2015年07月21日

切り株、パンチラのラブ&ピース『リアル鬼ごっこ』(05)

切り株、パンチラのラブ&ピース『リアル鬼ごっこ』(05)

 『リアル鬼ごっこ』は作者の山田悠介が自費出版で出したところ、まさかの大ヒットを記録し、後に出版社で文庫化され世間に広まり若者の間で人気となった。
 しかし自費出版ゆえ誰もチェックしなかったためか誤字脱字、明らかな文法の間違いが多く(文庫化の際「改訂版」として誤りが正されている場合も多い)、批判されること度々だが「こんなレベルでも作家になれるのか」と世間の作家になりたい奴らに勇気を与えたという評価もある。
 作風は主人公が突然サバイバルに巻き込まれ、命がけのデスゲームをさせられる…といった形式が多くシンプルなので著作のほとんどが映像化されている。低予算の現場に向いている作風ということもあり(最初の映像化『リアル鬼ごっこ』は制作費一億円であったという)、また出版元が角川なので映像化し易いのでしょう。
 そんな風に映像化された作品の多くが原作の明らかにおかしな部分を修正していたり、原作から大きく逸脱していたりしているのも特徴で原作から遠ざかるほど傑作になっている(井口昇監督の『ライブ』などは原作の主人公と同じ名前の主人公が原作本を渡されて同じ状況に追い込まれるというメタ構造なのだ!)という法則。今回の『リアル鬼ごっこ』も監督の園子温が「原作を読んでいない」とまで言ってまったく別の話にしてしまった!何しろ登場人物が全員JK(女子高生)にされてるから!主人公がトリンドル玲奈(23)、篠田麻里子(29)、真野恵里菜(24)…おい!JKが誰もいねーぞ(涙


 修学旅行に向かう女子校のバスが謎の突風に襲われ、両断。ただ一人だけ生き残ったミツコ(トリンドル玲奈)はかまいたち状の風から逃れながら死体だらけの山中を彷徨う。制服がボロボロになって汚れたので比較的綺麗な制服を死体から剥ぎ取って着替える(!)この時ブラの胸元が顕になるという、頑張ったね!トリンドル!(そんなところを頑張ってどうする、と言われがちだが映画にある程度の色気は必要なんだぜ)
 風から逃げ惑うミツコは山の中にある学校にたどり着く。通学路で女子高生の列に紛れたところ女子高生たちはみんなミツコのことを知っていた。始めて来た所だから、顔見知りであるはずもないのに!親友だと称するアキ(桜井ユキ)に事情を話すと「夢でも見てたんじゃないの?」とあっさり言われたミツコ「そうか…夢なんだ…」と納得(すんな)。同級生と禅問答のようなやりとりをした後で新生活を始めようとするが、担任の先生が機関銃を乱射、クラスメートを殺し始めた!
 迫撃砲が飛び交い、また風が襲ってきて女子高生たちを切り株にする中、ミツコは助けを求めて交番に向かうのだが、そこにいる婦警さんは「どうしたのケイコ?」
 私はケイコじゃない。ミツコよ!「何言ってるのあなたはケイコでしょ」と見せてくれた鏡に写っているのはミツコではなくケイコ(篠田麻里子)だった!するといつの間にかミツコはケイコになっている。ナニコレ?
 今日は結婚式だというケイコは式場に連れて行かれる。お色直しの最中に現れたのはさっき死んだはずのアキ。アキは「見られているから目立つようなことはしないで」と耳元で囁き、式の出席者を関節技でバラバラにする(?)。またも式場は血まみれの地獄と化し、逃れてマラソン中のランナーに加わったケイコを周囲の参加者が「あとすこしでゴールだよ、いずみ!」と励ます。鏡に映るのはランニングウェアのいずみ(真野恵里菜)


 山田悠介作品は原作から遠ざかるほど面白いというけど、離れすぎだよ!原作の要素、ひとつも残ってないんだけど!しかし不条理に女子高生が切り株にされまくるあまりの気持ちよさ、原作より遥かに面白く作家として園子温の方が山田悠介に優っていることは疑いようもない。
 原作読んでない、なんていうのは嘘であまりにつまらないから「俺ならこうだぜ!」とめちゃくちゃにしてやったんじゃないかと…それでいて山田悠介ばりのあっけないオチにしているというのは原作への嫌がらせだな。絶対。
 あとパンチラがたっぷりあって上映時間の半分ぐらいパンチラしてんだけど(しまいにゃJK自らスカートめくってた)。それは風が吹くからスカートがめくれるという、物理の法則(ベルヌーイの法則)に従ったものなので仕方がない。人間が生きている以上物理の法則には逆らえないのだ!逆らうやつには死んでもらいます!





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Posted by 縛りやトーマス at 14:34│Comments(0)映画アイドル映画
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