2017年06月07日

パワーレンジャーに続きます『プロジェクト・アルマナック』



 MIT入学を狙う貧乏学生のデヴィット(ジョニー・ウェストン)は見事入学を決めるが、奨学金が満額出なかったために自宅を売却しなければならなくなる。なんとか奨学金を得ようとするデヴィットは亡父の地下室から設計図を見つける。電力会社に勤めていた父が残したものは、時間転移装置、タイムマシンの設計図だった…


 『プロジェクト・アルマナック』はデヴィットら5人の学生が作ったタイムマシンを最初は他愛もない目的のために使うのだが、バタフライ・エフェクトによって未来が少しずつ変えられてしまい、とんでもない事態を引き起こしてしまうという内容だ。映像は彼らが撮影したビデオというファウンド・フッテージ方式で、あらゆる意味で『クロニクル』(12)に似ている。本作は当初『ウェルカム・トゥ・イエスタディ』というタイトルで作られていたが、製作・配給したプラチナム・デューンズ(マイケル・ベイらが中心となって設立したホラー専門の映画会社)が出来の良さにタイトルを変更してそこそこの規模で公開するに至ったというもの。『クロニクル』の大ヒットが影響を及ぼしたのは間違いない。


 デヴィットと彼の同級生クイン(サム・ラーナー)、アダム(アレン・エヴァンジェリスタ)、デヴィットの妹クリス(ヴァージニア・ガードナー)はタイムマシンを作り上げるが実験はなかなか成功しない。しかし父の残したビデオカメラには10年前、7歳のデヴィットの誕生会の映像があり、そこに17歳の自分が写っていることを見たデヴィットはタイムマシンの完成を信じる。デヴィットが片思いするジェシー(ソフィア・ブラック=デリア)の自動車のバッテリーを借用して見事実験は成功。実験中に飛び込んできたジェシーを仲間に加えて彼らはタイムマシンでテストのカンニングをしたり、嫌味な同級生に仕返ししたりと他愛もない遊びに夢中になる。
 5人の約束事として実験は必ず5人でするという誓いを決める。タイムマシンを使って宝くじを当てたりして行動が次第にエスカレートするデヴィットたち。なぜか当選賞金が少額だったり、仕事を探していたはずのデヴィットの母親がすでに働いていたりと少しずつ状況が変化していることに気づかない(気付こうとしない)まま、デヴィットは夏フェスの会場にみんなを連れて行くためにタイムスリップ。
 ネットオークションですでに終了したフェスのバックステージパスを安価で入手するなどの万全の仕込みでフェスに挑むデヴィットはこれ以上ない、最高の告白のチャンスを手に入れたのに異性に告白したことがないため、ジェシーへの告白を失敗してしまう!他人事とは思えません!
 現在へ戻ってきてもジェシーとは気まずいまま。俺なにやってんだ…と悔やんでも悔やみきれないデヴィットはルールを破って一人で夏フェス会場に再度タイムスリップ。今度はバッチリ告白を決めて戻ってくる。するとタオル一枚の格好のジェシーが目の前に(展開早すぎ!)。タイムマシン最高!

 しかし、この事がきっかけでデヴィットの周囲では知り合いが事故死するといった悲劇が起こってしまう。デヴィットはそれらを修正するためにまたひとりでタイムスリップをするが、ひとつの悲劇を消すとまた別の悲劇が…と堂々巡りに。ついには最愛のジェシーすら失ってしまう!

 この後はタイムスリップものの王道のオチを迎えることに。それにしても理系少年(ナードってやつだな)たちの冴えなさときたら。デヴィットがどう見たって告白を待っているジェシーの態度に気づかないって「なにやってんだよ!」と声が出た!MITよりも女の子と付き合いたかったよ…という童貞少年の心の叫びに共感せずにはいられません。世界の破滅とか人の死を救うとかよりもそっちの方が大事だもんな…

 長編デビュー一作目とは思えない手堅い仕事をバッチリ決めたディーン・イズラライト監督はヨハネスブルグ出身の32歳という俊英で、この次が『パワーレンジャー』(17)という大出世。本作を見る限り、期待できるな。今度は女の子よりも世界の破滅を救う方を選んだイズラライト監督の明日はどっちだ。




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Posted by 縛りやトーマス at 05:06│Comments(0)映画レンタル映画館
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