2019年06月29日

ファンドは絶対上がるんだ!『神と共に 第二章 因と縁』

ファンドは絶対上がるんだ!『神と共に 第二章 因と縁』


 火災現場で死亡した消防士ジャホンの前に現れた冥界の使者カンニム、ヘウォンメク、ドクチュンの3人ははジャホンを生前、善行を積んだ貴人として生まれ変わることができる七大地獄の裁判を受けさせる。すべてに無罪を勝ち取ればジャホンは生まれ変わることができるのだが、裁判の度にジャホンの隠された秘密が暴かれ、実は貴人ではなかったのではないか?という疑惑が。一方、現世ではジャホンの弟スホンが不慮の事故死を遂げ、その死を隠蔽されてしまったことで怨霊と化してしまい、現世も冥界も大パニック。使者3人の活躍によって騒動は収束し、ジャホンとスホン、そして母親とのあまりに悲しすぎる家族愛の物語が裁判の度に明かされていき、結末は涙ボロボロの大号泣・・・

 で、完結した物語の続編。前回で完結しきっているはずですが、続編では3人の使者の過去が明かされる。そして前回ラストで思わせぶりに登場した屋敷神ソンジュ神、マ・ドンソク兄貴が今回メインで登場!あの思わせぶりでいかにも何かをやってくれそうな感じの登場だったドンソク兄貴が色んなトラブルを腕力で解決してくれるんですね!と大いに盛り上がった。ちなみにドンソク兄貴のクレジットはハリウッド対応のドン・リー名義です。

 カンニム(ハ・ジョンウ)ら3人の使者は今回、ジャホンの弟スホンの裁判を任されることに。彼を生まれ変わりさせれば49人目となり、カンニムらも生まれ変わることができるのだ。しかし怨霊となって大暴れしたスホンを守ったり、現世で色んな厄介ごとに手を出したせいで閻魔大王(『新しき世界』のイ・ジョンジェ)のお叱りを受け、裁判どころではなくなるのだが、カンニムらはスホンが無念の死を遂げたことを証明するとし、できなかった時は3人の使者の肩書を返上し、地獄に永遠に留まることを誓う。閻魔大王は裁判を行う交換条件として、現世でホ・チュンサムという老人の魂を連れてくること、それをことごとく妨害する屋敷神・ソンジュ神(ドンソク)を捕まえることを提示する、


 そしてスホンの裁判はカンニム、現世にはヘウォンメク(チュ・ジフン)とドクチュン(キム・ヒャンギ)が向かうことに。前回とは逆になってるところが観客に「同じことやってるだけじゃないの?」と思わせないようにする工夫が利いている。
 ソンジュ神はボロボロの家に暮らす老人チュンサムと孫のヒョンドンを悪質な立ち退きから守るために居ついていて、とっくに寿命が尽きているチュンサムが孫の小学校入学式を見届けるまでは、という条件でヘウォンメクらを説得、何しろ腕力ではまったくかなわないので、渋々二人はソンジュ神と共に老人らの生活を見守ることに。
 このソンジュ神、「守る」といっても屋敷神なので現世の人間には手を出せない(この屋敷神がどういうものかという説明はあまりされないので、ルールがよくわからない)。ヤクザな連中が来てもドンソク兄貴はやられっぱなしなのだ。なんか、思ってたのと違う・・・
 挙句はチュンサムが受け取っていた立退料を勝手に投資に突っ込んで、大損していた(!)ヘウォンメクから「なんでマンション買わなかったんだ!」と責められると「バカ!マンションなんかすぐに価値が下がっちゃうんだぞ!株やファンドは、絶対上がるんだ!」とどこまでもダメダメな神様。これじゃあ貧乏神だよ・・・

 ソンジュ神はヘウォンメクやドクチュン、カンニムらの過去を知っており、彼らが高麗時代の人物であることが語られていく。今回は同じ時代に生きていた使者たち3人の「因と縁」がメインのお話になる。

 使者3人のうちカンニムだけは過去の記憶を持っており、その記憶を消して生まれ変わりたいと思っている。彼はスホンが「無念の死」を遂げたことにこだわっており、生前の冴えない人生にウンザリして「地獄にいる方がマシさ」なんていって生まれ変わりたいとまったく思っていないスホンに「なんで俺にこだわる?」なんて言われてる。カンニムがスホンにこだわる理由は自分が無念の死を遂げたからだ。
 高麗時代に高名な将軍の父親カンジュの子で自分も将軍だったカンニムは敵対する女真族の兵にまで慈悲の心で接する父の態度に納得しておらず、戦災孤児を自分のもとで養子として育てたうえに自分よりも可愛がっていたことに反発する。やがて剣の腕も人として器の広さでもかなわないようになった義弟を疎ましく思うカンニム。

「俺はその弟に殺された」

 一方現世ではソンジュによってヘウォンメクらの過去が語られる。ヘウォンメクは高麗時代にあまりに強すぎて敵の女真族もその姿を見れば逃げ出してしまう、と言われいつも白い毛皮を首に巻いていたことから「白い山猫」と恐れられた将軍だった。彼が辺境に向かった際、戦場で両親を殺され、天涯孤独となった女真族の少女ドクチュンを見逃す。彼女は同じように孤児となった子供を集め、山奥の小屋でひっそりと暮らすようになるが、ドクチュンはまたヘウォンメクに見つかってしまう。
「二度と南方に来るな」
 ヘウォンメクは小屋の子供たちを世話して二度、ドクチュンを見逃す。が、病気になった子供のために薬草を取ろうとして山を南に下ったドクチュンはまたヘウォンメクに・・・
 結局ヘウォンメクの部隊は軍事物資をこっそり横流しして子供たちの世話をするように。しかし軍の上司であるミロン将軍にその行為が発覚し、裏切り者とさげすまされたヘウォンメクは飢えた狼の狩場に打ち捨てられる。だが死に物狂いで生き延びたヘウォンメクは小屋に先回りしドクチュンたちを逃がし、ミロン将軍と対決するのだが・・・

 前作と関係ありそうな冥界での裁判パートは簡略化され、前作とあまり関係なさそうな現世でチュンサムとヒョンドンを助けるパートはやたらと長いので、なんだこれはと疑問に思う時間が長い(なにしろ上映時間144分だし)なあ・・・と退屈気味な前半を越えたところで、今まで貼られていた伏線があっという間に回収され、これが家族愛と、贖罪、許しを乞うための物語であることが示され、趣向を変えながらも前作と変わらぬテーマを秘めていたことが判明するのだ。そのためにドンソク兄貴にあまり見ないような情けない役を演じさせるという大サービスぶり。すべての真相が明らかにされるクライマックスは前作以上の涙、涙の感動が待っている。すべてが分かった上で見ると、二度涙する。

 さらに、ポストクレジット後にまた号泣するこの映画は三度泣く。絶対、ファンドは上がるんだ!!





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Posted by 縛りやトーマス at 14:59│Comments(0)映画
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