2013年05月21日

身長を巡る戦争『図書館戦争』

人気作家・有川浩の原作小説を実写化した『図書館戦争』を観る。



これ観て思うことは
「こんなもんでベストセラー?人気作家?」
本が売れないなんて嘘だろ!こんなんで累計300万部だぜ。

『図書館戦争』の舞台はメディア良化法なる政府が公序良俗を乱す表現を取り締まるためにメディア、書物などに対して強制的な検閲が可能になる悪法がまかり通る時代の日本(年号も平成ではなく正化となってる)。
武力行使も辞さない(実際、銃器で武装している!)メディア良化隊による検閲に対抗するのは同じく武装した(!)図書館の自衛組織『図書隊』である。
図書館の蔵書を検閲に来た良化隊に対して図書隊は拒否権を発動、すると強制的に検閲できる権利を発動した良化隊と図書隊の間で、数時間だけ銃撃戦が始まるのだ!!
本の検閲をめぐって実弾が飛び交い、負傷者が出るほど血みどろの戦いが繰り広げられるぐらいだから、正化時代の日本は本を一冊読むだけでもとんでもない苦労を強いられ、真夜中に金庫の中からこっそり取り出した本を呼んでいると、いきなり天井を突き破って良化隊が侵入、「貴様ッ!読んでいるなッ!!」と特高警察みたいなやつに善良な市民がボコボコにされ、泣き叫ぶ子供を押しのけて幌付きトラックに乗せられる父親の背中に「おとーさーんー・・・」と悲痛な娘の悲鳴が反響するのであった・・・
こんな恐るべき管理社会が描かれているのかと思ったらそんなことはなかった
この時代、本が普通に読めるの。
図書館には検閲されていない本が山ほどあるし、貸し出しも自由。本屋にだって検閲前の本がごっそりあるんだよ。もちろんその本屋に良化隊がやってきて検閲を始めて公序良俗に反する出版物は回収される。そんな本を売っている書店員は逮捕、強制収容所送りかなと思ったら特に何もされずほったらかしでした。

すっごくゆるい検閲ですね

管理社会の描写がまるでなってなく、日本を舞台に銃器で武装した人間が普通にうろつく、というハッタリの説明が適当すぎやしませんか?
これじゃ行き過ぎた管理社会の中で本を愛する人間が命がけで戦う、という物語の根幹が揺らいでるし、主人公・郁(榮倉奈々)が自分の好きな本を検閲の上回収されそうになったところ、たまたま居合わせた図書隊員が「図書隊員の権限の元にこの本を保護」してくれたおかげで私の大切な本を読む自由を奪われずに済んだ!と彼女が図書隊員を目指すきっかけになるんだけど、その本がハリーポッターみたいなファンタジーで、んなもん必死になってまで読むような本かい!!せめてそこでジョージ・オーウェルの『1984年』とかレイ・ブラッドベリの『華氏451度』ぐらい出せや!!

所詮はラノベの出来そこない程度の話なので、榮倉奈々が担当教官(岡田准一)に鬼のようなシゴキを受けつつ、でも肝心な時には優しくサポートしてくれて
「おっお前のためにやったんじゃないんだからなっ!勘違いするなよっ!」
ツンデレ(実際、パンフレットに“ツンデレ”って書いてるし・・・)な様子にキュンキュンするのが目的の映画らしいから、設定の不備を指摘しても、しょうがないんだろうな・・・

そう、ヌルイ戦争描写でちっとも戦争してないこの映画にも激しい闘いが、ある。
それは主人公・榮倉奈々と担当教官になる岡田准一との戦いだ。
『ドジでのろまなカメ』の榮倉を岡田准一がビシ!バシ!いくでぇ~!!とシゴキまくる大映ドラマ以来の王道『鬼教官と生徒』モノの本作にはもう一つ裏のバトルがある。
榮倉奈々は身長170cm、8等身という『Seventeen初の8等身モデル』としてデビューしており(実際は172cmぐらいあるんじゃないかと)、日本人離れしたタッパの良さが売りなんだけど、かたや岡田准一くんの身長って・・・170・・・あるかな・・・(デビュー当時はプロフに170との記載があったとの事)
劇中二人はいがみ合って
「チビ!」「ノッポ!」
と罵り合うのだが、女の子ってあんまりノッポとか言われたくなさそうだし、低身長の男の人ってチビとか言われたくないよなあ。そう考えると凄い罵り合いだ。

そう、この映画は榮倉奈々と岡田准一の身長を巡る戦争だったんだよ!!

な、なんだってー(AA略


パブリシティ用の2ショット



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Posted by 縛りやトーマス at 22:02│Comments(0)映画
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