2017年05月12日

効率の悪い戦い『グレートウォール』



 黒色火薬を求めてシルクロードを越えてきた英国人の傭兵、ウィリアム(マット・デイモン)とトバール(ペドロ・パスカル)たちは旅の途中、夜営地で謎の怪物に襲われ、その腕を切り落とす。馬賊の追撃を振り切り目的地の万里の長城までたどり着くが長城を警護する禁軍に捕まってしまう。折しも禁軍は60年に一度人間を襲う怪物、饕餮と戦っている最中であった。


 北方部族の襲撃に備えるために作られたとされる万里の長城が実は怪物の襲撃から国を守るためだった!というアホらしい設定の映画なんですが、長城を守る禁軍の戦いはさらにアレな具合。鶴軍という美女だけの部隊がいて、彼女たちが体につないだロープで城壁の上から真っ逆さまに落下、その勢いで怪物の両肩についている目を突いてやっつけ、下までいったところでロープを引っ張ってまた上に戻って新しい武器を手にして落下…というバンジージャンプ部隊。しかし落下の最中は無防備なんであっさり怪物にくわれてしまう。ほとんど死んでしまうので効率悪すぎでしょ!さらに後半では長城が破られて怪物が首都に向かっている、ということになって地面を歩いていっても間に合わないから空を飛んでいこう、と天灯という熱気球を使うが未完成品だったので半数以上が燃えて墜落する(笑)。こんな効率の悪い戦いを繰り広げていて、よく60年前に滅びなかったもんだ。饕餮という怪物は親玉の女王饕餮がいて、こいつを火薬でふっとばすと全滅するという決着で、適当すぎるだろ。なぜか外国人のマット・デイモンが中国を救うというデタラメにも程がある展開には苦笑するしかない。『紅夢』の頃は巨匠扱いだったチャン・イーモウもこの体たらく。
 それでも鶴軍のリン隊長を演じたジン・ティエンの美しさには惚れ惚れする。彼女は同じレジェンダリー・ピクチャーズの『キングコング:髑髏島の巨神』にも出ていたのでひょっとしたらこの作品もモンスター・バースのシリーズに含まれているのかも知れない。いっそ「モンスターバースの一環です」とでも宣伝しておけばもっとヒットしたはずなのに。鶴軍だけのスピンオフをつくるとかアイデアはあっただろうに。効率の悪さは映画の中だけにしときなさい。





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Posted by 縛りやトーマス at 23:30│Comments(0)映画
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