2013年08月11日

ふぞろいな映画

ワイドショー的なスキャンダルで騒がれた人間の半自伝映画を落ち目のタレントに主演させて映画化する・・・
元オセロ中島知子の一件で思い出したのが石原真理子の暴露本の映画化『ふぞろいな秘密』だ。

ふぞろいな映画

中島が主演するビッグダディの嫁の自伝本の映画化の話を聞くたび、石原真理子の顔とこの映画がちらついてしゃあない。のでかつてmixi日記に書いたこの映画の感想を書き直して再掲。

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映画が始まると
「この作品は昨年ベストセラーとなった石原真理子著『ふぞろいな秘密』に寄せられた多くのご意見、共感を元につくられた作品です」
との字幕が現れる。
部屋のダンボールから真新しい著作を満足げに眺める石原真理子本人。返品された断裁寸前の本の処理に困っているのかと思ったらそんなことはなかった。

場面は一転、少女時代の石原邸。
父(小西博之)に暴力を振るわれる母を止めようとして殴られるマリ子(石原真理子)。

「私、暴力を振るう人なんて嫌い!」

なんてわざとらしい伏線なんだ(笑)
父と母は離婚することになり、なぜか暴力嫌いなはずの真理子は父についていくことに。

なるほど、父についていった真理子が母の代わりに暴力を一身に受けることになって、それがトラウマになるんだな!
と思ってたらそんなことはまったくなく、父親はマリ子と暮らし始めると一転、温厚なお父さんになって後に芸能界入りしようとするマリ子を応援するのだった。
実は別れた後でもマリ子の母親とは仲良くしておりマリ子が同棲男からDVを受け入院したときには男に「娘に近づくのはやめてくれ!」と怒ったりもする。
単なる暴力男なのか実は心優しい男なのかさっぱりわからないコニタン。
こんな風に監督と石原真理子の適当で何も考えてない素人演出が最後まで続きます。

やがて芸能人として人気者になったマリ子(後藤理沙)には男の影が。もちろん、玉置浩二のことです。
ただしこの映画は「事実を元にしたフィクション」ということなので実名は石原真理子以外出てこない。明らかに玉置としか思えないこの男は山置洋二という名前に変えられ、バンド名もセーフティー・ゾーンに。って安全地帯を英語読みにしただけ!安易すぎ。真理子のセンス最高!

山置と同棲を始めるマリ子だったが、実は山置には嫁がいて、不倫だった!それがマリ子にバレると今まで優しかったのに態度を一変させ暴力を振るうようになる。
男の暴力に苦しむマリ子をよそに交際自体がスキャンダル扱いになり、マスコミ(梨元勝)らに追い回され、清純派女優のイメージが地に落ちたマリ子を事務所はちっとも守ろうとせず、やり手っぽい女マネージャーが

「スキャンダルのおかげで仕事がパァになったから違約金1000万をギャラから引いておいたわ」

と冷たく言い放つ始末。鬼じゃ、お前は鬼じゃあ!!
この鬼のようなマネージャー役がなんと安達有里、祐実ママですよ。この鬼マネージャーぶりは見事に嵌っており、娘の安達祐実が売れまくっていた時も相当なマネージャーぶりだったようですが、つい祐実の顔がフラッシュバックしました。

事務所から放置され、マンションの下ではワイドショーのリポーターが連日連夜張り込んでおり、部屋から一歩も出られないマリ子に与えられるのは山置からの暴力のみ(ってまだ別れてないんかい)という状況の中マリ子は山置への愛だけを募らせる。
しかしそんなマリ子がうっとうしくてしょうがない山置はついやりすぎてしまい、救急車を呼ぶ羽目に。いくらなんでもこんな騒ぎになったらマスコミも黙っちゃいない。マリ子を助けたい母親はこれ幸いとマンションまで救急隊員とともにやってくるけれど、男を庇い立てするマリ子は玄関には出ず、押入れに隠れてギリギリまで出てこない!
そんなマリ子の有様を見た母親はこのまま担架で運んだら張り込んだマスコミに顔を撮られるので、顔を死人みたいにぐるぐる巻きにする?と涙ながらにいう。
他の場面はぬるい演出が続くのにこの場面だけ鬼気迫る迫力があって、これってリアルな経験が元なんだろうな・・・

医者からは「蹴られた部分が数センチずれていたら下半身不随になってましたよ」と。すさまじいことを言われるのだけど、山置を愛しているマリ子は結婚を決意するのであった・・・

ってなんでやねん!

ついに山置と結ばれて幸せの絶頂を迎えるマリ子。そんな新婦とは裏腹に新婚旅行先でイライラしている山置は些細なことで言い合いになり、マリ子を平手打ち!!

「もう、この人とはやっていけない!!」

成田離婚どころの騒ぎじゃない!ついに我慢の限界を越えたマリ子は別離を決意するのであった。

そして場面は20年後に。
山置はライブ会場で「僕は昔、女優さんとお付き合いしていましてね・・・」とMCで客の笑いを誘う。
「彼女は、マスコミに言われているような子ではなくて、本当に・・・純粋な子で、今でも大好きです・・・そんな彼女と別れた時に作った歌を聴いてください
ちょっと待てwwww

暴力は振るわれたけど、彼は本当は私のことを愛していたんです。私だって愛してたんです!とでも言いたいの?いくら実話を元にしたフィクションでもこんな無茶な主張あるか。言ったもん勝ちかい!

と思ってたらこの山置が20年後にライブでマリ子のことをかばうという話は本当に玉置浩二が『ふぞろいな秘密』出版後にやったソロライブで語った事実だというのです(『映画秘宝』2007年7月号の大槻ケンヂの激突!パイパニック対談をご覧ください)。
玉置も石原も何を考えていたんでしょう?そんじょそこらのミステリーでは歯がたたないほど不可解かつ不条理な愛の物語、俺にはさっぱりわかんないや!


ちなみに雑誌ぴあ(当時)でいつもやっている新作映画の出口調査で最低評価をたたき出したというのも頷ける話です。

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DVDが出ているそうなので、Amazonで1円ぐらいでたたき売られてたら買おうかな。
中島知子にはあなたがやろうとしていることはこれと同じことですよ、と教えてあげたい。



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Posted by 縛りやトーマス at 03:50│Comments(0)映画
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