2019年05月10日

妥協するな!オリジナルを貫け!『名探偵ピカチュウ』

妥協するな!オリジナルを貫け!『名探偵ピカチュウ』

 ポケモン、初の実写映画化にして初のハリウッド作品だ。「任天堂のゲームがハリウッドで映画化」というと『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』を思い出す(思い出すな!そんなもん!)。

「ピカチュウがハリウッドを本気にさせちゃった」

 そして俺たちを本気で笑わせてくれた。


 この世界ではポケモンは人間と共存の道を歩んでいるという話。ペットなどではなく、相棒でありパートナーなのだ。青年ティムはポケモン専門の事件を解決する私立探偵で、父親ハリーの死を知らされ、人とポケモンが完全に共存している街、ライムシティにやってくる。元父の相棒であるヨシダ警部(渡辺謙)の話を聞いて改めて父の死を実感するティムは父の事務所を整理しようと扉を開けると、中にいたのは父がパートナーにしていたピカチュウが!しかもティムにはなぜかピカチュウの言葉が理解でき、会話もできるのだった。ライアン・レイノルズ声のピカチュウは記憶を失っているので、肝心の父の死の前の行動をたどることもできない。しかし父が生きていると信じるティムはピカチュウを連れ、コダックをパートナーにする新人記者のルーシーとともに父が追っていた謎の薬品「R」について調査を開始する。そんな彼らの前に史上最強のポケモン、ミュウツーが現れる。

 ゲーム『名探偵ピカチュウ』のストーリーをなぞってはいるが、後半の展開はオリジナル。意外な展開がつるべ打ちのようにやってくるクライマックスは本気で驚いた。

 なにより『名探偵ピカチュウ』で最高なのはピカチュウをはじめとするポケモンたちのデザインだ。
妥協するな!オリジナルを貫け!『名探偵ピカチュウ』

 ゲームのようなツルツル感ではなく、体毛がフサフサと生え、モフモフとしているピカチュウが予告編で公開されたときは、多くのユーザーが違和感を抱いていた。と同時に映画の出来についても不安になった。

 ポケモンは最初、北米に進出するときにアメリカ側から「ポケモンのデザインはキュートすぎるから、このままでは受けない。アメリカ人が好むクールなデザインにリファインしなければいけない」と言われ、ポケモンのゲームをつくっているクリーチャーズに提出されたピカチュウは、まるで劇団四季の『キャッツ』風の立派なトラ猫のようなデザインであったという・・・
 最終的に「こりゃダメだ!日本のデザインのままで行こう」とアメリカ側の反対を押し切って日本のデザインのまま上陸したポケモンたちは大ブームを巻き起こす。
 この話は日本のものを海外にもっていくとき、「海外では受けるためにいろいろ変更した方がいいんだ。郷に入ってはなんとやらだよ」と海外に媚びて妥協し、「海外風に」アレンジしたがために本来の良さが失われてしまってダメになるという失敗を何度も見てきた日本が、慣習に逆らってオリジナルを押し通して成功したってことだよな。

 今回も実写でポケモンをやるということで、デザインに関してかなりの苦労があったと思われる。映画に登場するポケモンたちはゲーム的に登場するキュートさと、現実世界に存在するというリアルさの中間をいった見事なデザインだった。このデザインが出来上がったことでこの映画の成功は約束された。

 これと比較してほしいのは先日予告編が公開された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』だ。ソニックのデザインは体つきといい、顔の目玉の描写あたり、ほとんどディズニーのミッキーマウスと同じで、全然ダメ。『名探偵ピカチュウ』が苦労の末にあのデザインになったことを何もわかっちゃいない!映画版の監督は、音速でキャラクターデザインの変更を発表した。

 オリジナルを貫け!
 




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Posted by 縛りやトーマス at 23:36│Comments(0)映画ゲーム
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