2018年05月16日

80年代オタク万歳『レディ・プレイヤー1』



 2045年の世界は貧富の差が拡大し、多くの人間はスラムと化した街での暮らしを余儀なくされたため、世界中の人々は仮想現実OASISに入り浸るようになった。OASISを開発したクリエイター、ジェームズ・ハリデーは自分が亡くなった後にビデオメッセージを残し、OASIS内にイースター・エッグを隠し、エッグにたどり着くために必要な3つの鍵を手に入れ、一番最初にエッグを手に入れたものに自分の遺産56兆円とOASISの管理権を渡すという遺言を公開した。
 ハリデーの意思を継ごうとするハリデー信者たちをはじめとするガンターと呼ばれるエッグハンター、そしてOASISを手に入れ金もうけのために利用することを企む大企業IOIの送り込んだシクサーズが激しい争奪戦を繰り広げる。しかし最初の鍵を見つけることすらかなわぬまま数年が過ぎていった。鍵を見つけるためにはハリデーが青春時代を過ごした80年代のポップカルチャーに詳しくなくてはならないからだ!


 72年生まれの作家、アーネスト・クラインはアメリカのゲーム会社、アタリが崩壊するきっかけとなったアタリショックの原因のひとつと言われるゲームソフト『E.T.』があまりの売り上げ不振のため、売れ残ったソフトを穴を掘って埋めた、とされる「ゲームの墓場」を探り当てるドキュメント『アタリ:ゲームオーバー』を制作し、穴を掘り起こす作業には愛車のデロリアンで駆け付け、『ディグダグ』のシャツ姿で颯爽とデロリアンを降りる様子を見せつけていた、筋金入りのオタクである。

 そんな彼は小説『ゲーム・ウォーズ』(原題『レディ・プレイヤー1』)に自分の好きな映画、音楽、ゲーム、アニメ、特撮といった要素をぶち込んだ。OASISで鍵を見つけるためにはゲームや映画、音楽、特撮に詳しくなくてはいけないという…要するにオタクじゃないとハリデーの遺産を受け継ぐ資格がない!原作小説で主人公たちは『フェリスはある朝突然に』を全部再現させられたり、『ジャウスト』(ファミコン『バルーンファイト』の元ネタとなったゲーム)をクリアさせられたりする。
 クラインのオタクっぷりは日本のアニメや特撮にまで発揮される。特にクライマックスはハンター同士の巨大ロボット戦になるのだが、勇者ライディーンマジンガーZ、エヴァンゲリオンボルトロン(日本のロボットアニメ百獣王ゴライオン)超電磁ロボ コン・バトラーVが敵のメカゴジラ(!)と激突する。主人公もひとつロボットを選んで参戦するのだが、なんと主人公が選んだのはレオパルドン!あの東映版スパイダーマンに登場する巨大ロボットだ。日本人でも忘れてる人がほとんどなのに、なぜアメリカ人のクラインが知ってるんだよレオパルドン!(最近になってアメコミのスパイダーバースシリーズに登場してるけどさ…)
 残念ながらレオパルドンは「アメリカでは誰も知らない」という制作側の偉いさんのひとことで登場できなかったが、映画では代わりにガンダムが登場する。日本人ガンターのダイトウ(PrizmaXの森崎ウィンが熱演!)が仲間の危機にガンダムに乗って駆け付ける。
「俺は、ガンダムで行く!」
 のセリフとともに…


 原作ではウルトラマンが登場してメカゴジラと決戦を繰り広げるドリームマッチなのだが、ウルトラマンは例の権利関係の問題で出すことができなかったため、ガンダムが3分しか活動できないという要素が付け足されることになった。しかし日本での映画公開後に円谷プロが勝訴。もう少し制作が遅れたらウルトラマンが出られたのに…!残念!


 このように小説ならば文字だけだから問題ないだろうけど、映像作品にするにはハードルが高そうな内容だ。この監督に選ばれたのはスティーヴン・スピルバーグ!80年代に『インディ・ジョーンズ』シリーズや『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ、『E.T.』などを制作して第一線で活躍していた男が「80年代最高だぜ!」な映画をつくるという奇跡の企画なのだ。
 映画版では80年代最高!という描写はやや抑えられ、ハリデーの人生を追うことでイースター・エッグにたどり着くことが可能になるという展開になってはいるが、OASIS内にはありとあらゆる映画のキャラクターが登場する。権利関係を越えて登場させることが可能になったのはスピルバーグの威光があったからに違いない。80年代に青春を過ごした僕なんかはわかるのだが、70年代のカルチャーこそが最高で、80年代には何もないとされていたのだ。そんな中、80年代のエンターテイメント界をほとんど一人で牽引していたのがスピルバーグだった。スピルバーグがいなけりゃ80年代は本当に何もないクズのような年代になってたところだ。
 御年71歳のスピルバーグが80年代、30代半ばの頃にやってたような冒険活劇を撮れるというのが何しろ凄い。宮崎駿に30代の頃にやってた作品がまたやれるかっていうと、絶対無理だと思う。

 物語は「仮想現実ばかりに閉じこもってないで、現実世界を楽しもうぜ!」っていう僕のような人間には耳が痛いオチなんだけど、スピルバーグだから優しく肩を抱いてくれるオチなんだよ。庵野秀明なら「現実に帰れ!」って上から目線になるところだ。ありがとうスピルバーグ。僕も56兆円あったら現実に帰ろうと思います。


映画のエンディングに流れるベストヒットUSAでおなじみのやつ

  


Posted by 縛りやトーマス at 16:30Comments(0)映画ゲーム特撮・ヒーローVR

2018年05月15日

ブスに優しくない

 去年紅白に出ていたバンドWANIMAの公式アカウントが過去ツイートでブス女をバカにしていたという話。

【ブス女差別悲報】超人気バンドWANIMAさん過去ツイート掘られてイメージダウンか ⇒
http://2ch-matomenews.com/329511/

 WANIMAってブスがよく聴いていそうなバンドなので、ファンもこれぐらいのこと言われても耐性があるんでしょう。だからブス女に対して優しさがないというより、言ってることが面白くないのがよくない。
 ミュージシャンなら電気グルーヴがブスの彼女を揶揄した名曲『ブス女 (B・A・S・S)』に匹敵するような曲でもつくってほしいものです。





  


2018年05月15日

韓国映画界が羨ましい『タクシー運転手 約束は海を越えて』



 この映画を観てわかったことは、最近の韓国映画のある方向性と、邦画は逆さになってもかなわないってことですね。

 1980年5月。韓国・ソウルでタクシー運転手をしているシングルファーザーのマンソプ(ソン・ガンホ)は若くして亡くなった妻の忘れ形見である11歳の一人娘を育てるために一生懸命な、ごく平凡な労働者。ソウルで連日行われる学生デモには「親の金で大学まで行かせてもらった連中がデモごっこか。サウジアラビアの油田にでも行って働け」と愚痴をこぼす。
 ある日、光州まで行ってくれれば10万ウォンを払うという外国人の客を乗せる。大金に釣られてタクシーを走らせるマンソプだが、軍の検問に引っかかって光州には入れない。しかし「光州に入らなければ金は払わない」という客は軍の兵士に向けて密かにビデオカメラを回していた。客の正体はドイツ人記者のピーター(トーマス・クレッチマン)で、光州で起きている大規模な民主化デモのことを取材しに来たのだ。マンソプとピーターは裏道を通ってなんとか光州に入り込むが、彼らが目の当たりにしたのは、民主化デモに対して暴力や銃弾で弾圧を加える軍事政権の姿だった。


 映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』は1980年5月に起きた光州での軍事クーデターに抗議する民主化デモを弾圧した光州事件を基にした作品だ。光州事件は韓国国内では長い間「共産主義者による活動」とされていたが、実際は地元の民衆が自発的に起こしたものだった。その民主化デモに対して現地で戒厳令を敷く軍隊が不当な弾圧を加えて、最終的に約140人の民間人が犠牲になった。この事件が海外に知られるようになったのはドイツ人記者のユルゲン・ヒンツペーターが命がけで光州に潜入して撮影した映像のおかげだという。ヒンツペーターが光州に向かう際にタクシーをチャーターし、その運転手の名前はキム・サボク。映画におけるピーターのモデルがヒンツペーターで、マンソプのモデルがキム・サボクだ。

 マンソプは軍部による情報統制を疑いもせずに信じているので、軍隊が何もしていない民衆に銃弾を撃ち込む様子を見せられ唖然とする。光州で現地のタクシー運転手たちに助けられながら、家に残してきた娘が心配になって命からがらソウルにひとり舞い戻る。ソウルでは光州での出来事など何もなかったように人々が暮らしている。民主化デモは「共産主義者のテロ」として報道され、民間人の死者は兵士の死とすり替えられている。食堂で注文した冷麺をすごい勢いで啜るマンソプを見て「そんなに腹が減ってるのかい?これも食べなよ」とおにぎりをサービスしてくれるのだが、マンソプは光州で出会った民主化デモの参加者が差し入れだといって渡してくれたおにぎりのことを思い出す。光州の実態を知ってしまった以上、知らないフリはもうできない。自分はただのタクシー運転手だけど、自分にできることをやろうと思った彼は娘に電話をかける。

「お父さんは大事な仕事があるんだ。大切なお客さんをソウルまで送り届けないと。それがお父さんの仕事なんだよ」

 戻れば殺されるかも知れないのにマンソプはピーターをソウルへ送り届けるためにタクシーを走らせる。無抵抗なデモの参加者に戒厳軍は銃弾を撃ち込む。倒れて呻いている怪我人を助けようとする民衆にも容赦なく撃ち込まれる銃弾!マンソプは光州のタクシー運転手の仲間たちとともにタクシーを戒厳軍の前に横付けして怪我人たちを救う。クライマックスは追っ手から逃れるカーチェイスだ。あと一歩で追いつかれそうになるところをタクシー運転手の仲間たちが駆け付ける。タクシーで!なんという胸熱の展開か。


 光州事件というのは韓国の歴史の恥部であり、政府批判の内容でありながら去年の韓国内興行成績のトップを記録した。政府批判の映画が堂々作られてそれを国民の多くが観に行っているのだ。

 最近の韓国ではこのような政府批判の映画が作られ、ヒットしている傾向があり、2016年に興行ランキング4位となった『トンネル 闇に鎖された男』は崩落したトンネルに閉じ込められた男を救助しようとする話だが、途中でトンネルの手抜き工事が明らかになるのに会社は一切責任を取らず、近所で大きなトンネル工事をやっている最中なのでそちらを進めたいからと救助計画の邪魔をする。大臣がやってくるが深刻そうな顔でマスコミ向けの「ちゃんとやってます」アピールをするだけで具体的には、何もしない。明らかにセウォル号事件を揶揄するような内容で、あの事件と朴槿恵政権批判が今の韓国映画界に影響を与えているといえる。

 このような映画がつくられヒットしているという事態は日本では絶対にありえないだろう。韓国映画界が羨ましい。


  


Posted by 縛りやトーマス at 00:32Comments(0)映画

2018年05月13日

禁じられたキャンペーン

 夏に行われるウルトラフェスティバル2018の公式サポーターに爆笑問題が決定。記者発表会に出て爆笑を攫ったとのことですが…




爆笑問題が公式サポーターに就任!「ウルトラマンフェスティバル2018」記者発表レポート
http://hobby.dengeki.com/event/569666/


 席上ではウルトラマンと一切関係のないTOKIOや麻生大臣の不適切発言など芸能、政治の時事ネタに終始する爆笑問題。こいつらのこういう「場にそぐわない時事ネタ」そのものが不適切だと思うんだけど。なんでこいつにしたの(公式サポーターを)って発言、そのまま返してやるよ!!

 こんなの呼ばないで、歴代のウルトラ俳優を呼べばいいのに。そっちの方が嬉しいわ。映画のキャンペーンでも全然関係のない芸人がくだらないドタバタ芸をやって会場の温度を下げまくっていることよくあるけど、こういうキャンペーンはいい加減見直してほしい。ふざけるなTBS!!
 まあ地球人同士争ってもしようがないんだけど…

  


Posted by 縛りやトーマス at 08:11Comments(0)特撮・ヒーロー

2018年05月10日

変態すぎ

 久しぶりに声優オタクがやらかしましたねー

「お尻を触ってる気分」女性声優の利用した便器を触ったオタクが大炎上。イベント運営と県知事も怒りのコメント
https://togetter.com/li/1225643


 ユーフォテーブルが徳島で毎年開催しているアニメイベント『マチ★アソビVol.20』のゲストに来ていた声優の高田憂希さんが飲食店のトイレから出てきた直後に出くわしたオタクがそのトイレに入って便座を撫でまわす写真をSNSにアップ、「お尻を撫でまわしている気分」と変態丸出しのツイートをして大炎上(当然)。そういう写真をアップする行為がまず、理解できないが、あちこちから抗議を食らうと「便座に触ったぐらいで」と常識を超えた反論を展開。さすが、自分が何やってるのかわかってないだけのことはある(笑)。

 こういう人間はネコがネズミが目の前いるから捕まえた、みたいなもんで動物の本能だけで行動してるよね。声優がトイレに入った→便座を撫でる→写真撮ってSNSアップ までに一瞬の躊躇もないな。僕とか曲りなりにも理性を持った人間だからトイレに入るの見ても「ああ、花を摘みにいったのか」ぐらいのことしか考えないけど、動物に理性のある判断しろって言っても無駄ですよね。オタクはみんな動物なんだ。

 この一件で何がかわいそうって、高田憂希さんの名前を検索窓に打ち込んだらサジェスト検索で「おしり」「便器」とか出ちゃうこと。二次被害にも程がある。


この人・・・変態すぎます・・・!


  


Posted by 縛りやトーマス at 21:46Comments(0)声優アニメネットお前は何を言っているんだ