2019年09月12日

佐藤二朗のギャグで笑ったら負け『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』


佐藤二朗のギャグで笑ったら負け『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』

 将来を期待されたエリートたちが集まる名門・秀知院学園。その頂点に君臨するのは庶民の出でありながら学力のみでトップに立っている生徒会長・白銀御行(平野紫耀)と財閥四宮グループの令嬢である副会長・四宮かぐや(橋本環奈)。
 学園内でも「理想のカップル」と持ち上げられ、本人たちもまんざらではないが、白銀はエリート層に対するコンプレックスからか、かぐやは生まれついてのお嬢様故か、変にプライドが高くて素直になれない性格なので、実際は両想いでありながら「相手の方から告白してくるなら、考えなくもない」とひねくれてしまい、「告白した方が負け」と思うようになってしまった!画して白銀とかぐやはあの手この手で相手に告白させようとする、天才たちの恋愛頭脳戦がはじまった。そう、恋愛は好きになった方が負けなのである!!

 という素直になれないツンデレ同士の果てしない戦いを描いたラブコメ漫画の実写化である。この手のデフォルメのキツイ漫画の実写化はいかに役者がデフォルメ演技に染まり切れるかにかかっているが、その意味ではこの実写化、ほぼ完璧

 漫画内でキャラに「白銀を演じるなら平野紫耀」と書いたらホントにそうなったキンプリ平野紫耀は周囲から美化されすぎているが、ホントは間の抜けたポンコツキャラという2枚目半を好演。しかし原作にあった「私服がダサい」エピソードはどうしても本人がカッコよすぎたせいか、不採用になったのは仕方あるまい。
佐藤二朗のギャグで笑ったら負け『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』
中学生の箪笥の奥から出てきたような私服を着る白銀

 決め台詞の「お可愛いこと・・・」を虫ケラでも見るような目つきで再現する橋本環奈のゾクゾクするような美少女っぷり、かぐや様にしか見えないわ!

 だがこの二人を上回るのが本作のメインヒロインであり、「見た目100点、頭の中身3点」の藤原書記を演じた浅川梨奈。アニメ版で藤原役だった小原好美の声に似せてくるというテクニックで藤原書記を完全に再現していた。『咲-Saki-』でも廣田あいかが演じた片岡優希をアニメ版の声優だった釘宮理恵に寄せてくることで完全に再現していたが、それと同じことをしてくるとは・・・

 こうした役者陣の過剰にデフォルメされた演技によって漫画的なラブコメ表現が嫌味に見えないことに成功しているのだけど、そんな若手のアイドル役者の努力と才能をたったひとりで叩き潰しているのが佐藤二朗だ。

 佐藤二朗は中盤以降に登場するかぐやの「恋の病」を診療する医者役なのだが、佐藤二朗が出てくる場面はダボが出るほどつまらない。
 特に二つの場面がつまらない。スひとつはトレスを無くすためにソーラン節を踊る、という場面。『情熱大陸』風にテレビカメラが病院に入っている設定で、病院のロビーでソーラン節を踊ってる時にカメラの前を松葉づえをついた患者が横切ると

「邪魔だ!邪魔だよ!」

 とその患者を押しのける!その後も踊り続けるのだが、後ろで見ている受付の女性がこらえきれずに笑いだすと

「ちょっと!何笑ってるの!撮ってるから笑わないで・・・ブハッ!だから、笑っちゃダメって・・ぶわっはっは!」

 と自分のやってることがおかしくなったのか、自分も笑いだす。これ、NGシーンじゃないの?自分のやってることで笑うなよ・・・それ、見てるこっちは全然笑えないから!
 もうひとつはラストで平野紫耀の前に突然現れて、「あなたは誰ですか?」とたずねると、

「私か?私はこの作品ナレーションを担当してる者だよ!」

 とメタ発言。唖然とする平野を置き去りにして変な歌を歌いながら去ってゆく。クスリとも笑えない。

 佐藤二朗のギャグはいつもこれで、わかる人にだけわかればいいという、内輪受け。佐藤二朗のギャグがわかるほど人間ができていない僕には彼が出てくる中盤以降は観るのが辛くなるほどの拷問時間だった。劇場には佐藤二朗のギャグでクスクス笑う人がいたので、世の中はよっぽど鍛えられた賢者たちが存在しているのだろう。だが僕は笑うことができない。
 映画とは、佐藤二朗のギャグで笑った方が負けなのである!!




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Posted by 縛りやトーマス at 00:06│Comments(0)映画アイドル映画漫画
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