盤に向けてラストスパートをかけるタイミングなのに比べ、スーパー戦隊って本編の撮影開始直後ぐらいに撮影してんですよ。役者陣はキャラクターが何にも固まってない状態で撮らされているので、大変ですよ。毎年。ちなみにカナロ役の兵頭くんはこの映画が初撮影だったとか・・・おかげでリュウソウゴールドは一瞬も出てきませんでしたよ・・・
 その状態でコウが本編でもあまり見ることのない怒りの表情を見せているのは物語上の都合もあるのでしょうが、以降はこういうキャラクターになっていくということなのかも。
 

 それ以外では時空のゆがみが起きたら現代に戻れるとか、かなり適当な部分があるので見ている僕がパニックになりかけましたが、現代に戻ったコウたちが自分たちの活躍を記した石板が残されているのを見つけて、自分たちのソウルが6500万年前のリュウソウ族に伝わり、時を越えて現代に受け継がれた・・・という事実(フィクションだよ!)には胸がじいんとしますね。ちなみにユノやヴァルマの時代には騎士竜がヴァルマのディノミーゴ、コブラーゴしかいないのだけど、この経緯を経て騎士竜の必要性が高まったのだな・・・とか、リュウソウ族が内紛の結果、陸と海に棲み処が別れていくのも、この時ヴァルマが起こしたサバイバルが尾を引いた結果なんだな・・・と想像でき、32分しかない割にはきちんと本編と整合性を持たせているというのが大したもの。

 ゲストの北原里英、佐野史郎ともども生き生きとした演技を見せてくれ、特に佐野史郎が嬉しそうにケボーンダンスを踊るエンドロールは控え目にいって最高です。


  


Posted by 縛りやトーマス at 02:32Comments(0)映画特撮・ヒーロー

2019年08月25日

このキャバクラ・・・高そうだな『月のキャットウーマン』



 月ってうさぎいないんだね~とはアニメ『女子高生の無駄づかい』の主題歌ですが、2019年にもなって月にうさぎがいると思っている人はいませんが、代わりに・・・キャットウーマンはいるかもしれない!というのがこの映画『月のキャット・ウーマン』(1953)です。
 プロデューサーはあのZ級SF映画『ロボット・モンスター』、B級怪獣映画『昆虫怪獣の逆襲』でおなじみ、アル・ジンバリスト。その時点でお察しです。

 人類初の月探査ロケットが発射。乗り込むのは5人の宇宙飛行士。隊長のレアード(ソニー・タフツ)はマニュアル通りの堅物で、まるでリーダーシップがなく、月に到着後も周囲に行動方針を決められてしまい、「リーダーは私だ!」と騒ぐのが仕事というダメ隊長。副長のキップ(ヴィクター・ジョリー)はレアードとは長年のコンビで、航海士のヘレン(マリー・ウィンザー)はレアードとは恋人だが、それを科学的関係と言ってるのがおかしい。だがキップも密かにヘレンに熱い視線を送っており、どうでもいいことですが、この三角関係がのちに波乱を起こすことに。残りは通信士のダグ(ウィリアム・フィリップス)と整備員のウォルト(ダグラス・フォウリー)だが、この二人はさらにどうでもいいので割愛。

 月を目指す流線形ロケットの宇宙船月ロケット4はどっかの小会議室程度の広さしかないセットで、事務机と事務椅子、キャンプ地にあるようなリクライニングに腰ベルトをして寝るという、ひっくり返っても宇宙船には見えないつくりで、低予算にも程がある。
 地球との通信中にスーパーで売ってる打ち上げ花火みたいな音を立てて飛んでくる隕石と衝突。そのショックで原子炉(!)が暴走。副長キップが対放射能スーツ(レインコートにヘルメット)を着込んで船室真下の原子炉(そんなところにつくるなよ)に突入。扉を開けた瞬間、白煙がもうもうと上がって船室を満たします。ああ・・・死んじゃうよ・・・それじゃあ・・・船員は・・・みんな放射能に汚染されて死んじゃうよ・・・



 原子炉の暴走を家庭用消火器(!)を使って無事止める。どういうことだよ・・・命がけで帰ってきたキップはヘレン相手にここぞとばかりにアピール。ヘレンもまんざらではない様子で、ヘレンの風見鶏っぷりが三角関係を加速させる。


 月に到着し、着陸地点を探そうとするレアードにヘレンは裏側への着陸を要求。裏側には完璧な着陸地点があるという。

「なぜかはわからないけど確信があるのよ」
(それ確信って言わないよ!)

 誰も来たことがない月の着陸地点に詳しいヘレンに疑問を持つも、恋人のいうことにゃ逆らえないと、レアードはスケベ心を隠しもせずにヘレンに言われるがまま月の裏側へ。隕石がぶつかった個所を先に修理しようとするレアードに「いや、先に探検よ!」と彼女の特権を乱用して我を押し通すヘレン。恋人のいうことにゃ(以下略)

 書割の月の風景に感動しながら、奥行きのないセットを左に進む。月の世界は左右しかありません

 ヘレンが指さす先に古代文明の遺跡都市、そこへ続く洞窟を見つける一行。たどり着くと「文明がある以上酸素もあるはず」となにが「はず」なのかまるでわからないことを言ってヘレンがマッチの火をつける。

「ほら!燃えたわ!酸素があるのよ」
「本当だ。よし暑苦しい宇宙服は脱いじゃおう」

 とほいほい作業着になる5人。そんな不用心な連中を宇宙の巨大蜘蛛が襲う!ちなみに吊り糸が丸見えです。ピストルで蜘蛛をサクッと片付けるも謎の黒い影が一行を襲う!それは月の裏側に住む月星人、キャットウーマンだった・・・ちなみに南夕子はいませんでした。

 キャットウーマンのひとりはヘレンの右手のひらに丸い印をつけると去ってゆく。危険なので装備を整えてからまた来ようというレアードに「いくじなしね!このまま先へ進むわよ!」と強引に進んでしまうヘレン。恋人のいうことにゃ(以下略)

 洞窟の奥には宮殿のような場所があり、キャットウーマンらの襲撃を受けるが多勢に無勢か、反撃した地球人らがキャットウーマンのひとりを捕らえるが、なんと目の前で消えてしまった!テレポーテーション!?超能力をも操る宇宙人キャットウーマン!

 やがてキャットウーマンらはヘレンの案内で姿を現し、迷惑のお返しにと宮殿内の部屋でキャットウーマンらの歓待を受けることになる一行。
 ダグとウォルトにはそれぞれキャットウーマンがひとりついて「おいしい食べ物とお酒をどうぞ」とマンツーマンのサービス!これ、キャバクラやんけ。月のキャバクラ、「キャット♡ウーマン」か・・・高そうだな・・・高度何十万マイルだもんな・・・男がいない月の世界では「男なんて何十万年ぶりよ!」と地球人の男たちはモッテモテ。ダグにウォルトも鼻の下を伸ばしまくり、レアードもデレデレして売り上げトップの嬢、じゃなかったキャットウーマンらのリーダー、アルファ(キャロル・ブリュースター)に宇宙船の操縦法を教えそうになります。

 そう、キャットウーマンらの目的は滅びが迫っている月の世界を捨て、地球に行き、占領してしまうことだったのです!しかし移動手段を持たないキャットウーマンたちはたまたま地球からやってきたロケットを見て、ヘレンの精神を操ってロケットの操縦法を聞き出そうとします。都市の外には酸素がないためレアードたちの宇宙服を横取りする計画も同時に立てるのでした。

 まったく、とんでもないキャバクラです。うっかりしてるとみぐるみ剥がされるところだった!月のキャバクラはぼったくりだったのです!
 其の野望を阻止するのはひとりキャバクラの女たちを冷めた目で見ていたキップ。ひょっとして、過去にそういった店で嫌な思い出があるのでしょうか。

「女にうつつを抜かしてる場合か!しっかりしろ!地球に帰らなきゃいけないんだぞ!」

 こんなお店で道徳めいたことを抜かしたところで、周囲から浮くのはそいつです。「ひとりだけ相手がいないからって負け惜しみ言わなくても・・・」とヘレンに痛いところを突かれたキップは「教育的指導だ!」とヘレンを折檻。たまたまヘレンの手に記された丸い印の力を抑え込んだことで洗脳が解け、キャットウーマンらの恐ろしい野望を知ることに。

 その時にはダグとウォルトは骨抜きにされてしまい、レアードも再び操られたヘレンにロケットの操縦法をペラペラしゃべった後。なすすべなしか!?

 しかしここで意外な展開に。ダグについていた嬢、じゃなかったキャットウーマンのラムダ(スーザン・モロー)は純粋にダグのことを思うあまり、地球侵略計画を彼に打ち明けるのです。このぼったくりキャバクラにもまだ純粋な嬢がいたんだ!

 方やウォルトの方は「もうあんたには用はないよ!」とナイフでやられてしまったのだけど。風俗店で相手に気を許し過ぎてはいけません。
 再度洗脳されているヘレンはレアードに色目を使い、キップの前で二人の関係を見せびらかすという行為に!キップが強引に右手の印を抑えて洗脳を解くと

「言え!愛しているのはどっちなんだ!」
「それは・・・あなたよ!」

 目の前で熱烈なキスを見せられたレアードは逆上して殴り合いに。月の裏側で痴話喧嘩してる場合じゃない!
 ダグたちに盗んだ宇宙服を返したラムダはアルファらに平和的に地球へ移住しようと言い出しますが、新人嬢のいうことになど耳を貸す必要もないとトップ嬢のアルファはロケットの強奪に向かうが、

「私の念だってすごいのよ!」

 と超能力対決を挑む!・・・が、時間がないからとアルファは容赦なくシャンパンでラムダを撲殺。その後、画面からフェイドアウトしたキャットウーマンらはレアードらによって射殺(銃撃の音が響いて「よしやったぞ」でおしまい!)され、彼らは無事月ロケット4で地球への帰路についたのであった・・・宇宙船内ではレアードがお互い独り身になったもの同士だからな、と

「地球にもっといい女がいるさ・・・」

 ダグを慰めるのだった・・・染みるわぁ~


 当初はクライマックスにそれはそれはすごいアクションシーンが想定されていたそうですが、予算の都合で実現しなかったそうです・・・予算があったところで、そのクライマックスまでの出来がアレなもんで・・・予算が尽きてよかったのかもしれない。

 このスットコドッコイなSF描写にはセンス・オブ・ワンダーの欠片もなく、今に至るまで最低SF映画としてその名を刻んできました。この5年後にはリメイク作の『月へのミサイル』が作られており、一体なぜリメイクした!最低にいくら最低をかけても最高にはならないんですよ!

 もうひとつこの映画には「なぜ」なポイントがあって、音楽がエルマー・バーンスタインなんですよ!『十戒』『荒野の七人』『大脱走』の巨匠バーンスタインが若い時に手掛けた仕事なんです。そう聞くとこの映画も急に高尚な感じがしてきますね・・・ってねえよ!一切高尚にはならねえよ!この後『ロボット・モンスター』の音楽もやってるし、さらに『フライングハイ』『サボテン・ブラザーズ』もやってるしね。


  


Posted by 縛りやトーマス at 15:30Comments(0)映画旧シネマパラダイス

2019年08月23日

関西ニチアサ勢はジオウ最終回日に一話前を見ています

 2019年・夏の高校野球大会がようやく終わり、途中台風による試合中止などを挟んだ結果、関西地方のニチアサは二週の遅れとなり、仮面ライダージオウは最終回すらリアルタイムではないという事態に。


確定した放送スケジュール。金曜日→日曜日→月曜日という編成に

 今週日曜日にみんなが最終回を見ている頃、関西ニチアサ勢は一話前を見ているという・・・おまえら、絶対ネタバレするなよ!当日から月曜まではネット完全遮断!

 毎年恒例の出来事だが、最終回の日に一話前をやっているというのはなかなかの異例(詳しく調べてないからわからないが、他に聞いたことがない)。これまでは調整の結果最終回がリアルタイム放送になっていたのです。
 この異例の事態に例年以上の怒りが関西ニチアサ勢に沸いていて、朝日放送に意見しよう!みたいな書き込みを見かけるのですが、筆頭株主の朝日新聞が主催する高校野球大会が特撮オタクの意見ごときで変更されるはずもないので、意見するだけ無駄です。我慢するか、TTFC(東映特撮ファンクラブ)に入会してリアタイ視聴した方がよいのです。
 番組以降があるだけマシだという気もします。月曜夜だった枠が日曜朝に移動した当初は、「休止にともなう移行」などなく、高校野球中継で飛んだ分はそのまま放送されなかった時代があったのですから・・・ジライヤ、ジバンとか。それを考えたら放送されてるだけ恵まれているともいえるのです。みんな朝日放送に感謝しようぜ。


  


Posted by 縛りやトーマス at 21:43Comments(0)特撮・ヒーロー

2019年08月21日

ヒーローショーセクハラ問題、最終報告

 以前お伝えした、東京ドームGロッソでのヒーローショーチームのセクハラ疑惑

ヒーローショー、ハラスメント問題
http://sthomas.otaden.jp/e446106.html

 に続報が。19日に東映、Gロッソらが最終報告を公式サイトに掲載。それらはハラスメントがあったことを全面的に認め、ハラスメントに関わった人間の処分、今後同様のことが起きないようにする再発防止策に取り組むというもの。

ヒーローショーの運営におけるハラスメント被害に関するお詫びと最終報告
https://www.toei.co.jp/release/public/1214765_1140.html
ヒーローショーの運営におけるハラスメント被害に関するお詫びと最終報告
https://toeiad.co.jp/info/#000107
ヒーローショー運営におけるSNS上での訴えについての最終報告
https://at-raku.com/hero/info/youtube_1/
ハラスメント問題についてのお詫びと今後の対策
https://www.t-a-c.co.jp/sp/index.html

 まず納得のいく結論になったのではないでしょうか。正直、いちスタッフのSNSによる訴えなど軽く黙殺されることもあったはずなのに、東映他関係者側が一致でハラスメント行為を認めて、関わった人間の処分もするというのは、想像してなかった。このハラスメント行為がよほど悪質で、誰の目にも明らかだったのではないかと。
 東映エージェンシーの社員が関わってたというのも情けない。あなた、ハラスメントがあったら注意して止めさせる立場でしょ。それが一緒になってハラスメントしてたんじゃあ、誰も止めないよな。東映公認のハラスメントと言われても仕方がない。
 ハラスメント問題の難しさは「認知してもらえない」「処分してもらえない」「防止対策をしてもらえない」にあると思いますが、そのすべてを一応は解決した今回の一件、世間で同様のことが起きたらこれに習んでほしい。ハラスメントに悩んでいる人も勇気を出して訴えてほしいのです。

 被害者のAさんに「そんなことはあるわけない」「嘘をつくな」と絡んでた人たちは何だったんでしょう。ひょっとしたら関与した人の仲間かな。ホントに恥ずかしい。




  


Posted by 縛りやトーマス at 10:38Comments(0)特撮・ヒーロー

2019年08月19日

なぜ無料案内所はなくならないのか

 誰も利用していないのになぜ無くならないのか?といえば竿竹屋と風俗の無料案内所とクールジャパンパーク大阪と言われてますが、そのひとつ無料案内所の存在理由が判明しました。

無料案内所に切り身200キロ 暴力団が密漁し保存か
https://www.asahi.com/articles/ASM8J3WLYM8JTOLB002.html

>長崎市の沖合で密漁をしたとして暴力団組長らが逮捕された事件で、同市の繁華街にある無料案内所に、冷凍された魚の切り身など主に加工された魚介類約200キロが保存されていたことが、捜査関係者への取材でわかった。長崎県警は組長らが長期間にわたって営利目的の密漁をしていたとみている。

 今時、無料案内所で風俗店紹介されて行くやつっている?シティヘブン(もうないけど)読んで割引券使った方がましですよ。なのに風俗街には必ずあるんだよねえ。で、のぞいたら大抵誰もいないの。夜の交番かよ。だが!この記事読んで納得。そんなことに使われていようとは・・・
 さすがに大阪・ミナミやキタの風俗街無料案内所に魚は置いてないだろうけど(運び込むのが大変そうだ)。代わりに弾くやつとかは置いてあるかも。そう考えると無料案内所には近寄れない!
 でもひょっとしたら異世界と扉が繋がってて異世界風俗店に案内される、猪熊しのぶ先生の漫画みたいなことになってるかもしれないと期待してたのに!現実は残酷です。




  


Posted by 縛りやトーマス at 21:25Comments(2)日本のとんでも事件