2017年03月22日

みんなキラキラしてる『ラ・ラ・ランド』



 『セッション』のデイミアン・チャゼル監督による長編第二弾は女優になる夢を追うヒロインと古き良きジャズピアニストを愛する男の物語である。

 ロサンゼルス、ハリウッドのカフェで働くミア(エマ・ストーン)は女優を夢見て田舎町ボウルダーからやってきたが、オーディションにことごとく落ち続ける。バーで店長(『セッション』の鬼教師J・K・シモンズ!)のリクエストに逆らって自分のやりたいジャズをやったピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)はクビになる(また先生に逆らう展開に)。季節が変わり、出会った二人は女優になる、自分の愛するジャズを客に聞かせる店を開くといったお互いの夢を語り合い、交際が始まる。セブはミアに自分で企画した一人芝居をやればいい、そうすればオーディションには落ちないぞとアドバイス。助言に従ってその芝居の準備をするミア。セブの友人が自分がやっているバンドにピアニストとして参加しないかと持ちかけられる。セブは友人のバンドがやっている音楽が気に入らなかったが、ミアを応援するために安定した収入が欲しくて加入する。
 そのバンドは大成功し、セブはレコーディング、全国ツアーと忙しくなりミアとはすれ違いの生活が始まる。久しぶりに出会った二人は食事に行くが、ミアに自分の店を開く夢はどうしたのかと聞かれたセブは君の夢を応援したくてやっている、と口論。「君は僕の成功が妬ましいんだ。僕が冴えなくて売れないピアニストだから、自分より落ち目の人間を見ているとプライドが満たされるんだろう」(それいっちゃダメ!)と言い放ってしまったセブにミアは「もうおしまいね」と店を出て行く。
 公演の客入りはまばらな上、客の不評を耳にしたミアはセブに女優になる夢を諦めてボウルダーに帰ると告げて去っていく。二人が暮らした部屋で電話を受け取るセブ。それはミアの公演を見た担当者からオーディションを受けないかという連絡だった…


 夢を追うことの残酷さを見せつつ、それでも夢を追うことを諦めきれない人たちをあまりに眩しく美しい映像で表現した本作は誰の胸も打つ不変のテーマなので世界中で大ヒットしているのも納得。夢の前に妥協してしまうこともあるというのをきっちり描いてるのもわかるわー、と膝を打つ。本来ハッピーエンドのはずがちっともハッピーエンドじゃないというラストも切なすぎる。ミュージカル映画なんて絵空事か現実逃避みたいなものだらけなのに、きつい現実を見せつけるチャゼル監督は大したタマだ。
 『セッション』の時にこんなのジャズじゃない!といって切れてた人たちが本作にもどうこう言ってますけど、そりゃあジャズとしては間違ってるかも知れないけど、映画としては何も間違ってないんだからそんなこと言って切れてる人たちは人として間違ってますよ。




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Posted by 縛りやトーマス at 23:11│Comments(0)映画
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