2016年09月23日

超高速で失速『超高速!参勤交代リターンズ』

超高速で失速『超高速!参勤交代リターンズ』


 参勤交代から帰ってくるなり、再び4日以内の参勤を命じられた磐城国湯長谷藩。帰ってきたばかりで金もなく、普通は10日かかるところを4日で来いと無理難題を押し付けられた湯長谷藩藩主・内藤政醇(佐々木蔵之介)ら一行は知恵を絞り江戸に到着、湯長谷藩の金山を狙う老中・松平信祝(陣内孝則)の陰謀を阻止した前作『超高速!参勤交代』(14)に次ぐ続編は湯長谷藩へ帰ろうとする場面から始まる。
 無事参勤を済ませ交代、つまり帰ろうとするのだが金がなく、湯長谷藩の面々は道端へ芸をするなどして路銀を稼いでいた。帰るだけの金が貯まったところ家老の瀬川安右衛門 (近藤公園)が飛び込んでくる。なんと湯長谷藩で一揆が起きたというのだ。
 江戸から派遣された目付が到着するまでに一揆を沈めねばならない。目付が到着するまであと2日。行きの半分で戻らないといけない!「無理ですな。死ぬしかありません!」と知恵者の家老・相馬兼嗣(西村雅彦)までもが匙を投げるが、行くしかない。川を渡れば2日でたどり着くという案をひねるが鈴木吉之丞(知念侑李)が川に流されてしまう。必死にたどり着いた湯長谷藩の城は尾張柳生の兵に乗っ取られていた。それらはすべて恩赦によって蟄居を解かれた松平信祝の陰謀だった。


 前作同様、途中でも大名行列を作らないといけない。前作では行列の先頭を列の後方に迂回させて何度もぐるぐるさせると立派な行列に見えるという策をひねったが今回はそんな人数もなく、竹細工でこしらえた人形を並べて行列に見せたり、「この者たち通すべからず」という人相書きを張ってある関所は湯長谷藩の面々を桶に入れて流行り病で死んだ遺体に見せかけたりと前作に負けず劣らずの珍策が飛び出す。
 しかしクライマックスは数千人を誇る尾張柳生の軍団に湯長谷藩七人が立ち向かう(『七人の侍』かよ)という大チャンバラになり、アクションものに変貌。このシリーズの観客はそんなのが見たいわけじゃないと思うんだけどなあ…
 地方の農民の生活苦を中央が軽んじているので、それをなんとかするべく奔走する農民思いのお殿様の活躍という前作からの共通点はきちんと描かれているんだけど、いくらなんでも話が弾けすぎだろうと。松竹は『釣りバカ』亡き後のシリーズ化を目論んでいるので今後も参勤交代し続ける予定だが二作目にして失速の予感。佐々木蔵之介や深田恭子が当たり役を掴んでいるのに、このままでは超高速でシリーズが終わってしまうぞ!





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Posted by 縛りやトーマス at 16:17│Comments(0)映画
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