2020年01月26日

僕らを不安にさせるドラマ『女子高生の無駄づかい』

 テレビ朝日の金曜ナイトドラマ枠で『女子高生の無駄づかい』がスタートした。



https://www.tv-asahi.co.jp/jyoshimuda/

 テレ東の『ゆるキャン△』に対抗したわけではないだろうが、女子無駄はいくらなんでも無理があるんじゃないのか・・・『ゆるキャン△』は最近流行りの深夜アニメ系萌え漫画とは一線を画す作風だし、キャンプものにしても、女子大生が背伸びしても実際にできそうなレベルのキャンプを描いているから、リアルな実写でも無理がない。が、女子無駄は・・・違うやろ?

 と不安まみれで第一話を見たのですが、想像を軽く覆す意味不明さで頭が真っ白になった。一話は登場人物の紹介を兼ねたエピソードの寄せ集めで原作漫画、アニメとそんなに変わらないですね。

 だが漫画やアニメだと違和感のないキャラクターやセリフ、物語は実写ドラマになった途端に「この話、どうかしている」ことがはっきりとわかりましたね。バカとか、ヤマイとか、ありえないでしょう・・・
 バカを演じている岡田結実は閉店ガラガラの人の顔がちらつきすぎて話に全然集中できない!だがヘンテコな動きと顔芸でどこからどう見てもバカだ!恒松祐里はさすがの上手さでヲタの勢いあるツッコミ話芸を再現、ロボは・・・ロボだ・・・マジメ役の浅川梨奈はヘアメイクに無理があるような気がするんだが・・・

 唯一のオリジナルキャラ、教頭役の大倉孝二(!)はまともなのか異常なのか理解に苦しむ役どころで見ているこちらをひたすら不安にさせる。そう、このドラマ版『女子無駄』はひたすら不安になるのだ。突然わけのわからないドラマ内ドラマが始まったり、まったく違う展開になっている顔ハメ看板、『ルパパト』のパトレン2号、横山涼の警官(また警官か)役も不安になるし、いったい僕らは何を見せられているのか理解に苦しむ一時間。こんな視聴者を不安にさせるドラマがあっていいのか・・・来週も不安になりながら見るしかない・・・
 ドラマ『ゆるキャン△』とは違う意味ですごいよ・・・

 今からすごいこと言っていい? このドラマ・・・今がピークなんじゃない?

 違うの。ここからがすごいの。



  


Posted by 縛りやトーマス at 03:23Comments(0)テレビ

2020年01月20日

♪どこの世界からやってきたのか不思議~あれは全裸マ~ン

 去年引っ越しをしたのだが、大変治安の悪い町で、それを証明するのが、近場のコインランドリーにいった初日に、全裸の男が居た。コインランドリーで洗濯し、乾燥機にかけた服をその場で着替えていたのだ。
 パンイチならまだわかるが(わからない)そいつはパンツも脱いで全裸だった。一応気を遣っているのか、乾燥機の扉の陰に隠れるようにしていたが、店舗はガラス張りだし、道路から見えまくりだよ。その時は僕が着替えてる途中で店に来たことで気が動転したのか、着替えた衣服は紙袋に入れたまま、出て行った。なんなんだよ・・・
 日常で全裸男に出会っても驚く以外のリアクションってまずできないね。警察に電話しようとか思わないし。

早朝の空港バスに全裸男が乗り込む 神戸・三宮

https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202001/0013046233.shtml

 コインランドリーに比べてバスの車内に全裸男が来たら、そりゃあ警察には通報するだろう。しかも一月の全裸はやっている方も相当の気合を入れないとできないだろう。「酔っていて覚えてない」という全裸男。気になるのはバスに全裸で乗り込んだというから、どこかで全裸になったのだ。繁華街で全裸になったのか、バス停で全裸なのか、家から全裸なのか、いったいどこからやってきたのか、気になってしょうがない!あとコインランドリーの全裸男もどこからやってきているんだ!

https://twitter.com/yume_HiGE/status/1218667265773555712
目撃者による報告

 麻美ゆまちゃんが全裸でバスに乗ってきて誘惑する『ヌーディストの女』ってAVあったけど、男の全裸はうれしくない。


全裸男の画像の代わりに麻美ゆまちゃんの2020カレンダーの表紙貼っておきますね

  


Posted by 縛りやトーマス at 23:46Comments(0)日記日本のとんでも事件

2020年01月18日

これが日本の格差社会映画だ『カイジ ファイナルゲーム』



 実写映画『カイジ』シリーズの第三弾にして完結編。前作から9年ぶりの新作だ。9年も経ってるのだから、カイジ実写シリーズのコンテンツとしての魅力はすでに失われていると思っていたので、新作は意外だった。その間原作はいまだに続いていて、現在では命がけギャンブルで手に入れた24億をもって逃亡しようとするヘイスト(強盗)映画の脱出劇のような展開になっていて、原作漫画の売りである登場人物たちの緻密で高度な心理戦を今までにない形で描き出しており、相変わらずの面白さだ。
 が、実写映画の方は原作漫画の、漫画ならではの緻密な心理戦は実写で描くことは不可能なので、全部登場人物たちは絵で表現されていた心情や互いのやりとりを全部セリフで説明し、しかも絶叫口調でやる。ひたすらに大声で芝居がかったセリフを絶叫するの単純にして単調だが、舞台役者として巨匠・蜷川幸雄に揉まれた藤原竜也、歌舞伎役者の血を引く香川照之の異常なほどに高められた絶叫芝居の勢いに見させられてしまうのもまた事実。

 さてそんな単純にして単調な人生の破滅を賭けたギャンブル映画の3作目は、初めてのオリジナルストーリーだ。これまでの帝愛グループとカイジらロクデナシのギャンブラーとの戦いではない。相手は、日本だ。
 東京オリンピック以後、日本の経済は完全に破綻し、不況のどん底に落ち込んでいた。何の冗談かと思ったが本気でそういう設定なのである。日本全体が一握りの富裕層が暮す優雅な高層ビル群と、貧民が暮すスラム街に分断されてしまっている。スラムでは缶ビール一本が1000円という金額になり

「ふざけんじゃねえよぉ~!これじゃビールも飲めねぇよ~ぉ!」

 とカイジ・竜也がいつもの絶叫演技。派遣で働くカイジは給料の7割をピンハネされてまたたま絶叫。「なんだよこれぇ!これじゃ生きていけねぇよぉ!」そこに現れた会社社長で「派遣の帝王」と呼ばれている黒崎(吉田鋼太郎)が「いやならやめろぉ~!いくらでも代わりはいるんだぁ~!」と竜也に負けず劣らずの絶叫演技。吉田鋼太郎といえば藤原竜也と同じ蜷川幸雄の舞台で鎬を削った役者同士ではないか。シェイクスピア劇も真っ青の対決がスクリーンで展開される。

 その後カイジは地下で対決した大槻班長(松尾スズキ)から一発逆転のギャンブルがあると教えられ、秘策を授けてもらって参加。この映画には4つのギャンブルが登場する。ちなみに4つのギャンブルは原作者の福本伸行自らが考案したものだ。最初のギャンブルは「バベルの塔」。集められた参加者はとあるビルの位置を教えられ、最上階ににそびえる鉄塔の頂点にあるカードに最初に触れたものが最大99億9999万円か、同価値の情報を得るか、選択権が与えられる。カイジは大槻からビルの場所を事前に聞いていて、隣接するビルから鉄骨を伸ばして綱渡りを決行。見事勝利者となり情報をゲット。その情報によってカイジは資産家の老人、東郷滋(伊武雅刀)に出会う。東郷はこの国で栄華を極めている大金持ちだが、まもなく国会で政治家が銀行の預金を封鎖する法案を成立させようとしていることを知り、それを止めるために政治家の買収を画策するが、手持ち資産では足りず、黒崎と全財産を賭けた直接対決のギャンブル「最後の審判」に挑もうとする。その協力者として「金よりも情報を選んだ」カイジと最高についている女、桐野加奈子(関水渚)を仲間に引き入れる。どれだけ多くの賛同者を集め、大金を積むことができるかというギャンブルに挑むが、黒崎の罠に陥り大ピンチに。追加資金を手に入れるためカイジは地下で行われている命がけのギャンブル「ドリームジャンプ」に挑戦。見事大金を手に入れ、事前に仕掛けていた作戦によってカイジは勝利するが最後の最後で邪魔をする、通称・影の総理と呼ばれる若き官僚・高倉浩介(福士蒼汰)と彼が得意とするギャンブル「ゴールドジャンケン」で雌雄を決する勝負に出る。

 一握りの富裕層がすべての富を牛耳って貧困層を支配する格差社会の構造にメスを入れる、とでも言いたげな内容には白けてしまう。この映画の制作は日本テレビなんだけど、現在の格差社会を助長しているのがテレビ局をはじめとするマスメディアではないか。政府に牛耳られて政権のまともではない政策や与党の不祥事を糾弾することすらできない。『銀河英雄伝説』でも言ってたでしょ。「政治家が賄賂を取ることは政治の腐敗ではない。政治家個人の腐敗であるにすぎない。政治家が賄賂を取っても糾弾できない、それを政治の腐敗というんだ」と。
 そんな連中が貧困層の大逆転によって腐敗政治が転覆する、なんてフィクションを堂々と作っている事実には笑いが止まらないね。この人たちはこんな話を本気で信じていないに決まっている。映画の中で10人の参加者のうち9人が死ぬ死のバンジーゲーム「ドリームジャンプ」とかをやらせている側の気分でしょ。こんなバカげた映画をつくって大儲けしている状況に笑いが止まらないだろう。「またバカな貧乏人どもがありもしない絵空事を見に映画観に来ていやがるぜ」ってね。
 また原作者の福本伸行自身も今や大金持ちなんだから、本当の貧困層の気持ちなんてわかっちゃいないだろう。彼はまだ漫画家としてまっとうなやり方で稼いでいるんだから100歩譲って許せるけど、口では安倍政権を批判するようなお話にしながら(この映画の脚本は福本本人)実際は格差社会の利益を享受しているんだから、笑わせるなよ。
 本人が考案したというゲームの数々も原作漫画に出ていたいろんなギャンブルのクオリティに達しているものはひとつもなく、ガッカリです。ひょっとして漫画に使わなかったアイデアを引っ張りだしてきただけなんじゃあ・・・

 カイジ実写の1と2には山本太郎が出演している。山本は今、格差社会の是正のために本気で戦っているじゃないか。この映画のどこにも格差社会と本気で向かい合おうとしている部分は見当たらない。福本さんよぉ、山本太郎の爪の垢でも煎じて飲んでこいや!
 虚無だけが広がる無限の荒野。この映画の出来が悪魔的だった!



  


Posted by 縛りやトーマス at 15:15Comments(0)映画漫画

2020年01月18日

吹替がお好き? けっこう。ではますます好きになりますよ。

 全国を巡回中の映画『コマンドー4Kニューマスター吹き替え版』。何十年の前の映画の、しかも吹き替え版が再上映されているのは異例だが、コマンドー吹き替え版の持つ魅力と、玄田哲章氏他が演じる声の魔力によるものだろう。もはや俺たちは吹き替え版でなければ『コマンドー』を見られない体にされてしまったんだ・・・コマンドーがお好き? けっこう。ではますます好きになりますよ。

石丸博也、ジャッキー・チェン吹き替えギネス記録認定「ジャッキーさんが命懸けで作品つくり続けたおかげ」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/01/14/kiji/20200114s00041000176000c.html?amp=1

 コマンドー玄田哲章以上にこの人以外が考えられない吹替、それがジャッキー・チェンの声を長らく演じている石丸博也氏だ。たまに字幕版でジャッキー映画を見たりしたら声に違和感がありすぎてもう、耐えられないですね。

 石丸さんも高齢で、ジャッキー役もそろそろ交代なのかな・・・ってジャッキー自身も高齢だよ!ひょっとしたら交代せずに済むかもしれない。仮に交代するとしたら誰かな?やっぱり山寺宏一さんですか?(いい加減に山ちゃんを休ませろよ)



  


Posted by 縛りやトーマス at 00:02Comments(0)映画

2020年01月14日

第92回アカデミー賞ノミネート作品(決戦は2月9日)



 2020年2月9日(現地時間)に発表される第92回アカデミー賞の全ノミネートが発表された。


作品賞:
『フォードvsフェラーリ』
『アイリッシュマン』
『ジョジョ・ラビット』
『ジョーカー』
『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』
『マリッジ・ストーリー』
『1917 命をかけた伝令』
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
『パラサイト 半地下の家族』

監督賞:
サム・メンデス(『1917 命をかけた伝令』)
マーティン・スコセッシ(『アイリッシュマン』)
トッド・フィリップス(『ジョーカー』)
クエンティン・タランティーノ(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)
ポン・ジュノ(『パラサイト 半地下の家族』)

主演男優賞:
アントニオ・バンデラス『Pain & Glory(原題)』
レオナルド・ディカプリオ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
アダム・ドライバー『マリッジ・ストーリー』
ホアキン・フェニックス『ジョーカー』
ジョナサン・プライス『2人のローマ教皇』

主演女優賞:
シンシア・エリヴォ(『ハリエット』)
スカーレット・ヨハンソン(『マリッジ・ストーリー』)
シアーシャ・ローナン(『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』)
シャーリーズ・セロン(『スキャンダル』)
レニー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』)

助演男優賞:
トム・ハンクス『A Beautiful Day in the Neighborhood(原題)』
アル・パチーノ『アイリッシュマン』
ジョー・ペシ『アイリッシュマン』
ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
アンソニー・ホプキンス『2人のローマ教皇』

助演女優賞:
キャシー・ベイツ(『リチャード・ジュエル』)
ローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』)
スカーレット・ヨハンソン(『ジョジョ・ラビット』)
フローレンス・ピュー(『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』)
マーゴット・ロビー(『スキャンダル』)

脚本賞:
『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』(ライアン・ジョンソン)
『マリッジ・ストーリー』(ノア・バームバック)
『1917 命をかけた伝令』(サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ)
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(クエンティン・タランティーノ)
『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ、ハン・ジンウォン)

脚色賞:
『アイリッシュマン』
『ジョジョ・ラビット』
『ジョーカー』
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
『2人のローマ教皇』

撮影賞:
ロジャー・ディーキンス『1917 命をかけた伝令』
ロドリゴ・プリエト『アイリッシュマン』
ロバート・リチャードソン『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
ローレンス・シャー『ジョーカー』
ジャリン・ブラシュケ『The Lighthouse(原題)』

編集賞:
『フォードvsフェラーリ』
『アイリッシュマン』
『ジョジョ・ラビット』
『ジョーカー』
『パラサイト 半地下の家族』

美術賞:
デニス・ガスナー『1917 命をかけた伝令』
ボブ・ショウ『アイリッシュマン』
バーバラ・リン『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
イ・ハジュン『パラサイト 半地下の家族』
ラ・ヴィンセント『ジョジョ・ラビット』

衣装デザイン賞:
マーク・ブリッジス『ジョーカー』
ジャクリーヌ・デュラン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
アリアンヌ・フィリップス『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
メイズ・C・ルベオ『ジョジョ・ラビット』
サンディ・パウエル&クリストファー・ピーターソン『アイリッシュマン』

メイクアップ&ヘアスタイリング賞:
『ジョーカー』
『スキャンダル』
『ジュディ 虹の彼方に』
『マレフィセント2』
『1917 命をかけた伝令』

視覚効果賞:
『アベンジャーズ エンドゲーム』
『アイリッシュマン』
『ライオン・キング』
『1917 命をかけた伝令』
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

録音賞:
『1917 命をかけた伝令』
『フォードvsフェラーリ』
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
『ジョーカー』
『アド・アストラ』

作曲賞:
ヒドゥル・グドナドッティル『ジョーカー』
アレクサンドル・デスプラ『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
ランディ・ニューマン『マリッジ・ストーリー』
トーマス・ニューマン『1917 命をかけた伝令』
ジョン・ウィリアムズ『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

主題歌賞:
“I Can’t Let You Throw Yourself Away”(トイ・ストーリー4)
“I’m Gonna Love Me Again”(ロケットマン)
“I’m Standing With You”(Breakthrough)
“Into the Unknown”(アナと雪の女王2)
“Stand Up”(ハリエット)

長編アニメーション賞:
『トイ・ストーリー4』
『ミッシング・リンク』
『失くした体』
『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』
『クロース』

短編アニメーション賞:
『Dcera (Daughter)(原題)』
『Hair Love(原題)』
『Kitbull(原題)』
『Memorable(原題)』
『Sister(原題)』

国際長編映画賞:(「外国語映画賞」が改称)
『レ・ミゼラブル』(フランス)
『Honeyland(原題)』(北マケドニア)
『Corpus Christi(原題)』(ポーランド)
『パラサイト 半地下の家族』(韓国)
『Pain and Glory(原題)』(スペイン)

長編ドキュメンタリー賞:
『アメリカン・ファクトリー』
『The Cave(原題)』
『ブラジル -消えゆく民主主義-』
『娘は戦場で生まれた』
『Honeyland(原題)』

短編ドキュメンタリー賞:
『In the Absence(原題)』
『Learning to Skateboard in a Warzone (If You’re a Girl)(原題)』
『眠りに生きる子供たち』
『St. Louis Superman(原題)』
『Walk Run Cha-Cha(原題)』

短編実写映画賞:
『Brotherhood(原題)』
『Nefta Football Club(原題)』
『The Neighbors’ Window(原題)』
『Saria(原題)』
『A Sister(原題)』


 作品賞では大本命が『アイリッシュマン』、対抗馬が『ワンハリ』、大穴で韓国映画から初のノミネートとなった『パラサイト 半地下の家族』というのが僕の予想です。ネットフリックス配信映画の『アイリッシュマン』に反発する声が『ワンハリ』『パラサイト』に集まるかどうかでアカデミー会員の票がどう動くかが見もの。

 監督賞もスコセッシとタランティーノの対決でスコセッシの映画人生の総決算が勝つか、タランティーノが初の監督賞(脚本賞の受賞経験アリ)に輝くか目が離せない。『ジョーカー』のトッド・フィリップス監督は下馬評では落選の声があったけどノミネートまで持ってきたので意外な結果があるかも?

 主演男優賞はホアキン・フェニックスか、『マリッジ・ストーリー』のアダム・ドライバーが有力。僕の一押しはアダム・ドライバーです。『マリッジ~』の悲しくもマヌケな旦那役(ナイフを使った冗談遊びで腕を切ってしまって貧血で倒れるシーンは最高です)は傑作で、ちゃんと演技できる人なんだなって思った。カイロ・レン役はなんだったんだ?

 主演女優はセロンとゼルヴィガーが有力らしいですが、二本ともまだ見てないからわからない。助演男優は『アイリッシュマン』のジョー・ペシとアル・パチーノの対決にブラピとアンソニー・ホプキンスがどう絡むか、激アツ部門。助演女優賞は『リチャード・ジュエル』で息子の無実を信じる母親役を好演したキャシー・ベイツか、『マリッジ・ストーリー』でやり手の弁護士を演じたローラ・ダーンの対決。
 他の部門では長編ドキュメンタリーは『ブラジル 消えゆく民主主義』が本命。作曲賞はジョン・ウィリアムスが功労賞的に獲得するかな。国際長編映画は文句なしに『パラサイト 半地下の家族』で決まり。


 今年も司会のいない第92回アカデミー賞、ネットフリックス系作品が一部の頑固者の意見を蹴散らして受賞するか、タランティーノとポン・ジュノが栄冠なるか?決戦は2月9日(現地時間)!!

  


Posted by 縛りやトーマス at 00:11Comments(0)映画ネットフリックス

2020年01月12日

てめえら、揚げてやる!『エクストリーム・ジョブ』



 実績ゼロで解散の危機を迎えた麻薬捜査班の男女5名は最後の大逆転に賭けてドラッグディーラーの取引現場を押さえようとアジトの前にあるフライドチキン屋に張り込む。が、その店が閉店の危機に!

「この店、買い取ります!」

 昼はチキン屋、夜は張り込み捜査の2重生活を強いられた上にそのチキン屋がまさかの大ヒット!営業が忙しすぎて尾行に失敗するという本末転倒に陥る捜査班。彼らはチキンを揚げる前に犯人を挙げることはできるのか?

 という韓国映画『エクストリーム・ジョブ』は2019年の韓国映画史上No.1の大ヒットのみならず歴代トップの興行収入を記録した。韓国の歴代興行収入、観客動員に並ぶのは『国際市場で逢いましょう』のような歴史ドラマか、『神と共に』のようなアクションなので『エクストリーム・ジョブ』のようなコメディがランク入りするのは珍しい。肩肘張らずに観られる作品というのも大きかったろうが、テーマがいい。韓国ではフライドチキンは60年代半ばの「漢江の奇跡」と呼ばれる日韓基本条約で得た無償提供資金によって為しえた経済復興に誕生したファーストフード商売で、国民食のひとつになるほどの人気商売だ。そこに警察が捜査のための副業として店を開いているというアイデアは笑えてしまう。

 実績ゼロで上司から解散を宣告される麻薬捜査班。そのリーダーであるコ班長(リュ・スンリョン)は傷だらけで現場から帰ってくる通称「ゾンビ班長」と呼ばれるベテランだが後輩の方が先に出世してしまう万年班長どまり。ラストチャンスに賭けて大物ドラッグディーラー、イ・ムベを捕らえようと彼のアジト前で24時間の張り込み態勢に入る。目と鼻の先にあるさびれたフライドチキン店に居座るが、店主から人気がないので店を人に売るといわれ、コ班長は退職金を前借して店を買い取ることに。買った以上営業しないといけないということで捜査班のトラブルメーカー、マ刑事(チン・ソンギュ)を厨房担当に。なんと彼は“絶対味覚”を持つ男だった!「俺にこんな才能があったなんて!」
 捜査班一の切れ者で紅一点のチャン刑事(イ・ハニ)をホールマネージャーに、情熱だけは人一倍の若手刑事ジェフン(コンミョン)を厨房補佐、「俺は尾行専門だから」という寡黙なヨンホ刑事(イ・ドンフィ)は店の外でアジトを監視する役目にしてフライドチキン屋を営業しつつアジトの監視をする24時間体制に突入。

 ところがこのフライドチキン屋がまさかの大繁盛。マ刑事の「カルビ漬けチキン」は「今までにない味だ」と絶賛されて連日行列ができてしまうほどのヒットに。コ班長らは店を切り盛りするのに大忙しで、外でアジトを見張っているヨンホ刑事から「アジトに動きが!尾行するので応援をお願いします」という無線にも出られない。ひとりで飛び出したヨンホ刑事が二手に分かれた車の尾行に失敗してトボトボ帰ってくると「この忙しいのに手伝いもしないで何をしていたんだ」と店長・・・いや班長に怒られる始末。

「分かれた車のどちらを追うか、究極の選択を迫られた俺の気持ちがわかりますか?」

 と愚痴るヨンホだが

「俺はずっと厨房で鶏と格闘していた俺の気持ちがわかるのか!」

 とマ刑事が吐き捨てれば

「私はホールマネージャーとして一日で78組の客をさばいたわ」

 とチャン刑事、

「毎日玉ねぎ80キロ、ニンニク500個の皮を剥く僕の大変さがわかりますか?」

 さらにジェフンからも反論されてしまう。俺たちは犯人を挙げるのが目的で、フライドチキンを揚げるのが仕事じゃない!しかし一日の売り上げ234万ウォンをたたき出すこのサイドビジネスは警察をやっているより儲かる。いっそチキン屋に鞍替えしようか・・・と弱気になるコ班長。だがその時アジトからフライドチキンの出前注文が。ついにこの瞬間が訪れた。捜査班は出前を装って突入する準備を整える。

 これは意外な才能があることを見出した者たちが副業に邁進しつつも、最後には正義の警察官としてあふれんばかりの才能の持ち主であったことに気づかされる(その才能を発揮できる機会がなかっただけなのだ)クライマックスの大アクションも最高で、先が見えない人生であってもその場その場で真面目に取り組む姿勢が胸を打つという感動的な物語だ。コメディというメインディッシュの中にこっそりとスパイスのように忍ばせた、最高に美味い作品。

  


Posted by 縛りやトーマス at 13:50Comments(0)映画食べ物

2020年01月10日

ドラマ版で刀の錆にしてやるぜ

 噂のドラマ実写版『ゆるキャン△』が放送開始。

【木ドラ25】ゆるキャン△|テレビ東京
https://www.tv-tokyo.co.jp/yurucamp/


 
 実写版と聞けば穏やかではいられない性分なので、ゆるキャン△ならぬ「だるキャン▲」だったりしたらどうしよう・・・と期待値を下げつつ見たのですが、想像よりも良かったですね!

 第一話では原作初回の『ふじさんとカレーめん』をベースにリン(福原遥)となでしこ(大原優乃)がキャンプ場で出会うまで・・・のお話。
 自転車で坂を駆け上がってきて、疲れ果てたなでしこがトイレのそばでずっと寝ていたり、スマホと間違えてトランプを持ってくるなどといった漫画アニメでは気にも留めない痛い娘の描写は実写になるとどうしても目立っちゃいますね!しかしリンからカップヌードルカレー味(日清が協力してるのか、「カレーめん」ではなく本物が登場)をンマそーに食べるところで癒された。

 第一話ではとにかく主人公ふたり、リン役の福原、なでしこ役の大原が死ねるぐらいカワイイ。特に最高なのが福原で原作に沿った役作りの中に枯れ木が勢いよく割れたのにびびって「おどかすんじゃないよ!」とひとりごちたり、
薪を割るときに「刀の錆にしてやるぜ!」とホラー顔になったりするところが・・・可愛すぎて・・・もう死ねる


刀の錆にしてやるぜ

 なでしこ姉役の柳ゆり菜も超絶美人で原作に引けを取らないし、実写特有のモヤモヤ感を圧倒的美少女キャストの可愛らしさで1000%に高めてしまった傑作ではないのでしょうか。来週もキャンプめしだ!

  


Posted by 縛りやトーマス at 21:05Comments(0)漫画テレビ食べ物

2020年01月09日

上原正三さん亡くなる

 特撮アニメ作品で知られる脚本家の上原正三さんが肝臓がんで亡くなられた。82歳。


上原正三さん死去 ウルトラセブンの脚本など手がける
https://www.sankei.com/entertainments/news/200109/ent2001090001-n1.html


 上原さんの特撮作品デビューはなんと『ウルトラQ』。以降ウルトラシリーズは平成二期のマックスまで担当。あの物議を醸した『帰ってきたウルトラマン』の「怪獣使いと少年」の脚本を書いて監督の東条照平さんはウルトラから干されたけど、その後もシリーズに残り続ける。「海獣使い~」の時にTBSの橋本プロデューサーの紹介で日本現代企画の『シルバー仮面』に参加。スタッフは実相寺昭雄、大木淳、脚本に佐々木守、市川森一、石堂淑朗とウルトラシリーズのメンバーが揃うも円谷プロの裏番組『ミラーマン』との視聴率競争に敗れるも『シルバー仮面』の独特な世界観を形作るのに尽力。
 73年『ウルトラマンタロウ』の後『ロボット刑事』『イナズマン』『イナズマンF』で東映の仕事も手掛ける。『イナズマンF』では過激派のなれの果てみたいなやつらが登場したり、アーサー・C・クラークの『都市と星』に出てくる都市ダイアスパーも模した幻影都市デスパー・シティを登場させたりして石ノ森作品のSF感とマッチするドラマを作り上げていた。
 この73~75年にはピー・プロで『鉄人タイガーセブン』『電人ザボーガー』、今では見ることができない『突撃!!ヒューマン』『サンダーマスク』、東映アニメの『ドロロンえん魔くん』『ゲッターロボ』の永井豪作品もやっていたのだから、どれだけ多忙+多彩なんだ・・・

 スーパー戦隊シリーズにも『秘密戦隊ゴレンジャー』、メタルヒーローシリーズには『宇宙刑事ギャバン』から関わるという功績を残す、まさにアニメ特撮界の偉人。東映ではあの『スパイダーマン』もやっていて、たわけた歌を聞いている場合ではありませんぞ!でおなじみの「歌って踊る殺人ロック」の回も上原さんなんだよな~

 という、僕の幼少期から青春時代に大きな影響を与えたといっても過言ではない上原正三さんも亡くなられ、いよいよ昭和の時代にとどめが刺される感でいっぱいです。ながらく見ることができなかった『ビデオ戦士レザリオン』もBOXが出るのでみんなで見よう!

 ちなみに僕のおススメは『怪奇大作戦』の「24年目の復讐」です。



  


Posted by 縛りやトーマス at 11:05Comments(0)アニメ特撮・ヒーロー

2020年01月06日

話盛りすぎですよ!『コンフェッション・キラー 疑惑の自供』



 米国史上最多の360人以上を殺しテキサス州で死刑判決を受けた連続殺人鬼、ヘンリー・リー・ルーカス。彼の犯した殺人はあまりに膨大で本人も思い出せないぐらいなので、犯行時の状況を思い出せた時には「ルーカス特別捜査班」のメンバーを呼び出して自供をはじめる。ヘンリーの自供によって未解決だった事件のいくつかが解決し、誤認逮捕されていた容疑者は釈放されていった。獄中の死刑囚に警察が捜査のために話を聞きに行くという、あの『羊たちの沈黙』に登場するドクターレクターのモデルになった人物だ。

 そのヘンリー・ルーカスのドキュメンタリー、『コンフェッション・キラー 疑惑の自供』がネットフリックスで配信されているので観た。
 僕がヘンリーを知ったのは『羊たちの沈黙』を観た時と、世界中の連続殺人鬼を取り扱った平山夢明の『異常快楽殺人』を読んだ時だ。この本では『厳戒棟の特別捜査官』という中でヘンリーが取り扱われている。



 幼いころから淫売の母親に虐待されて育ったヘンリーは精神と身体の両方に傷を負い、23歳のころに結婚を誓った女性と母親が口論の末に家を出て行ってしまい、さらに母親から罵られたことをきっかけにその場で母親を殺害、40年の刑を食らうが、ベトナム戦争の影響による国家の財政圧迫を理由に10年で仮釈放となる。釈放直後にバス停で女性を殺害、金品を奪って逃亡。その後はあちこちを転々とし、フロリダでオーティス・ツールという「同性愛者の美青年」と仲良くなり、週末は二人で出かけていった先々で暴行、強盗、殺人を繰り返す。オーティスから「死の腕」という組織を紹介してもらったヘンリーは入会テストに合格し、組織からの依頼で誘拐、殺人を引き受けるようになる。組織から証拠を残さない技術を叩き込まれ、全米中を遠征して殺人行脚をオーティスとともに続けたがまったく捕まらなかったという。彼を疑った保安官に嘘発見器にかけられたが、「死の腕」の教育によってそれもパスしてしまう。ただ一度ドジを踏んだことで逮捕されてしまったヘンリーは獄中で「神の声」を聞いたことでクリスチャンに目覚め、連続殺人の告白をはじめた・・・

 という風に紹介されていた。ネット上の記事なんかでもヘンリー・ルーカスが紹介されるときはこんな感じだった。ところがネットフリックスのドキュメンタリーを見てみると、まったく違う。なんとこのヘンリーの自供はすべて誘導尋問によるもので、彼は連続殺人鬼ではないというのだ。


 テキサスでオーティスのいとこの少女、ベッキーとヘンリーは恋仲になる。だがつまらない諍いからベッキーを殺害、証拠隠滅のためにベッキーの祖母も殺害し遺体を捨てる。この一件を保安官にかぎつけられついにヘンリーはお縄になる。最初はしらを切っていたヘンリーだが、やがて保安官にベッキーと祖母の殺害を告白する。
 裁判所で事件の判決が下されようとした時、ヘンリーは突然

「残り100人の女性の殺人は?」

 と言い出し法廷は騒然となる。

 100人以上の連続殺人事件の容疑者となったヘンリーを捜査するため、全米の警察に犯人が捕まっていない女性の殺人事件について調査するよう通達が飛び、膨大な件数を処理するための「特別捜査班」が設けられ、テキサスのバウトウェル保安官がリーダーとなってヘンリーを尋問することに。バウトウェルはテキサス警備隊の伝説的な英雄で、あのテキサスタワー銃乱射事件の時に飛行機で現場上空を飛んで、機体に銃撃を受けながら犯人の位置を無線で知らせた男だ。バウトウェルは公安局長ジム・アダムスと交渉して専属の捜査班を組むよう、交渉しそれが認められる。アダムスは捜査班の窓口にテキサス警備隊のボブ・プリンスを指名した。

 特別捜査班の尽力によって全米中の未解決事件をヘンリーは自供していった。そんな中、ジャーナリストのエインズワースがヘンリーを取材をしたいと申し出る。エインズワースは殺人事件の容疑者を取材するジャーナリストで、30人以上の女性を殺したテッド・バンディとも直接面談したことがある。バンディを超える100人以上を殺した希代の殺人鬼!興味を惹かれないわけがない。

 バウトウェルはエインズワースの取材を歓迎した。ヘンリーに会いたいという人間はたくさんいたが、バウトウェルは「俺が会わせてやるよ」とまるでマネージメントしているタレントを会わせるような感覚でヘンリーを紹介する。なんと日本からもクルーがやってきているのだ。クルーは日本からおみやげを持ってきて渡すとヘンリーは大喜び。日本のクルーはさんづけでヘンリーを呼んで話を聞く。海外のスターに会っているみたいに。随分のんきだなあ。目の前の男は連続殺人鬼だぞ!
 と思うのだが、残されている記録映像では会談の様子はゆるゆる。なにしろヘンリーは手錠も腰縄もかけられていない。タバコだって吸い放題。

 日本のクルーを交えた会話の中で、ヘンリーは「日本にも行ったことがあるんだ」という。どうやって?と聞くと「車を運転してね」と笑う。え?車で?アメリカから日本へ車で行けるわけがない。この男、なんか変だぞ。
 その後部屋でエインズワースと二人きりになったヘンリーは「ここだけの話だけど、殺しは、全部作り話なんだ」と言い出す。


 ヘンリーの自供はバウトウェルらの誘導尋問によって行われたものだった。バウトウェルは全米の未解決事件の中から都合のいいものを選んで「〇月〇日、ここにいたよな?ここで女性が殺されているんだ」とヘンリーに告げて遺体のあった場所を地図や写真でそれとなく指し示して「ヘンリーが自白した」「犯人しか知らない情報を知っていた」といい、未解決事件の犯人をヘンリーにしていたのだった。

 これがなんで発覚したのかというと、バウトウェルの特別捜査班は未解決事件の犯行日をリストアップし、何月何日に犯行、そのあと移動して何日には犯行・・・という風にパズルを埋めるみたいにヘンリーの殺人行脚をつけていったのだが、それが明らかに不可能な日程なのだ。例えば10月2日にワシントンで犯行、そこから3200キロ移動して10月4日ヒューストンで誘拐未遂事件を起こす。960キロ先のアーカンソーで殺人、1530キロ移動して10月16日ニューメキシコでまた殺人、10月27日1600キロ先のネバダで殺人、2600キロ移動して10月29日ルイジアナで殺人、3400キロ移動したケベックで殺人、これが10月31日。11月2日に3200キロ移動した先のミズーリでまたまたまた殺人・・・
 一か月の間に1万7700キロを移動しての殺人行脚。時速80キロで車を飛ばして休息もなし、という条件でなければ達成できない。「巡航ミサイルでもなけりゃできない」と言われる。こんなことはありえない。するとバウトウェルは「彼は運転や車上生活が好きだったのです」・・・って何の説明にもなっていない!

 エインズワースらこの一件に疑問を持つ人はヘンリーを「話を盛るタイプ」として、自暴自棄になっていたヘンリーはバウトウェルら保安官たちを喜ばせたかったのだろうという。一件解決するごとにシェークをもらえるという条件でヘンリーは犯行を認める書類にサインし続ける。

「これは冤罪だ。とんでもないことになっている」

 特別捜査班の悪行を暴こうとする人が現れるのだが、公安局長のアダムスはそういった「余計な事をするやつら」を元FBI副長官だった権力を利用して陥れていく。盗聴、尾行、不法侵入、懇意にしているマスメディアを使って批判させる。それでも黙らなきゃ犯罪をでっちあげろ!ヘンリーを救おうとしたある検事は詐欺、賄賂の罪で手錠をかけられ人生を台無しにされてしまう。

 バウトウェルらは未解決事件を処理した英雄として扱われたかったのとテキサスでは保安官は偉大なヒーローでなくてはならない、という周囲からのプレッシャーがそうさせたのだろうとエインズワースらは分析する。
 しかしやってもいない犯罪をやったことにされたヘンリー、そして事件の犠牲者遺族はたまったものじゃない。ヘンリーの誘導された自供のせいで真犯人の多くは逃げおおせており、遺族らは「バウトウェルに騙された」と肩を落とす。

 とまあ、平山先生の『異常快楽殺人』と全然違うことになっていたのだった。当時、平山先生が入手できた資料にはここまで書かれてなかったんだろうなあ。彼もまたバウトウェルの被害者なのかもしれない。
 嘘つきとまではいわないけど、しかしいくらなんでもこりゃひどすぎでしょ!と思うのがヘンリーの相棒オーティスを『異常快楽殺人』の中では「同性愛者の美青年」としているところ。番組ではオーティスの映像もあるんだけど


右がヘンリー。左がオーティス。

 ・・・美青年て、どこがや、ど・こ・が!(いくらだいぶ年を経た後とはいえ!)

 平山先生、ヘンリーばりに話盛りすぎですよ!話盛りすぎて観てもいないビデオのレビューをでっちあげてた平山先生らしいけど!

  


2020年01月02日

子供部屋おじさんを僕たちは笑えるのか

 立花理香、千本木彩花、木村珠莉、松嵜麗、洲崎綾、佳村はるか・・・この年末年始に20~30代の女性声優が結婚ラッシュ。声優ファンの男性が「ゴリラ推しの山本希望だけは安心」とツイートした後でその山本希望さんが一般男性と元日入籍を発表しラストを締めくくってくれたのは元旦の笑いとして見事なオチだと思った。もう明坂聡美さんが発狂するのを遠くから眺めている場合ではないのです。

 年の初めから女性声優が僕らの心をバキバキにへし折ってくれる中、まったく偶然なんだと思うけど、心が冷え切ってしまうレポートを読んでしまった。




若手声優との結婚を夢見る45歳「子供部屋おじさん」の末路
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200101-00000016-pseven-life

「若手声優との結婚を20年超にわたって夢見ているという派遣ITエンジニアの男性」にインタビューしたというこの内容はあまりのおぞましさにぞっとしたものの、笑うことはできなかった。なにしろ僕と境遇はほとんど変わらないからだ。

 彼の「45歳、1974年生まれの団塊ジュニア」というプロフィールはまったく同じ。

>「中学に上がったら成績が下がるいっぽうで」
>成績が下がった理由は、アニメとゲームだった。福田さんは当時流行したオリジナル・ビデオ・アニメーションや、ファミコンより高度なゲームを遊べたパソコンゲームにハマった。

 うわあ、これもほとんど同じだよ!僕は小学校高学年からゲームとアニメ、漫画ばかり見ていたので中学から成績はずっと右肩下がりだった。勉強なんかしてる場合じゃなかった(しろよ)親に無理やり行かされた塾のおかげで高校浪人はしなかったけど、さらに勉強しなくなってアニメ、ゲーム、パソコン(主にエロゲ)、ラジメニア漬けの日々だった。

 ここから彼と僕の違うところは就職。僕は進学できずに最初に入った会社をあっという間に辞めてブラブラしてたけど、この人は工業大学に進んで卒業後、就職浪人を経験して小さなゲーム会社の派遣社員に。ウインドウズ95が出たのか高校を卒業した直後だったから、まだブームの時期だったんだ。
 パソコンゲームにも声が入る時代になったので、この人の会社もゲーム内のボイスに声優を起用。彼がどういう立場だったのかはわからないが、

「興奮しましたね。人気声優をよりどりみどり選べるんですから、むっちゃ自分の好みで選びました。あの美少女キャラの中の人、女性声優が目の前にいて、「福田さんってばー」なんて会話してくれるわけです。打ち上げでも女性声優に囲まれて、夢のようでした。正直なところ、小さな雑居ビルでゲームのプログラムを打ち込んでいただけの自分が、急にオタクギョーカイ人みたいになって、それにめちゃくちゃかわいいんですよ!」

 なんて言ってるぐらいだから、それなりの位置でうらやましい思いもしたのだろう。しかし彼は起用した声優と交際しようとしたり、デートを強要したことで当の声優から距離を置かれ、事務所から仕事を断られるように。

>とくに〇〇さんがご執心だった某女性声優は、福田さんの絡んだゲームでは必ず起用し、デートもしたことがあるという。だが事務所から猛烈な抗議を受け、声優自身も「断りきれなかった」と泣きながら訴えた

 完全に立場を利用したハラスメントで、声優とイチャイチャできるポジションから外され会社から契約を切られることに。僕みたいな声優さんと仕事で接触する機会すらない人間からするとバカなことしたなぁ・・・と思うのだけど、彼は公私混同がすぎるね。その後も先輩が立ち上げた会社で同じようなことしてクビになってしまったのに、まったく反省しておらず相手の声優の方が悪い、みたいなこと言っているんだもんな。

 この記事内で彼のルックスは相当イケてないように表記されているので、性格以上に見てくれの悪さが異性との恋愛を難しくさせていて、それが立場を利用しないと異性とつきあえない、ハラスメント行為を加速させているとしか。
 同世代で声優が大好きで、未婚で、冗談半分だとしても「夢は声優と結婚することです」なんて言っている人たちは彼のことを笑うことはできない。比較して「俺の方がまだマシだよ」と思うことはできるかもしれないが。
 彼の振る舞いを見てひどいやつだな、こうはなるまい・・・なんて言ったところで留飲すら下がらない。僕も彼も似た者同士で、将来は孤独のままに生きてオタクマンションの住人になるぐらいしか道は残されていないのだ。年始から、なんて絶望的な話を聞かされなきゃならないんだ。

 ちなみに彼の現在の推しは子役上がりのMという声優だそう・・・ってそれ、美山加恋ちゃんだろ!加恋ちゃん逃げて!彼が今も業界にいなくてよかった。


  


Posted by 縛りやトーマス at 21:07Comments(0)日記ゲーム声優アニメオタク行く年来る年